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村岡昌憲

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エイに刺されたときの対処法


この記事はエイなどトゲのある魚に刺された方の為に書いておきます。

エイに限らず、ハオコゼやゴンズイなどの魚毒は同じもののようです。以下はエイに刺された時の対処法として書いておりますが、多くの場合は措置が一緒になります。

素人記事ですので自己責任で判断の上、参考にしてください。





★​エイに刺された!

海や川の中で足に強烈な鈍痛が襲った。

痛いところを見たら出血していた。

その現象が起きたら、ほぼ間違いなくエイに刺されたと思って良いでしょう。







★エイに刺されたら、まずは応急措置!


エイに刺された瞬間から時間との闘いが始まります。

エイの痛みは刺されてから90〜120分後に最大化します。

最悪動けなくなりますので、それまでに水辺から離れて安全な場所に行くこと。

可能ならその時間に救急病院にいることがとても重要です。






★現場での応急措置

1.患部をチェック

まず、患部をしっかりと見てどのように刺されたか見てください。

a.エイのトゲで一突き

b.刺された後にグザグザと

c.切られた感じ


確認すべきは患部にトゲが折れて残っているかどうかです。

傷口をよく見て黒いトゲが残っていないか確認してください。

aやcの場合は可能性は少なく、bの場合は可能性が高いです。

自己判断できない場合は、必ず救急でその旨を伝えて、お医者さんに確認をしてもらうようにしてください。




2.救急に電話する

近くの救急病院に掛かります。

電話して受け入れられるところを探しましょう。もし一人なら119で救急車を呼びましょう。

その際、なるべく海の近くにある病院の方がエイの処置の経験値がある場合が多いです。



3.市販の鎮痛剤をすぐに飲みましょう

救急に掛かって措置が終わって薬が処方されるまで、おおよそ90〜120分掛かります。

その間、鎮痛剤無しの状態はとてもツライです。

どうにか鎮痛剤を入手して飲みましょう。

お医者さんには飲んだ鎮痛剤の種類と量をしっかりと伝えましょう。




4.しっかりと出血させて毒を出す。

患部から血が出ていると思いますが、止血はしてはいけません。

傷口奥深くにエイのトゲの表面にある黒い粘液が残っていると後の始末が悪くなります。

患部を揉み、出血ともになるべく毒や砂などを出しましょう。

400cc以内(ペットボトル1本弱)なら献血の時に採取されるぐらいですので特段問題ないと思います。

それ以上の出血ドバドバは死にますのでやめましょう。




4.患部を暖めながら病院へ


超重要:患部をとにかく暖める

エイや毒魚の毒は約60度の熱で分解するそうです。

が、患部奥深くまで60度に熱するのは不可能。

50度以上のお湯を患部にかけると低温火傷で始末がさらに悪くなります。




・自動販売機のHOTのペットボトルなどを患部に当てる

これが一番オススメ。

この後に始まる長い闘いに水分は必須です。冷めた後に飲みましょう。

・お湯が手に入るなら、バケツかビニール袋にお湯を入れて足を浸ける。

毒の洗い出しが十分でなければこちらをやりながらでもいいでしょう。

・ホッカイロを貼る
とにかく何にも無い場合、ホッカイロも有効です。ありったけ用意して患部だけでなく、足全体を暖めましょう。








病院にて


5.救急に着いたら

もし痛み止めを飲んでいない場合や飲んでいたとしても、この時間はのたうち回るほど痛いと思います。



ほとんどのお医者さんはエイや毒魚の魚刺傷措置の経験がありません。

救急だと当直の内科や外科の先生とかも多いのでなおさらです。



必ずお医者さんに魚刺傷の経験があるかどうかを確認してください。

無い場合、この文献を見てもらうととても良いです。

日本中毒情報センター 魚刺傷中毒情報





具体的に医療機関でやってもらうことは下記の通り

・エイのトゲが残っていないか確認

・傷口の確認と洗浄をしてもらう

・破傷風の対応

・患部に麻酔薬の注射(楽になります)

