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灯光は辺りを照らす。
そこに在り続ける限りずっと照らす。
航行する者の道標として、あるいはその光源を憧れる者の拠り所として。
薄暮を迎えた河岸におれ以外は誰もいない。
やや強い風が顔に吹きつける。
水面の音を聞き逃したくないから嫌いな防寒着のフードを、惜しむことなく早々に被る。
やがて遠くの空が明るく光る。
そしてついにぱらぱらと雨が降ってきた。
残念ながら冬用のレインウェアは持ち合わせていないから、全4日間の行程の拠点となる車に逃げ帰った。
夜明けまであと12時間。
体力の続く限りぶっ通しで行動するつもりでいたが、しばらく雨雲も続くようなので無理せず仮眠に当てることにした。
幾度とアラームが鳴るも起きれない。
行程はまだ2日目でありそれは決して疲れによるものではなく、自身の気持ちの甘えによるものだった。
車内を撫でるようにヘッドライトに照らされてはエンジン音が消え、ドアを開閉する音が何度か聞こえている。
やっと車から降りてこれたのは釣り再開の予定時刻から1時間半も遅れた頃で、案の定駐車スペースにはたくさんの車が並んでいた。
「同じ立ち位置に入れるだろうか?いや、無理だろうな」
川岸に降りると、そこにはあの人が浸かっていた。
それはおれにとっては"まさか"だった。
背中のフラッシャーを頼りに全員の位置を把握し、唯一距離を保つことができる空いていた下流側の立ち位置に入った。
釣り開始からしばらくして斜め下流側の5mと離れていないところで、突如捕食音と共に水面が弾けベイトが逃げ惑った。
何もない状況で突如として現れたその現象。
2年前にメーターを獲った時のシーンがフラッシュバックする。
「間違いなくそこに何かいる」
期待する気持ちが鼓動を早め緊張感あるキャストを繰り返すが、最後まで手元にバイトの衝撃が伝わることはなかった。
なす術なし。
今やれることは全てやりきって再び静寂が訪れ、ほどなくして上流側であの人が魚を掛けたことに気付いた。
「ゴボゴボゴボ」
はっきりと魚体が見えなくとも音で伝わってくるものがあった。
どうやら下流のこちら側に走っている様子だったので、不要なトラブルを避けるためルアーを急いで回収し一連の光景を凝視する。
最後にボガを打ったのを見届けると、おれの足は自然とその元へ向かっていた。
フィールドで会う釣り人として挨拶を交わし名乗った。
おれはこの川でまだ一尾たりともスズキを釣っていない。
初めて目にし、計測の為に触れたこの川のスズキの尾鰭は、1メートルのラインを超えていた。
写真を撮る時、おれは自分の手が震えていることに気付いた。
そのことを伝えたら、その方は笑っていた。
fimoを始めてまもなく知ったその方の存在。
ベイトロッドもベイトリールも今みたいに充実していない当時に、試行錯誤を重ねながら大物を仕留める姿、文面から溢れる釣り師としての姿に憧れを抱いた。
時が経ち、SNSや動画メディアの進化は目まぐるしいものがあり、情報発信の仕方も十人十色の世の中になった。
自分自身も積極的に様々なツールを活用していたけれど半年前から敬遠しがちになり、特に釣り動画に関しては一切見なくなった。
暗闇や自然に紛れ、息を殺し孤独の中で至高の一尾に出逢うのが、今のおれが描くスズキ釣り。
だから、魚を釣る方法や釣れる場所の紹介、その川の今のベイトや水温等をありのまま無条件で多くの人に伝えてしまう動画なんて、釣りじゃないとさえ思った。
ここ数年、釣り動画や情報の発信手法で賛同する声と反対する声が対立していることは、誰もが知るところだと思う。
中には、遠く離れた場所からでも他者の魚に感動した人もいるだろう。
中には、自身の転機となる飛躍があった人もいるだろう。
中には、心が踏み躙られるような悔しい思いをした人もいるだろう。
おれが今考えうる限り、表と裏あるいは光と影が共存する中で善悪の結論を出すことは、相互に違う立場があるがゆえに困難を極め誰も出来ないに等しい。
それでも考えようとせず「楽しいから」という理由だけで見て見ぬふりをしながら歩むのであれば、どれだけ先の未来を見据えたってこれっぽっちも真意など伝わりはしないだろう。
もし仮に本意が伝わったとしても、別の伝わり方をしてしまった部分のその代償の大きさは、取り返しのつかない結果をもたらすかもしれない。
100を映し出し100を受け取ればそれでいいのか?
本当にそれが100だと思うか?
スズキ釣りはそうじゃないだろうと、おれは思う。
けれどもそれはもしかすると、多くの人にとっては"おまえの戯言"に過ぎないのかもしれない。
憧れはいつだって憧れのままだった。
憧れを過去のものとして形を変えようとしたのは、おれの身勝手で傲慢な価値観に過ぎなかった。
おれがこの川に来る度にその方は浸かっていた。
誰よりも早く浸かり誰よりも遅く水から上がった。
自分の目で実際に見たから、おれはそのことを知っている。
本当の姿は画面越しではなくフィールドに映し出されるものである。
自分の物差しで人をはかろうなど愚か者のすることであると、身を持って知った。
普段からおれは、自ら人に釣り方など聞かない。
でもどうしても聞いておきたいことがあった。
ひとつだけ。たったひとつだけだった。
「どうして今日は、ここだったんですか?」
灯光は辺りを照らす。
そこに在り続ける限りずっと照らす。
航行する者の道標として、あるいはその光源を憧れる者の拠り所として。
日没から降り出した雨は、これまでの寒さが嘘のような暖かい夜をもたらした。
ベイトも、水深も、流芯の位置も正確なことは何ひとつわからない中、夢中でロッドを振った。
フラッシャーの点滅は、辺りにひとつも見えなくなった。
暗いと予想していたこの川の新月は、実際はそうではなかった。
満天の星空が辺りを照らし、この川の象徴である山の真上には、その時静かにオリオン座が輝いていた。
- 2021年12月11日
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