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リトルジャック:ボラストとマレッチノ

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上 マレッチノ 90㎜ 14g フローティング
下 ボラスト 105㎜ 18gぐらい フローティング

 リトルジャックは九州に本拠を置くルアーメーカーです。安価でかつ、実際の魚を徹底的に模したプラグをリリースしていることで、一定数の支持者を獲得しているようです。
 マレッチノは、同社が近年リリースしたプラグで、写真の通り形状から塗装、さらにネーミングに至るまでボラを隅々まで再現したミノープラグです。プリント柄ですが、本物と見紛うばかりのリアルさは執念としか言いようがありません。マレッチノは中国で生産されています。同社のHPには他にも様々なプラグやメタルジグがラインナップされていますが、どれも同じコンセプトでリアルさを前面に押し出した商品ばかりです。
 ルアー事業に参入した当初から、同社は海外に生産を委託しており、その分実勢販売価格は他社よりも安価な設定でした。その当時に発売されていたプラグの一つが写真下のボラストです。以前にサヨリスを紹介したことがありましたが、その当時はどう見ても残念な製品でした。ところが、このボラストはサヨリスとは違って他社にはない独特なアクションで、多くの釣果をもたらしてくれた「隠れた名作」だったのです。
 ネーミングからしてボラを模したルアーを目指していますが、当時の海外の技術は日本製にははるかに及ばず、直線を組み合わせて何とかボラに似せようと努力はしているようです。

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 塗装も当時海賊版で出回っていた国産メーカーの模倣品と同等のものです。
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 こんな見た目は残念なボラストですが、泳がせると評価は一転します。重心が後方寄りになっているので、ラインアイが出ている平面なアゴと真四角で短いリップで捉えた水の抵抗を、ボディを大きく振って流していきます。多少スピードを変えてもほぼ水面直下を泳ぐので、非常に目立ちます。造形の技術が未熟だったからこそ偶然に生まれたアクションかもしれませんが、これはあるようでなかったものです。
 写真で分かるように、実はリップは折れて失われています。このリップも薄くて特に取り付けの補強はなされていないので、出回っていた個体のほとんどが破損しているのでは、と思います。ずっと修理しようと考え続けていたところに、マレッチノが目についたのでボラストと比較するために入手した次第です。
 リトルジャック社のラインナップを見ていると、形状どころかヒレまで忠実に再現されたプラグも見かけますが、肝心のアクションに悪影響が出るのでは、と思われるアイテムもありますね。しかし、使えるかどうかは実際に自分で確かめないとわからないですね。

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