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村岡昌憲
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▼ アメリカ遠征釣行2016 その1
- ジャンル:釣行記
- (area-釣行記-)
7月8日から18日までアメリカに行ってきた。
今回のアメリカ遠征釣行は昨年の秋に決まっていた。
そう、前回のアメリカ遠征の時である。(長いログです)
ノースカロライナ滞在中に友人のアンソニーとFISHMAN健さんの3人で釣りをしていたとき、アンソニーから、「BlueBlueは来年の7月にフロリダで行われるicastに出ないのか?」と聞かれた。
icastというのはアメリカ最大のフィッシングショー(バイヤー向け)だ。ショーの規模は横浜は大阪の3倍くらい。
世界最大と言っても間違いない。
そのicast、釣り具メーカーをやる以上いつかは出てみたいとは思っていた。
だけど、まだBlueBlueは成長段階だから、まだそのレベルでは無いような気がすると答えたけど、アンソニーはフロリダにはターポンやスヌークといった楽しいターゲットがたくさんいる。
icastのついでに釣りに行くのはどうだ?と。
すると、赤塚健一が「ターポンか!いいね、YES!Fishman出ます。」と即答しやがった。
毎度、この人の脳内に蔓延しているYES星人を引っぱたくなる(笑)
しかし、「よし、じゃあBlueBlueとFISHMANで並んで出よう。」とアンソニーもノリノリになっちゃって、そうなるとまあいつかはicastには出るつもりだったので、この流れに乗ってみるかと出展を決意。
今年に入って出展の準備を重ねてきた。
もちろんicastの前には釣りをすることになったので、その準備もすることに。
が、どんな釣りをするのかが全く分からない。
色々と情報を集めてきたが、ようやくはっきりとした釣りの情報が揃ったのが出発の2日前。
昼間、雑誌の取材を終えた後に、ガレージでタックル準備をする。
まずはロッド。
今回もアメリカ国内で飛行機を乗り継いでいくので、プラノのバズーカケースを置いていくことにした。
ここ数年で各社の遠征用ロッドが増え、選択肢が本当に増えた。
まずは大物用にダイワのソルティガエアポータブルシリーズ。
ここから使い勝手にバランスの良いC77MHSをチョイス。
50kgのマグロまで対応できるらしいパワーロッドだ。ルアーキャスティング重量も表記は60gまでだが、ペンデュラムキャストなら100gくらいが非常に良く飛ぶセッティングであった。
もう1本はアピアのポータブルロッドのプロトタイプ。
昨年のアメリカから帰って、自分から提案させてもらったモデル。
SEA FARERと名付けられた9ftのロッドも、1本だけ持って行くならこれ、という海外遠征のショアゲームから、国内出張で港湾や河川で使用するケースなどなど、とにかく広範囲な状況をカバーすることを想定した設計だ。
5本継ぎなので仕舞い寸法も短いし、バッドガイドもギリギリまで小さくして収納力を格段に向上させている。
それから、FISHMANのロッドケースに風神AD72Mクロスインパクトがギリギリ入る事が判明したので、その3本を持ち込むことに。
で、ロッドケースに入れたら、まだスカスカだったので、FISHMANのリプラウト7.8Mも追加。
リールはダイワのジリオン。PE3号。
スピニングのリールはソルティガ4000HにPE3号300m。
イグジスト3012HにPE2.0号と1.2号。
PEは東レのシーバスPEパワーゲームだ。
ルアーは主にBlueBlue主体で戦力を組んだ。
まずは開発まっただ中のダイビングペンシル。200mmと160mm。
それから最終調整中のSNECON180S。
で、他諸々とこんな感じ。
そして、当日も早朝からルアーテスト。汗だくになって6種類のサンプルを投げ込んでテスト結果を設計に戻してから、慌ただしく成田に向かって出発。
今回のフライトも嬉しいことにファーストクラス利用。
マイルが溜まっていたのでアップグレードできたのだ。
この席の良いところは付いてくれるCAが素晴らしいところとか、料理が美味しいということより、フルフラットになるシートなんだろうと思う。
ベッドになるのだからぐっすりと眠れるわけで長いフライトも苦にならないはずだ。
が、機内では寝付けないタイプの自分。
今回も日本酒をちびりちびりとやりながら、映画をひたすら見て、結局一睡もしないでシカゴイリノイ空港に到着。
到着間際に頼んだチキンカレー。これは本当に美味かった。
アメリカ遠征は食事にうんざりする予想をしていたので、こいつが最後の美味い飯になると思って、カレーと言えど飲み物にせず、しっかりと香りを味わいながら平らげるのであった。
シカゴ上空の絵。
で、シカゴ空港で5時間滞在。
アメリカには日本の10倍くらいの密度でスタバがある。
セブンイレブンが全てスターバックスになっているくらいの数。
スタバ好きの自分にとってはすごい助かるのであった。
で、シカゴからフロリダのオーランド空港へ。
オーランド空港に着いて、荷物の到着受け取り場所に行くと、2週間前に北海道に遠征したときに
「じゃ、フロリダで!」
と別れた男、健さんがいた。
今回はカメラマンの畠山氏を同伴している。
3人でタクシーに乗ってホテルへ移動。
チェックイン後、徒歩圏内のレストランで夕飯を食いながら旅の成功を祈って乾杯。
その後は部屋でのんびり。
実は次の日にアンソニーと釣りに行く予定だったのだけど、何かの手違いでアンソニーはこの日にノースカロライナからフロリダに10時間もの時間をドライブしてくるということが判明。
ということは、一日ほったらかされるということになったのだ。
