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微睡み

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初めてバルサを削ってから7年が経った。

ただ作ることが楽しかった頃と比べると今は少し違う。

作っても作っても次から次へと湧き出す課題に終わりが見えず、焦燥感すら覚えるようになった。

その原因はハンドメイドルアーでメーターオーバーのスズキを狙って獲るという夢に、1095日という期間を定めたことに他ならない。

楽しいだけじゃ夢は掴めないし、楽しいだけで掴める夢なんてそもそも自分は夢とは呼ばない。

世間を見渡せば、素晴らしいハンドメイドルアービルダーの存在が目に飛び込んでくる。

明確なコンセプトがある。
唯一無二のオリジナリティがある。
自分自身をしっかり持っている。

一体どうしてそんなに輝いていられるのだ。

正直全然わからない。
スズキのこともルアーのことも。

まるで幽霊のように小さく息をする日々だけが、どこにも立ち止まることなく過ぎ去っていく。


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暗闇に焚かれたフラッシュが衰退を刻む。

もちろんそれは喜びに満ちた瞬間であるけれど、一方では払い方を知らない生への対価がいつも表裏一体となって纏わりつく。

「もう二度と釣られるな」

繁栄という言葉と対極にある明かりの中、掴んでいた魚体を静かに離すと再び闇が訪れる。

人々の寝息はそう遠くないけれど、人々の気配はけっして近くはない場所。

深夜0時はとうに過ぎていて、ここには自分以外誰もいない。


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失うことが当たり前になってしまった中でバルサを手に再びもがくのは、繰り返す過ちがいつの日か崩れることを夢に見るから。

「まだこの先へ」

そう顔を上げるのは、無知を振り翳す自然の破壊者に他ならないから。

いっそ、水の中を知らなければ。
せめて、水の中にさえ浸けなければ。
いずれ、水の中を思い描こうとしなくなる時まで。

夜明けを前に束の間の眠りにつく。

薄明は見えないまま。
微睡みの中にいるまま。


【タックル&ウェア】
[ロッド]Mellow Noise89 (Original custom Rod order with FULLHands)
[リール]SHIMANO 21CALCUTTA CONQEST101HG
[ライン]VARIVAS avani SEABASS PE MAX POWER ×8 #1.5
[リーダー]SUNLINE STATE CLUTCH SHOCK LEADER NYLON 25lb.
[ゲームベスト]SUBROC V-one VEST A-TACS LE X
[ウェーダー]Pazdesign BS フィットハイウェーダー
[シューズ]Pazdesign ライトウェイトウェーディングシューズ VI-FS

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