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ふたつの始まりの合図

■冬用グローブ


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RBBの夏用3フィンガーグローブから、去年買ったウォーターロックスの冬用グローブに変えた。


この冬で2シーズン目となるグローブなので、手のひらは少々生地の痛みが目立つ。


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だが新調することは今のところ考えておらず、ボロボロになるまで使い倒すつもりだ。

安価でありながらそこそこ暖かく、通常は2フィンガーなのだがノットの組み直し時などで中指も使用したい場合には、指先が捲れて3フィンガーになるところも"痒いところに手が届く仕様"で気に入っている。


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■2種類のみ入れたルアーBOX


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見ての通りハンドメイドのフローティングミノー"10Parabellum-イチマル パラベラム-"と、シンキングペンシル"Cork-コルク-"だけ入ってる。


持って行くルアーは、ほんとにこれだけである。


"色々なルアーを状況にアジャストさせて、より多くの引き出しを身に付けスキルを上げていく"


という事も大切なのは重々承知なのだが、今はそんな気分じゃない。


"狙いの1発を獲るまで好きなルアーだけ投げ倒したい"


そういう気分だし、実際に来年の3月まではこのスタイルを貫く。

3月にランカー2本獲った場所で、今からの極寒シーズンに再現性あるランカーに出会いたいし、あわよくば90upを獲りたいと思っている。




■始まりの合図


小雨が気になりカッパを着込むと汗ばんだ前回の釣行から、気付けばもう1ヶ月半も空いてしまっている。

気温は一桁台だし、久し振りにタックルを準備するから何が必要だったのかパッと頭に浮かばず手もすぐには動かない。


色々と思い出しながら準備をし終えた時には22時を少しまわっていた。

子供達を寝かしつけつつ、アラームを2時にセットして自分も一旦睡眠を取った。



いつもの小さな川を大潮の上げ潮が遡ってくるのを待つ。

この小さな川の最深部ですらまだ浅過ぎる程だが、我慢出来ずに少しキャストしてみる。


30センチ程のレンジしか入らない10Parabellumでさえ底を叩く状況に、久し振りの釣りでワクワクし逸る気持ちを外気温で少し冷やし、いつもは見れないボトムのストラクチャーチェックを進めた。



3年通って初めて真面目にストラクチャーを見た。

思ったより無数のボトムストラクチャーが点在し、所々水深のあるスポットエリアが目を引く。


"3年間このストラクチャーを真剣に見ないで来たんだな"