それなら朝はもちろん釣りに行くに決まっている。
朝から快晴。暑い一日になりそうだ。予報は37度と出てた。
アメリカのホテルのブレックファストはワッフルを焼く機械がたいてい置いてあるんだけど、こういう小麦粉系の焼きたてはほんとに美味い。
普段はパンですらあまり食べない自分だが、このワッフルだけは2枚位をぺろりと平らげてしまう。
で、ホテルからタクシーに乗ってレンタカーサービスがある近くのホテルへ。
予約もしていなかったので、空きの車があるか心配だったが、チャレンジャーと10tトラックだけなら本日は空きがあると。
まあ、10tトラックはないでしょう、ということで、およそ釣りに行く人が乗るイメージはないダッジチャレンジャーを借りることに。
これ、俺が子供の頃に大人気だったスポーツカーだけど、一度廃盤になって、10年くらい前に復活したんだよね。
エンジンは6000cc。
こいつで釣り遠征なんて痺れるぜ−。
もう、ウキウキです。
釣りに行く場所は各関係方面に聞きまくったところ、1時間30分ほど走ったところにある汽水湖からの河口部に決定。
十三湖や浜名湖の水道部に似ているようなとこかな。
その名をセバスチャンインレットという。
超メジャースポットとのこと。
ということで、出発。健さん、またフルスロットル。
盛夏のドライブは青と白のこの景色が本当に気持ちいい。
健さんにしては珍しく、お巡りさんに捕まらないで一気に近くの街へ。
アメリカでは釣りをする際は必ず遊漁券を買わないといけない。
詳しくはこのフィッシングレギュレーションに記載されていて、必要なライセンス、釣って良い魚、逃がさないといけない魚、キープしていい数など厳しく定められている。
同時に取締官もしっかりと巡回していて、フィールドを車で回りながらチェックをして不正を監視している。
これがしっかりと機能しているので、釣り場の環境が凄く良い。
莫大なライセンス収入があるから、その資金を政治的に使う事で釣り場の造成、開放、環境作りがどんどんと進んでいる。
くわえてそのお金で人を雇って釣り場のゴミ清掃もしっかりとしているし、魚もあらゆる魚種がたくさん泳いでいるから、大きな魚が比較的簡単に釣れるのだ。
今のこの時代、釣り人天国と呼ばれる場所は前人未踏の未開拓な場所か、もしくは先進国の釣り場なのだ。
日本のじり貧な釣り環境。
そういう点では日本は後進国だよね。
早くこうなると良いなぁと、行く度に思う。
ということで、3日間のライセンスを17ドルで買い、海岸へ。
駐車場は満車。
海水浴の人もたくさんいるし、釣り人もたくさんいる。
ロッドはシーフェイラーを使う。
今回は陸っぱりの釣りを想定していなかったので、ウェストバッグの類いが無い。
そこでバッカンごと動くことにした。
最初は駐車場目の前の橋の下からスタート。
橋の下に釣り桟橋があって、足元が潮が抜けるようになっており、まさに今は海に向かって払い出している状況。
多くの人がここで泳がせ釣りをしていた。
少し離れたところで雷が光っていて、どうやらこっちに流れてきそうな気配を感じたため、しばらくは橋の下の桟橋でやることにした。
河口側を見るとこんな感じ。
水が透明で底の地形やブレイクがしっかりと見える。
健さんは右岸の先端へ。
橋の下の日陰の境界線にはベイトがぎっしり。
ベイトはこんな感じのサッパ。
最初にBlooowin!140Sのジャークを試してみると、ルアーの後ろの方に何かが毎回チェイスしてくるのが見える。
魚がスレる前にShalldus20にチェンジ。
ドアップに投げ込んで、一度沈めてから急上昇アクションを試すと
ドン!
一度はフックが外れてしまうが、次のキャストで全く同じように狙う。
すると、
ドン!
いきなりとんでもないスピードでドラグからラインを引きずり出しながら魚は上流に向かって走って行く。
小さいGTみたいなパワーだ。
払い出しの流れはかなり速いのに、それを遡るなんて。
こちらは桟橋の上流側を向いて魚を掛けているので、桟橋をくぐって下流側に行かれたら、流れの強さを考えるともう魚を寄せることはできないだろう。
鬼のゴリ巻きでラインを回収。
なんとか浮かせた。
ジャックだ。
それでも一度は下流に行ってしまったが、幸いにも上流に向かってこいつが走ってくれたおかげでとりあえずは魚を浮かせることに成功。
5mほど下から、ラインを手でたぐってランディング。
陸っぱりで釣るにしてはまあまあサイズのジャック。
Shalldus20、がっちりである。
横にいた生き餌の釣り人が逃がすならくれというのであげた。
アメリカ最初の魚を手にして、少しホッとして休憩する。
空気が綺麗で空も緑も水も輝いている。
その後は桟橋を出て、河口部に移動する。
桟橋ではスヌークがベイトを追っかけていて、たまに足元でボイルする状況。足元には数十万というベイトフィッシュが長くて黒い帯を作っている。
日本のハクパターンみたいなもんかと思って色々と試すが、なかなかルアーを食わない。
一度だけ、流れにタイミング合わせてBlooowin!80sを底の地形変化に流し込んだときに60くらいのスヌークがバイトしてきた。
健さんも色々とやっているようだが、なかなか苦戦している様子。
このあたり夢中になりすぎて写真が無い。
そして日没終了。
次の日もあるので早めに帰ることに。
ホテルへの帰り道。1時間半ほどのドライブ。
明日の釣りがどんな釣りになるのか、まだほとんどわからない。
すごいシャローをエンジン切って、エレキや棒で進みながらターポンを探すイメージを持っていたけど、実際は全然違う釣りになるのであった。
その2へ続く
- 2016年7月27日
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