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クロマグロゲーム/ロッド

先日のベイトパターンとルアーに合わせてそれに適したロッドです。

クロマグロのロッドと一言で言ってもサイズ毎に大きく分ければ3種類くらいあるのが理想だと思っています。

 

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5-20kg位までのメジマグロを楽しむもの、50kg位までの良型のクロマグロを狙えるもの。そして50kg以上をやり取りするためのもの、3種類位あるのが理想です。

 

クロマグロゲームに求められるロッドの5つの性能はキャスタビリティ、ルアーレンジ、遠投性能、バットパワー、そしてファイト中の人間に対するロッドブランクスの負荷だと考えています。

 

Ⅰ)キャスタビリティ:狙ったナブラに打ち込む

キャスタビリティは大概のロッドが問題はなく、そのロッドの特徴を掴んで練習が必要なくらいでしょうか。

1日に数回しかないチャンスをものにするためにも絶対に使用するタックルで最初は練習しておいた方が無難です。

下の図のようにキャストが手前:①や左右:②などに落下してしまうと極端にヒット率が低下してしまいます。完全にナブラのど真ん中:③に落下させるか、進行方向先:④に落下させる必要があります。

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Ⅱ)ルアーレンジ:使用可能なルアーが決まる→マグロの狙い方が変わってくる

次に重要なのはルアーレンジ→適正ルアーウエイトです。

マグロのサイズがどうであれ、ベイトサイズに合わせたルアーをキャストすることでマグロをキャッチしやすくなります。

そのため幅広いレンジのルアーを投げられるロッドが有利になります。

 

大型のマグロがイワシを食べていたらそのサイズのルアーを投げられるギリギリのパワーのロッドでファイトする必要があると言うことです。

そしてダイビングペンシルであればロッドのパワーによってその操作性にも関係してきます。

a) 30-50g程度の軽量ルアーをキャストしやすいもの
b) 50-100g程度のルアーをキャストしやすいもの
c) 100g以上のルアーをキャストできるもの

このa), b), c)用にそれぞれロッドがあるのが理想です。

 

Ⅲ)遠投性能:色んな面でアドバンテージ

あとは自身のルアーを可能な限り遠方にキャスト可能なロッドが必要です。

これは色んな要素があり一概に飛距離が出るロッドがいいとは言いきれませんが、動くナブラに対して先回りして投げるケースや、離れていくナブラにセカンドキャストを打ち込むためにも重要な要素です。

 

基本的なロッドの特性として、ルアーの飛距離が出るロッドは柔らかい傾向にあります。

この特性を理解した上で自分のタックルでどれくらいの飛距離が出るかを把握しておく必要があります。

これを正確に把握してないと、感覚でキャストして手前に落ちたりする原因になります。

手前に落下したりするとマグロを釣るステージにも立てないことになります。

もちろん各ロッドには適正ルアーウエイトがあるのでそれとのバランスでもあります。

 

Ⅳ)バットパワー:魚を浮かせるために重要な要素

バットパワーはメジクラスでそこそこのロッドであればファイトはきつくありません。

ただ、大型になればなるほどドラグを出され、止まったあとに耐える時間が来ます。

その時に耐えるだけでどれだけ魚を浮かせることができるかです。硬いだけではダメで、粘りのあるブランクが必要になってきます。

リーリングだけで寄せられる魚ではないので、走らせて耐えて浮かせて、ラインを巻く、の繰り返しになります。

そのためにこのバットパワー、バットの特性は非常に重要になってきます。

 

Ⅴ)人間に対する負荷:長時間ファイトをした際の人間へのダメージ

これはユーザーの体力、筋力とブランクの相性によるところが大きいです。ですので、これは最大公約数的なパワーのものが一般的に使いやすくなります。

 

長時間ファイトをすることを想定して自分の身体への負担が少ないものが理想的です。負荷が大きすぎるとファイト中に姿勢を維持することが出来なくなってしまいます。



5つの性能をあげたところで、それではTRANSCENDENCEのロッドはどうなのかということです。


そもそもTRANSCENDENCEのロッドはパックロッドです。マグロにパックロッドって必要ないのでは。という話も含めて説明していきたいと思います。


 

1.Laulau8.3GT-S
Laulau8.3GT-S(以下83GTS)は、GTやヒラマサ、50kgクラスのマグロをキャッチするために開発しました。



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これは5ピースのパックロッドですが、耐久性という観点からは100kgオーバーの大型ナマズ、大型グルーパーでテストを繰り返して来ました。50kgのマグロ、40kgのGTでも問題ありません。

 

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2mサイズのヨーロッパオオナマズ
 

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タイの40kgクラスのパーカーホ
 

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石垣島の2mクラスのバラクーダ
 

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ガボン共和国のシルバースレッドフィン
 

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41kgのトカラGT
 

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玄界灘のヒラマサ
 

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小泊の25kgくらいのクロマグロ

ただ、100kgクラスのマグロはキャッチしたことがないので未知数というのが正直なところです。

それではこの特殊なオフショアロッドについて説明していきます。上の5つの要素と合わせて説明していきたいと思います。


83GTSは他のオフショアロッドよりもティップセクションが少し柔らかく設計されています。言い方を変えれば、小さいルアーも投げられるように設計されていると言えます。…要素Ⅱ)