その紛もない事実に己の未熟さを痛感すると共に、気持ちを切り替えて狙うスポットの的を絞る。


狙うエリアはこの辺、後はどの角度から攻めるのか。

その準備が整ったら後はやり通すだけ。


このストラクチャー沿いに大潮の上げ潮と共に遡るシーバスを、リプラウトとハンドメイドルアーで迎え撃つまで。



対岸を行ったり来たり、そしたら岸際を上流ったり下流ったり。


そうやって少しウロチョロする間にもジワリジワリと水位が上昇し、小さなキャパシティしか持っていない溜まり場を水たちが溢れようと騒ぎ出す。



互いに打ち消しあって止水となったところを"巻き"で引いてきた10Parabellumに、ブルっと生命感が伝わった。

それは、着いた頃にはあれだけ生命感なくシーンとしていた冬の浅い川に、いつのまにか小魚が小さな群れを作りシャローエリアにやってきたということ。


3年以上通い続けてこの小さな川から教えてもらった"始まりの合図"だ。



だが水面に波紋が出るわけでもなく、遠くの見えないところから捕食音が響くわけでもない。

水がゆっくり動いたり早く動いたり、たまに止まったと思ったらまた流れ出したり。


ジワリと溢れる水の行方に全てを集中し、見えなくなっていくボトムストラクチャーの頭をもう一度水面に書き直す。



今日の夜空に月はない。

ここだと思ったこの場所は橋脚の明かりなど届かない下流側。

自然とラインの先にあったのは、先日仕上がったばかりの10Parabellumチャートカラーだった。



突如、水面が弾ける音が聞こえた。

音の方へ目をやると広がった波紋から、小魚がパニックになり水面を走ってくる。


そこは人工の護岸が上がってきた水によって満たされ始めたシャローエリア。

明らかに"喰う為にシャローに差した"シーバスの仕業だった。


すかさずキャストし護岸と落ち込みの際に10Parabellumを通すと、3秒後には激しく水面に飛沫が舞った。



少し走らせるだけで頭を隠したボトムストラクチャーに擦れる可能性が高かった。

アワセを入れた瞬間抵抗する力を受け止め、リプラウトのバットパワーで強引にズリ上げた。


水際で不意に外れたルアーが物凄い勢いで背後の壁に叩き付けられた。

体力が有り余っているそいつは、まるでカツオのようにビッタンビッタンし、あっという間に水中へ帰ろうとする。


考えるより先に走った。


無我夢中で駆け寄り水中への退路を体全体で遮った。

なんとかフィッシュグリップで掴み、持ち上げた時に気付く重み。



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良いコンディションの1匹だった。



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蘇生をする間、カッコいい魚体に惚れ惚れする。

頭から背びれへの間が盛り上がり、胴にはしっかりと筋肉が付いていた。


久し振りのフィールドに立つと、今はこの川は一体どういう状況なのだろうか?と不安になる。


"上げ潮で入ってくるはず"


そう信じて、そう予想して、フィールドに立つのだが小さな町に流れる小さな川とて、やはり相手は自然である。

どうなるかなんて誰にもわからないからこそ、この1匹を手にしている今この瞬間が最高だ。



追加のもう1匹を獲る為にさらに集中して探っていくが、なかなかバイトを得られない。


ルアーは10ParabellumとCorkの2種類だけだが、流す角度や立ち位置を頻繁に変えて探っていってるので、どんどん上げてくる水位変化も相まって常に新しいアプローチが出来ている…つもり。



何度目かの流しでストラクチャーから離れ、緩やかにS字を描きながら川の真ん中を横切っている時だった。


僅かに掛かるティップへの抵抗を感じた後、アワセを入れた。



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ハンドメイドシンキングペンシルのCork-コルク-でキャッチしたのは、38センチのセイゴ。


"思ってたところと違うところで出たバイト"


このサイズならある程度群れで入ってきていてもおかしくないのではないか?と予想する。

蘇生しながら川の様子を見てみると、ヒットしたあたりに流れの筋が出ているのに気付いた。


きっと流れの筋が発生するタイミングで口を使ってきたのかもしれない。

まぁあくまで"想像"でしかないのだけれど。



冬の釣行でグローブを水に浸けるのはご法度。

気を付けてはいるがそもそもパーミングする手は、2時間もすれば自然としっとり濡れる。

先に手が限界に達し上がるか決意をしたが、時計の針は6時半を指していた。


なんだタイムリミットぴったりじゃないか、と8時から仕事の妻を送る為、夜明け前のほんのり明るくなってきた海岸沿いを走らせた。




■もうひとつの始まりの合図


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妻を送った後、いつもハンドメイドルアーのスイムチェックを行なっているいつもの漁港へ向かった。


そこで待ち合わせていたとあるアングラーに、10Parabellumを2本、Corkを1本渡した。


自分1人だけの為に作っていたルアーが、初めて自分以外の人の元へ旅立った。


新たな試みの"始まりの合図"をここでも鳴らす。


どう転んだとしても、今の自分にとってはそこには"楽しみ"しか生まれないと思っている。




-tackle data-

Rod:Fishman Beams RIPLOUT 7.8ML

Reel:DAIWA ZILLION SVTW 1016SV-SHL

Line:YAMATOYO FAMELL PE RESIN SHELLER 22lb.

Leader:YAMATOYO FAMELL FLUORO SHOCK LEADER 22lb.

Lure:10Parabellum,Cork …all handmade lures


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