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村岡昌憲

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アラスカ釣行2012 その3

アラスカ釣行2012 その3






その1はこちらから







僕が暮らしているここだけが世界ではない。さまざまな人々が、それぞれの価値観をもち、遠い異国で自分と同じ一生を生きている。つまりその旅は、自分が育ち、今生きている世界を相対化して視る目を与えてくれた。それは大きなことだった。

   by 「旅をする木」 星野道夫







PCの方はBGMスタート
















次の日は起きると雨が降っていた。






朝食を済ませて出発。

が、Bradは集合時間の30分後くらいに現れた。

この日は、僕ら3人とアラスカのフェアバンクスから来たTomという男性の4人での出撃となった。




Tomはアラスカに生まれて育ったのに、キングサーモンを狙うのは初めてのことらしい。




今回は、昨日のポイントより40マイル上から河に入ってみようということになった。




Bradは軽快な音楽を口ずさみながら、荒れすぎの未舗装道路をゴトゴトと上っていく。


どんよりとした空の下、どこまでも続く針葉樹林。

星野道夫が見ていた世界が、ここにあった。







僕らを楽しませようと、四輪ジープで崖のぎりぎりを走ってくれるBrad。

僕らが降りた後に車で麓まで降りる為に乗っているAlanは何も言わない。

だから、いつものことなんだろう。

しかし、遠いアラスカの地で土砂の崖のギリギリを車で走る。


恐怖以外の何物でも無い。



僕らは僕ら以外に車中の誰も日本語が分からないのをいいことに、ひたすらこの陽気なガイドを汚い言葉で罵って遊んでいた。

その楽しそうな笑いが、後にますます彼をエスカレートさせていくのだが、、、







途中の河が見渡せる高台の上で、Alanがこれは香草でサケを焼くときに使うととても料理が美味しくなると教えてくれた。

名前はセージだそうで。

日本のセージともちょっと違うけど、香りがとにかくいい。

オレガノやタイムに近い酸味のある香りは確かにサケに合いそうだった。


一株をいただき、バッグに詰める。






2時間以上走り、やがて、車はポイントへ到着する。

40マイルも上流に来たのだけど、水量も河の雰囲気も昨日の場所に比べて何も変わらない。

途中に大きな支流も無いのだろう。

河口から数百km以上も流れ落ちる激流の中を、サケは海から上ってくるのである。








今日の激しい闘いを予想して、現地のショップで買ったエナジードリンクを飲む。


が、これが衝撃波を伴うまずさ。


飲み干した後に喉の奥にこみ上げてくる香りが、吐き気を催す。

いっそ吐いてしまおうかと思ったが、我慢した。





車を麓に戻す役目のAlanに見送られながらゴムボートを流し初め、河をラフティングする。




Bradは持ち前のサービス精神なのかなんだかわからないが、僕らのボートをわざわざ荒瀬の中に突入させていく。

豪快な水しぶきが僕らにかかる。

全身びしょ濡れになったケンさんはBradに向かって、「ファッキンブッシュ!」みたいなことを叫んでいて、それがますますBradをエスカレートさせていく要因になっている。

 

途中にいくつも良さそうなポイントがあり、ケンさんが、「あそこはたまんねぇな。寄らないのか?」と叫んでいるが、むしろそこからは遠ざかり、荒瀬の中を走るのである。

 

かれこれ10マイル以上も河を下ってるのにいっこうにポイントに上がることがない。

僕らに水しぶきがかかり、叫び声を上げる度に、Bradも大声で笑いながら大きなおなかを叩くのである。


Bradの気構えの低さに対し、こちらの本日に掛ける思いでピリピリしている感じは、極めて対照的で冷静に視ていると喜劇にすら思えてくる。


ダートをゴトゴトと上がってきたスピードに対し、川をボートが下るスピードはとても速い。

2時間もかけて登り詰めた河を、ただただラフティングで通り過ぎていく。






 

 

大丈夫なのか??????




 

という想いと




 

任せるしか選択肢はない。

 



 

という状況。






 

このまったく好きになれない状況と、だけど、その状況を楽しんでいる自分。

そして、底抜けに陽気なダメガイド、Brad。

 

 

そして今日もボートにネットは積んで無い。







 

 


ボートは1時間近く、いわゆるラフティングツアーと表現した方がいい状況を経て、ようやくポイントに流れ着いた。

Bradが、「ここはmany many salmon」という。

 

ケンさんが「俺たちもメニメニびしょ濡れだぜ。」と言いながら、さっそく上流部の流れの開きへと向かっていった。


 

 

ビコウさんもスプーンを付けてそこに向かう。

 

サケ釣りのポイントが分からない僕はBradに、サケはどこにいるのかと訪ねる。

 

Bradはバッグからサンドウィッチを取り出しながら、「many.」と「thousand.」と言いながら、視線を河に上げることもせず河を指差すのみ。

 

Tomも釣り竿を持ち、英語で何かをBradに訪ねていたが、Bradはサンドウィッチに夢中でにべもない。


 

Tomは首をくすねてビコウさんの下流に入った。

そして10分後、僕らはあるワンドの前に集まっていた。

そこにはサケがたくさん水面を跳ねていたからだ。



僕は、とりあえず流しやすそうなところにシーライド20gを撃ち込んでみた。

シーライドは、もちろん海で使うメタルジグであるのだけど、ヘビーなスプーンとしてもかなり面白いポテンシャルを持っているのではないかと思っている。

ただ巻きで引いた動きはスプーンとほとんど変わらないが、浮き上がりにくく飛距離も出る。

サケ釣りとか、河のサクラマス釣りとかでぜひ試したい動きだ。


 