フッキングに不安があるとの声もあるかも知れませんが、マグロのようにドラグが止まらない魚は走られている間にフッキングしても意味がなく、止まった段階で合わせを入れてあげる必要があります。必要があればスプールを抑えてラインを直線にしてフッキングをいれます。

そのため、ティップセクションはルアーのキャストとダイビングペンシルのアクションにフォーカスした設計にフォーカス。ラフな水面でもスイープにルアーを操作でき、軽いルアー50gも投げられ、150g程度のルアーも投げられる粘りのあるティップが83GTSのティップです。…要素Ⅱ)

 

飛距離については、ナブラの位置が船の位置からどれくらいに発生するかはわからないため、飛距離が出るに越したことはありません。

83GTSは全体的に粘りのあるブランクであるため、飛距離は他のロッドよりも出る設計になっています。…要素Ⅲ)

この飛距離に関してはブランク以外にもガイド設計が重要であるため、リーダーやメインラインとガイドのフリクション(摩擦)を可能な限り削減するためにもガイドは大口径ガイド(16-40)を採用しています。…要素Ⅲ)

 

#1-2は操作性能、#1-3は遠距離性能、#3-4はリフティング性能に寄与しています。届く、誘う、キャッチするをブランク毎に意味を持たせて設計しました。

 

そしてリフティング性能は耐えれば魚にプレッシャーをかけて浮かせることの出来るブランクに改良しました。(2018年のモデルで調整)…要素Ⅳ)

 

長時間のファイトが想定されるため、身体に負担の少ない範囲内で設計し、飛距離の確保とプレッシャーをかけられるブランク性能の両立を目指しました。GTロッドやマグロロッドに多い身体に負担のかかるロッドにはしたくなかったのです。

 

過去に他のロッドをいくつも曲げましたが、硬いのに疲れないもの、硬いのに魚にプレッシャーを掛けられないもの、柔軟性・粘りがあるのに魚にプレッシャーを掛けられるものなど様々です。
 

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もちろん個人の筋肉量にもよりますが、Laulau83の目指すイメージとしてはトレーニングをしてない人でも使いやすいロッドです。

想定しているのはオフショアでは50kg程度まで。淡水では100kg程度までを視野に入れています。もちろんかける場所によってはこれよりも上のウエイトの魚も問題なくキャッチできると考えています。

 

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そしてパックロッドのメリットは携行性と各ピース毎に特性を変える事が出来るゾーニングが可能であること、そして強度補完です。

携行性については、遠征などにわずらわしいバズーカが不要になり、空港にスーツケースだけで行けてしまいます。国内遠征で送る場合もヤマト運輸さんの100サイズで送れるメリットは大きいです。海外だと追加料金も不要になります。

 

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パックロッドだからこそ出来てしまうハイブリット構造。各セクションごとに設計を変えられるゾーニング構造が可能であるため、特殊なロッドが設計出来てしまうのです。

そしてこれは設計が難しいのですが、強度の補強が可能です。これは継ぎが多いぶん、メインブランクに差し込まれているカーボンパイプが余計に3箇所に入っていることになります。それによりその部分で反発力が発生し、復元力に寄与しています。

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触ってもらえばわかりますが、不思議なロッドだと感じるかと思います。一般的なオフショアロッドは1ピースなので想像できるかと思いますが、83GTSは段階的にロッドが仕事をしていきます。この不思議を体感して欲しいです。

Laulau83GT-Sはブランク毎に意味を持たせるゾーニングロッドです。是非一度手に取ってみてくださいね。


 

2.Monsterfin70(プロトロッド)

そしてもう1つはさらに大型のマグロやGT、グルーパー、ナマズを想定したMonsterfin70です。このロッドは50kg以上のオフショアターゲットや、淡水での大型魚を視野に入れて開発しています。

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基本コンセプトはLaulau83GT-Sと同じで、飛ばす、誘う、かける、浮かすを意識したロッドとしてテスト中です。

やはり大型サイズはファイト時間が長いためレングスが短い方が身体への負担も少ないため有利です。

Mosterfin70はこれからテストをしていく3ピースのパックロッドで、100kgクラスのマグロをパックロッドでキャッチしたいという夢を叶えるために開発中です。これが完成すればあとは大型用のジギングロッドが完成すればオフショア遠征で困ることはなくなります。

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まだレングスなどは未確定ですが基本的には7ft程度のショートレングスにする予定です。タイの大型のメコンオオナマズなどにも最高に楽しいロッドだと思います。

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大型サイズでも主導権を魚に握らせないロッドを目指していきます。



もちろんパックロッドが至高ではなく、良いと思われるオフショアロッドと比較しても遜色のないレベルまで仕上がりました。

パックロッドのメリットは圧倒的な携行性能と各セクション毎に設計を変えられるゾーニング設計にあります。グリップジョイントのロッドには出せない個性が出せるはずです。

みなさんの釣行予定やターゲットと合わせて検討してみて下さい!

次回は9月のクロマグロ釣行が終わったらリール・ライン・フック編と総集編をお届けします。

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