なんでこんな釣れない釣りしてんだろう？なんて、らしくない考えが脳裏に浮かんだ。夢はハンドメイドルアーで出逢うメーターシーバスだが、目の前の現実は5匹揃えてもやっとメーターいくかいかないかくらいのサイズのセイゴと戯れる日々。これだけを見れば、先のゴールなど到底見えない。

　最近はハンドメイドルアーもろくに作っておらず、一見すると全くもって前に進んでいない日々を送っているようにも見える。だが、何年後かに振り返った時、この期間がどれほど大切だったか再認識出来ることを想像し、しっかりと準備期間として活動しているつもりだ。

■ 転んでも浮かび上がれ　

　突然だが、ウェーダーを乾かすのにはやはり布団乾燥機が一番だなぁと思う(生地が傷む恐れがあるという方もいると思うので、私はやるが断固として人様にはおすすめしない)。

　別に、底に岩が転がっているとわかっていながら腰まで浸かった状態でその岩に躓き、冬の海にダイブしたわけではない。若干パニックになりつつも、右手に持ったプレジールアンサーとステラだけは高々と頭上に保持し、ロッド破損とリール水没を避ける類稀な反射神経を持つ人間は、まず岩になど躓かないはずだ。

　ただひとつ、悪いことだけではなかった。購入して2年が経過したシマノのXEFOウェーディングショートゲームベストの浮力はバッチリだということが確認出来たことは、プラスに捉えたいと思う。

■ あたし あたし みそじ ふりそでーしょん　

　なんでか理由はわからないが、世間的にはあたし30歳になったらしい。

　大人になったら、嬉しいことも悲しいこともたくさんあり、今まで出来なかったことも自己責任という土台の上で出来るようになった。だけど、赤ちゃんだろうと子供だろうと、20歳だろうと30歳だろうと共通する確かなことがひとつあることに気付いた。

　それぞれに、"今しかできないこと"があるということだ。

　もちろん、30歳の誕生日も一生に一度しか訪れない。レア度でいえば、20歳となんら変わりはない。むしろ寿命をまっとうする生命活動の観点から見ると、20歳よりも30歳を迎える確率の方が低いのでレアなはずだ。

　20歳の頃、まさか10年後の30歳の誕生日を、妻と3人の子供に祝ってもらうなんて思ってもみなかった。この間の10年の変動をまた10年間積み重ねて、つぎは「しそじ」(そんな言い方しないよなぁ。笑)を迎えてやろうと思う。いや、思わなくてもハプニングが起こらなければ、勝手にやってくる。

　はたちでふりそでを着ることはなかったが(当たり前だ)、みそじになった今、心の中でふりそでを着てやろうと思う(例え話だ)。やっぱり良いよね、みそじって。

みそじ みそじ みそじ みそじ

あたし あたし みそじ ふりそでーしょん！

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