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村岡昌憲

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Blooowin!80S開発日誌

  • ジャンル:釣り具インプレ


2016年2月下旬に発売されたBlooowin!80S。(ブローウィン80s)

この記事を書くのは発売後ですが、皆さんもお手に取っているでしょうか。


発売時のリリースに開発開始から2年半と書いてましたが、きちんと調べたらなんと3年半の間違いでした。

長く時間が掛かっていればいいってもんではありませんが、2年半時間を掛けたスネコンより時間が掛かっているって事はそれだけ迷走し、開発に悩んだって事でもあります。

その日々を思い出しながらBlooowin!80Sの開発の歴史を振り返ってみようと思います。




開発の開始は2013年の冬でした。

初期設計ファイルの日付が2013年1月18日。

Blooowin!の名を背負う以上、コンセプトは140Sと一緒。

しっかり飛んでしっかり泳ぐ

ミノーとしての基本性能をしっかりと背負わせたい。

最初のモデルになったBlooowin!140Sが激戦区のミノー市場でこれだけの実績を作れたのも、この基本性能がしっかりとできていたことが大きいと思います。

抜群の飛距離がないことには使い続けてもらえませんからね。

それと当たり前の事なので、コンセプトには書いてませんが、釣れるという性能。

なぜ、多くの人がBlooowin!140Sにチェンジした1投目にヒットという経験をしたのか。Blooowin!140Sだけにバイトが出る日というものを経験したのか?(もちろん逆のこともあるでしょうが)

その答えは俺の中にははっきりとありますが、もちろん商売道具なのでこれを書くわけにはいきません。

だけど、その確信を背負わない限り、発売することはしません。




Blooowin!の開発サンプルは工房を出るときにコードナンバーを背負います。

と書くとカッコイイですが、油性マジックで書くだけです(笑)

3Dで設計して削り出した一番最初のモデルがAAになります。

最初のAはマイルストーン(段階)です。

ルアー開発はアクションを出す段階、飛距離を追い求める段階、ダブルアクションを入れる段階、細かい部分を詰める段階、などなど多岐に渡ります。その段階を踏むごとにAからBへと増えていきます。

2番目のAはそのマイルストーンにおける細分化サンプルの称号です。一つのマイルストーンごとに5〜10個くらいサンプルを作りますので、一番最初はAAからAJくらいまでのサンプルができあがります。

俺のブログに良く出てくるのは、どの製品もD以降が多いように、最初のサンプルはひどいものなので、どんどんと改良が進んでいきます。

Blooowin!80Sの場合、ある程度詰まってきたのが、7段階を経たGモデルでした。

飛距離、アクション、バランスが取れてきていますが、まあなんか普通な感じが消えない。


この写真の撮影日が2013年6月13日。開発から5ヶ月目のことです。
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ルアー開発には言葉にではできない感覚が求められます。

アクションを見破る力なども大事です。

トップアングラーでも同じアクションのものなのに、カラーが変わるだけでアクションが変わっていると言ってしまう人がたくさんいるくらいです。

(スネコンを使っていると、カラーが変わるとアクションが全然違うように見えるのと一緒です。)

これは目の錯覚によって起こるものなので、手の感覚が非常に大事です。抵抗やブルブルの質などを判断して、一見すると違うように見えるアクションが実は一緒かどうか見抜けるか。


もう一つ、第六感的なものになりますが、ワクワクする感じがしないということ。

俺はこれをとても大事にしています。

開発者がワクワクしてないのに、ユーザーがワクワクしてくれるわけありません。




ちなみに、この段階、悩んでいました。

性能は十分なんだけど、どこかワクワクするものがない。
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というか、Mタイプで気付きました。

このモデルはX-80SWに似すぎているのです。

かつて自分がメイン開発テスターとして参加させていただいたメガバス社のX-80SW。

未だに現役の素晴らしいルアーです。

それと似てるようではBlooowin!80Sの発売は難しいだろうし、ちょいと変えても、ビーフリやタイスラと変わんなければやる意味がないし。





BlueBlueとしてはすでに他にあるものを創りたくはないのです。

独創的で、ワクワクする、ちょいとキテるルアーが作りたいから、BlueBlueを立ち上げたのです。

だから、日頃から良く行く釣り仲間の一人に見せたときの、

「なんかビーフリっぽいですね。」

これが決め手になりました。



ということで、Mモデル(13段階)まで詰めたこのプロジェクトを白紙にすることにしました。

工場サイドも営業サイドも激怒りしましたが、土壇場でちゃぶ台返しができるのは社長だけです。

俺はそのストレス解消ブランドを守るために、時にその厳しい決断をするのです。





ちなみに同じ日の写真フォルダにこんなものがありました。
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いったい何しようとしてたんでしょうか?

