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僕は塩水くさびを知らない

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 約1ヶ月ぶりのスズキ釣り。手にとったのは、ほぼ僕のスズキ釣り歴と共に歩んできたベイトロッド"Fishman Beams RIPLOUT7.8ML"。
 
そして向かったのは、僕のスズキ釣り歴が始まったといって過言でもない慣れ親しんだちっちゃな川。
 
熊本遠征ばかりで間を開けてしまったこの川が、今はどんな表情をしているんだろう?と。
 
特に何も考えはしない。ただ表情を知れたら、それでもう良い。
 
 
■ 見慣れた上げ潮、いつもの静けさ
 
 ジリオンSVTWのハンドルから、ゴリゴリというノイズが伝わってくる。
 
やる前からわかっていた。長い期間使っていなかったし、最後に使ったときにも若干そのノイズの予兆は感じ取っていた。
 
去年夏はリプラウト片手に中・上流域のリバーシーバスを追ったが、今年の夏はほとんど出番はなかった。
 
少し忘れかけていた、リプラウトのキャストの感触。なのにそんな不安は、数投で払拭される。
 
「あぁ。リプラウトとジリオン、こんな感じだったなぁ」
 
 上げ潮で水位が増し、ルアーはいくつかのローテーションを経たのち、ハンドメイドのシンペンCorkに変わった。
 
リプラウトと共に、自分のハンドメイドルアー 歴と共に育ててきた、手作りルアー。一月ぶりの釣りを、その慣れ親しんだ使用感がそっと支えてくれる。
 
"ただその表情を見れれば"
 
そんな軽い気持ちで水辺に立ったのに、刻一刻と変化する状況に真剣にキャストを繰り返す自分。
 
 結果的にスズキの顔を拝むことなく、おまけに5年間履き続けたボロボロの長靴が大浸水を起こし、納竿を迎えることとなった。
 
夜明け前の静寂が包む川辺を上がり、もう一度水面を見渡してみる。
 
上げ潮が差してくる時に賑わせていたベイトの波紋などまるで嘘だったかのように、水面にくっきりと外灯の輪郭を映し出していた。
 
 
■ 僕は塩水くさびを知らない
 
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 2日目。ルアーのラインナップは決めていた。ハンドメイドのCorkを中心として、シンプルに使いたいルアーをルアーケースに詰めた。
 
状況や魚に合わせるんじゃなくて、自分のやりたい釣りをするだけだ。もう6年も、この川ではそれを続けている。
 
相変わらず上げ潮で賑わうイナッコ達。通すコースや着水点を見極めながら、Corkを投げ続ける。
 
いつもと似たような表情の変化を見せるちっちゃな川。期待する"その時"が訪れることはなく、いつもと変わらないスズキ釣りをする自分。
 
"味気のない待つだけのつまらない釣り"
 
そう言われても、否定はしない。おっきなスズキがやってくるのを、ただそこでひたすらに待ってるスズキ釣り。
 
 そこには僅かな違いだったり、より良い条件の違いだったりを見出しているが、そんな深入った話はこの時に限って言えば重要ではない。
 
考えるべきは、「いつも納竿するタイミング=その場所からベイトが居なくなるタイミング」に何が起きているかということ。
 
一言で言えば、塩水くさびが影響していると予想する。
 
"海からの上げ潮は川底を逆流する"という。
 
それは知っている。ウェーディング中に何気なく携帯を見ていたら、パズデザインのパワードラブラ125SFGが勝手に上流側に流されていたことがある。
 
もう一度足元に落とすと、ゆっくり沈みながら下流へ流れるパワードラブラは、次の瞬間には沈むのをやめてサスペンドしながら上流へ流れた。
 
これが塩水くさびか、と。膝上くらいの水深の出来事であり、くるぶしのあたりに感じる水温は膝上の水温と明らかに違った。
 
 
 ざっくりと言えば、僕は塩水くさびを知っている。でもそれは、名前を知っている程度の浅いレベルでの話。
 
塩水くさびがもたらす恩恵は?
塩水くさびの良い部分と、悪い部分は?
塩水くさびを利用した、スズキ釣りとは?
塩水くさびが生きる、潮位と地形とは?
 
だから僕は、塩水くさびを知らない。
 
 いつもなら、時合いが終わったと言ってフィールドを後にしていた。それが6年続いた。
 
それでも良い。充分に楽しい釣りが出来ているし、狙って待つ釣りの楽しさだって無限にある。
 
ただ、今の自分は少しだけ、以前と考え方が変わってきたように思う。
 
"その次が知りたい"
 
 このパターンで釣れたら、次はあのパターンで。このルアーが釣れるなら、あのルアーはどうか?
 
あのフィールドはこれが素晴らしい。じゃあこのフィールドは、一体どんな表情を秘めているのだろう?
 
それらを知りたいと思うと、釣り以外の根本的な自然の摂理を知るべきだと気付く。
 
その川に、堰はあるか?
その川に、田んぼは隣接するか?
 
塩水くさびをちゃんと理解する。
 
だから今度このちっちゃな川に来た時は、その時合いの最中に塩水くさびの先端を追っかけようじゃないか。
 
こうしてスズキ釣りの楽しみは、またひとつ増えていくんだ。
 
 
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