・患部をお湯で暖める


実は救急病院でできることは限られていますが、行った方が良いと思います。それは薬がもらえるからです。



6.必ずもらっておきたい薬

・抗生物質

傷口は表面だけではありません。

多くの場合、傷口は深く、刺されたときに砂や海水と共に雑菌が浸入しています。

傷口深くで化膿が始まると再切開、化膿部分の切除を行うことになり、開放傷となって、ほぼ数ヶ月〜半年の闘いになります。

これを防げるかどうかが魚刺傷における最大の分岐点です。

必ず抗生物質の飲み薬と塗り薬を処方してもらってしっかりと飲むこと。

副作用がある方は耐えてでも飲みましょう。


・痛み止め

魚刺傷の毒の痛みは、後述する方法で取ることができますが、傷口の痛みは治るまで続きます。

これが無いと初日や二日目は夜に痛みがひどくて寝られないと思います。







病院を出たら


7.安定的にお湯が手に入る場所に行く

応急措置が終わってもまだまだ痛いはずです。

すぐさま安定的にお湯が手に入る環境に行きましょう。

自分の家が一番だし、遠い場合は友達の家でもラブホテルでも何でも構いません。

家に帰る人は食料と飲料水を確保しておくと良いでしょう。




8.患部を痛くなくなるまで暖める

体内に残った毒は細胞を溶解していきます。その部分の治りが非常に遅くなります。

魚刺傷の毒は熱に弱く、熱分解しますので、とにかく暖めて体内に毒が無くなるまで患部を暖めます。

患部をお湯に浸けます。

お医者さんが巻いた包帯のままで構いません。

とても蒸し暑い時間を過ごしますので、換気扇を回して窓は全開にしましょう。

扇風機を用意するのも良いでしょう。

湯温は45度。なるべく満水。

お湯はすぐに冷えます。

なるべく水量を多くすることが湯温が下がらない一番のコツです。

患部が足ならお風呂のフタの上に座って、刺された方の足だけを浸けましょう。

患部の足全体を暖める必要があります。

とにかく足の全体を暖めることが必要です。

湯温に慣れてきたら47度くらいまではいけると思いますが、温水器の設定にもよりますので、耐えられる範囲の湯温で頑張ってください。


暖めている間は不思議なくらい、痛みが無くなると思います。

その間に、諸連絡をしましょう。

次の日も動けないと思いますので仕事の連絡などあると思います。




必ず90分はお湯に浸けましょう。

その後は30分おきに1度足をお湯から出して痛みを確認します。

体内に毒が残っている場合、冷えるとすぐにジンジンと痛みがやってきます。

痛みが無くなるまでしっかりと浸けましょう。


お湯に浸ける時間がどれくらい必要かはその人自身や傷口の状況によると思います。

毒の痛みが無くなったら、お湯から出して、傷口を消毒、抗生物質を塗って止血措置をしましょう。




※脱水症状と熱中症に注意!

患部をお湯に浸けている間、たくさん汗が出てくると思います。

脱水症状に気をつけて水分は多めに取りましょう。




初日にできることは以上です。

ここまででもうぐったりだと思います。

ゆっくり休んでください。







翌日


9.きちんと病院にかかりましょう

かかるべきお医者さんは皮膚科です。

刺された経緯、その後の救急措置についてしっかりと話をして、傷が治るまで経過を見てもらいましょう。



特に傷口深くに化膿が起こっていないか。

ここが1〜2週間で治るか、数ヶ月〜半年かかるかの分水嶺です。



それではお大事に








エイに刺された情報や経験談は少ないので、経験者の方、より良い方法をご存じの方は、コメント欄に記述して頂けると助かります。

次の被害者のためにもよろしくお願いいたします。





私がエイに刺されたときの状況はこの記事

 

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