 

荒瀬の中に、速い流れによって底が掘れて深くなったために流れが少し緩くなっている場所があった。

そこで何投かしたときにバイトらしきものを感じ、トレースラインと中層を意識して引いてみる。




立ち位置を下流に取り、45度ほどのアップストリームキャスト。

 

水深は2mほどと読み、着水して恐ろしいスピードで流されるシーライドを動かすために、あっという間に余るラインを巻き取りながら、かすかにテンションを与えていく。

 

動かすというよりは、上流側に投げ込んでボトムに落とさないというイメージの方がしっくり来るだろうか。

 

そこにシーライドを流し込んでいく。

 

 

すると、、、、

 

 

ガツンとバイトが出てヒット。

これはソッカイとかサッカイとか言われている魚。

日本なら紅ザケだ。

何匹か釣って飽きたので船に戻ると、ビコウさんがBradに「ノーキング、ノーキング」と言っていて移動を促している。

Bradは「Many many many buzuzuzuzuzuzu」と、ほっぺたを膨らまして辺り一面にいるんだぞという仕草をしている。




まあ焦っても仕方が無い。

僕は昼飯の冷えたサンドウィッチを食べることにした。







そしてまたファッキンの叫びをたくさん聞く。






次は昨日も着いたポイント。

ビコウ「ってことは、あんだけ上から流されたの意味無くね?」

みたいなことをBradに言ってるが、もちろん通じてなさそうだし、通じていたとしてもBradのことだ。

何にも変わらないだろう。







しかし、到着して数投した時、ビコウさんにとうとうヒット!

Bradが「King  buzuuuuuu」とまた叫ぶ。

唇に舌先を挟み、ほっぺたを膨らませてブズーとやるのである。

これを僕らはその後何度も視ることになる。



半端じゃなさそうな引き。




さすがのビコウさん、なんなくかわしてガガンと30ポンド。

おめでとうございます。









アタリが無いのは僕だけ。

イメージはできているけど、確信にまでは至らない。






復帰してきたビコウさんがまた数分で次の魚を掛けた。

こちらは相当魚が大きそうだ。





Bradはなぜか知らんぷり(苦笑)


ズルズルとラインを出されて、下流の倒木に巻かれてラインブレイクしてしまった。

悔しがるビコウさん。笑っているBrad。

理由がわからないけど、Bradのやっていることは自然体であり、それがアラスカに合っているということだけはわかるのである。


そして僕らがまだアラスカの空気になじめていないことも。













村 「ビコウさん、どんな感じで出たんですか?」

ビ 「ああ、あの水面が鏡みたいなところでボトム取って転がして、、、」

村 「こんな感じ?」

ビ 「うん、そこら辺でしたね。」









コンコココココココ、、、、









ドン!










「おわっマジかよ!!」


      と、アワセを叩き込む。








ソルティガドラド70Sがいきなりバッドまで絞り込まれる。





ドラグは12kg近くまで締め込んである。

かなりの腕力で耐えないと竿を曲げて持っていられない。

瀬に向かって突っ走っていく。

下流50mには岸から倒木が突き出ていて、そこがデッドラインだ。



「行かせるか!」



12kgドラグでもラインをリールから引きずり出していくので、臨機応変に手でスプールを止めながらガチンコファイト。

PE5号なので強度は35kgテストくらいだ。

自分のラインとノットを信じて、ガッチガチで寄せに掛かるとようやく魚の頭が上に向いた。






これは相当でかいんじゃ、、、




ある程度寄せたら、ドラグを緩めて身切れを防ぎながらのファイト。



慎重に寄せてくるが、Bradはゴムボートでのんびりとサンドウィッチを食べている。



村 「パンなんか食ってねーで、仕事しろ!こら!」

と叫びながらロッドで貯める。




Bradは親指でOKサインを出すと、何がOKなんだかわからないうちに、またキングサーモンがソルティガに悲鳴をあげさせながら下流へと突っ走っていく。




なるほど、焦るなということね。







と、解釈し、慎重にゆっくりとファイト。




やがて、魚が水面に横たわる。


ただ、この流れの中でこんなでかい魚どうやって上げるんだろうか、、、?








そして、なんと、こん棒ランディング(笑)





頭をパコンと。

魚の目がひっくり返り、おとなしくなった。













来ました!


初のキングサーモン!





40ポンド(約18kg)









長さは116cm。



いや、なまら面白いっ!






その後、ここでは誰もアタリが無く、また次のポイントへ移動。










ケンさんもビコウさんもかなりの達人で、もう完全にキングの釣り方が分かったようだ。



ってことで、新しいポイントに着くとすぐにヒットするという状況が、これ以降ずっと続くのである。


ケンさんにヒット。





まだ1度もアタリの無いTomがBradになにかを訪ねている。

Bradの口から
「クレイジー、ジャパニーズ、ノープロブレム。」

と聞こえる。

最初の2つは褒め言葉として受け取るとして、最後はなにが問題ないんだろう?

ガイドであれば、釣れない釣り人をケアすることも重要なのに、、、、


と思いながら、僕なりにTomに攻め方を教えてあげた。

キモは深さのあるたるみ、である。






そう、僕らは確かに魚が見えていた。






その4へ続く

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