というのは嘘です。確信はこの時にありました。

このアイディアがこの秋に驚くほどの変貌を遂げて登場してくるはずです。「なるほど、あれがこーなるのか!」そう笑っていただければ嬉しいです。

お楽しみに。







ということで、また初期設計に戻り、AからHまで掛けて、いよいよ現在のモデルに近い形になりました。

この時点で2014年6月。スタートから1年3ヶ月が経ったところです。
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本製品を手に取った人は、最初、小さい!と思った人が多いと思います。

前の開発モデルに比べて、大幅に細くなりました。

というか、Blooowin!を追い求めていく以上、このサイズ感になりました。




その中で輝く性能を見せ始めたのがこの2つでした。
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なお、開発コードの2文字に続く数字の意味は何かというと、まあ気の迷いってヤツです(笑)

この時はラインアイの出し方です。

He-1よりHe-2の方が0.05mm、ラインアイの位置が高いのです。

大型ルアーなら関係ないくらいの誤差だけど、小さいルアーは本当にわずかな差で性能が大きく変わってしまいます。

気になることはやっておきたい、というかやっておかないと、後で後悔することになるのが嫌です。
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こいつを10本こしらえて、実釣テスト開始です。

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あちこちで釣りましたが、いくつかの問題点がありました。

ほとんどは修正していけることだったんですが、一つだけ難しい問題が出てきました。

それはウェイトの戻りの問題。ルアーが小さいと自重が軽いので、ウェイトを動かす力学がなかなか働きません。

この時ほど後ろにバネ仕込みたいと思ったことはありません(笑)



で、四苦八苦の末にあっさりとした解決方法(開発者あるある)が見つかり、ようやくQタイプで目処が出ました。
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この時点で2014年9月。開発開始から1年半。


その中でも抜群に安定した飛距離を出せるQdが採用されて最終試験に。
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同じモデルを作り、全国各地のテスターによる最終テストに進みます。
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愛知の内田君
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千葉の山田さん
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北海道の田中君、
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他にも大分の梶君や古賀君なども参加しました。

仙台の誰かは1投目大型シーバスヒット、という偉業を成し遂げた末にブレイクされてましたね(笑)

ただ、テスターの報告結果は、厳しいものでした。

アクションのバラツキ、水噛みの弱さなどが指摘されてもう一段レベルを上げないといけないことがわかりました。

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大物は違います(笑) 
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一方、俺はテスターとは違うテストもやらないといけません。
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こいつはひたすら橋脚にぶつけるテストの写真です。

至近距離でガチンガチンと当てに行きますが、フックが曲がり、折れる状況でもボディはそう簡単には壊れないことを確認。




続いて、リップの破断強度を確かめるテスト。
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バキバキとリップを折ります。

このテストは十何年も開発やってても未だに心が痛みます。

量産品といえど、プラスチックの射出成形以外は全て工場の人間の手作業でここまで組み上がってきた物です。

プロトといえど、製作に関わった人の魂がこもっているのです。

生まれてきた以上、他のモデルみたいに海を泳ぎたかっただろうに・・・。




ごめん。。。

と言いながら、バキッといきます。

結論としては強度はバッチリ。140Sと同様、通常の使用ではそう折れることはないでしょう。


テスターからの厳しい要求をさらに詰めながらクリアしていく中で、釣り込む作業も続きます。
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アメリカのナイトストライパーゲームでも驚異的な活躍でした。
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2015年9月頃にはほぼ最終的が完成しました。

140S同様のしっかり飛ぶ、しっかり泳ぐ。水平姿勢がしっかりしているので、いくら流しても食わせる姿勢が続きます。

魔法が掛かっているようにバイトが出る状態になった事で、開発終了の確信ができます。
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ということで完成となりましたが、秋からこの春に発売が伸びた理由は、BlueBlueが小さい会社だからです。要するに製造部門がパンクしているって事です。

夏から秋はSNECON130SやTracyの生産でパンクしており、冬の間はShalldus、SNECON90Sも生産を待ってました。

ということで、この春の発売となりました。






Blooowin!140Sと同様、80sも置くという表現を多くの人が使います。

水の中に置けるはずないですが、まるで置いているかのごとく、流れに任せられるのです。足元では沈んでいきますが、投げた先ではまるでサスペンドミノーのような感覚を得る人は多いと思います。
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ちなみにテンカラ釣りやフライフィッシングをやった人なら分かると思いますが、流れの中でラインを引っ張って釣るより、自然に流して釣る方が断然釣れます。

仕掛けをいかに自然に流れと同調させて流すか。

それが流れの中での釣りのキモです。

それと同じ理屈がルアーフィッシングでもあるのですが、上級者以外はリールを巻くことに集中してしまい、流すことができていません。

その釣りを覚えると、自然に流れに乗せて流せるルアーが世の中にいかに少ないかということに気がつくと思います。
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Blooowin!は各シリーズともに流れやサラシの中で、巻くのを止めたときに最も自然な姿勢を維持するように設計されています。

山田テスターが気絶するほど巻かない、なんてログを最近よく書いていますが、そんだけ巻かなくても釣れる姿勢とレンジをキープしながら流れの中で存在し続けるのです。







そのBlooowin!80S。

こんなカラーラインナップです。
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外せないカラーばかりですね。
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上から、マヅメに強い房総サンセット、夜の河川で強いレッドビアー、干潟や港湾などの潮が澄んだときのシルクイワシ、デイゲームや街灯下でめっぽう強そうなタイニーベイト、オレンジ色の明暗部で強いフラッシュレッド、いつでもどこでも強いSGO。


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上から、いまだに人気一番のブルーブルー、魔法の掛かり方では一番のレッドヘッドホロ。夜の定番チャートバックパール、昼も夜も強いピンククリアチャート。マヅメのアカキン、これも大人気カラー、ゴールドサバ。


ぜひ、店頭でお手にとってご覧になってみて下さい。

営業も弱い会社ですので、釣具屋さんに置いてなかったら、ぜひ置いてもらえるようお願いしていただけたら助かります。もしくはプレゼント応募の際にでも、どこの釣具屋に置いていないと言っていただければ営業を頑張りたいと思います。





 

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