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村岡昌憲

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北海道遠征2010年冬

北海道遠征 2010年 冬


この記事はBGM付きです。PC環境の方で音楽再生可能な環境をお持ちの方は下記YOUTOBEを再生し、音楽を聴きながら下に進んでください。それ以外の方はそのままお読みください。












人が死んだ時、魂はどこへ向かうのだろうか。





19歳の時に探していたものがあった。

当時夢中になっていたバイクのレース。

時速200km/hrを超えるスピードの向こう側にある世界。

知っている人はそれを「風の向こう側」と呼ぶ。

その世界を探していた。

求めた仲間の何人かは死んでいった。

「その世界を見ると死ぬ。」

そういう噂が仲間の間でよく流れていた。

命を賭けてでも見たい世界。

そう、取り憑かれていた。




ある日の冬、ふと空を見ていて思った。

死んだ彼らの魂はどこに行ったのだろうか。

北?

そう、方角でいえば北というのが僕の直感だった。

北枕という言葉があるように、死者の国は北にあるのではないか。

ではそれはどこなのか。

青森なのか、北海道なのか、それとも北極なのか。

それはわからない。

だけど、多くの人が北という方角に持つ畏怖。

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12月2日、僕は札幌へ飛んだ。

キャンピングカーでの移動ということで快適な旅が始まる。

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日本中を吹き荒れた風が全て僕らのところへ集まってきていた。

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この暴風雪では釣りにならないから休憩しよう。

健さんの一言で、僕らは宿に入って休憩していた。


僕は寝られずに宿を出て傘も差さずに外に立っていた。

頬に突き刺す冷たい雪交じりの雨と圧倒的な質量で吹き付ける風。

ホテルを背にして眺める世界は圧倒的な荒涼。

10分ほど眺めていると、この場所には自分以外の誰もいないのではないか、という気すらしてくる。



そして、僕は20年も前に求めていた世界を思い出していた。

風の向こう側。


未だ知らない、そして知ることもない世界。




全身びしょ濡れになって僕は部屋に戻った。





翌朝、一転して超冬型の気圧配置となって容赦ない冷たい風が吹き付ける。




その荒涼の中にもあのイトウがいる。

それに取り憑かれた人間たち。

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果たしてそこに魚がいるのであろうか。

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そんな寒々しい中を水に浸かり、そして投げ続ける。

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時には河口に立ち、容赦ない高波に脅えてながらのフルキャスト。

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だけど、冬の極地にもアングラーがいる。

自然を愛し、釣りを愛し、そしてそれぞれの向こう側を目指している。

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厳しさとは美しさである。

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これ見て笑ったやつ、今すぐ北海道に行ってこい(笑)
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今回、お世話になった

赤塚健一さんビコウこと小野寺さん。

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釣行の詳細は赤塚さんのブログをお楽しみに!!



ビコウさんのブログでも釣行記開始!



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