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アカメ対決奮闘記(最終話) 再奮起・歓喜・感謝編

アカメ対決奮闘記(4) 奮起・更なる苦悩編からの続きです。


<アカメ対決最終日> 8月17日夜~18日朝


岡ちゃんが待ち合わせ時刻を遅めに設定してくれたおかげで,かなりゆっくり眠ることができました。かなり体が楽になりました。


そして,妻からメールが入っていることに気づきました。


「釣れないもんだから,余計にカッカしてるんでしょ?そんなんじゃ釣れないよ~(笑) 釣りを始める前に,背筋を伸ばして大きく深呼吸してごらん。そして, ゆっくり息を吐いてみて。それだけで,かなりリラックスできるはず。せっかく高知まで行って贅沢してるんだから,最終日くらい楽しんでよ。東京にいる親戚も羨ましがってるんだからね。」


やっぱり,カミさんにはかないませんわ(爆)


さて,前日のNintokunさんの言葉と妻のメールを心に刻み,約束の時刻に岡ちゃんを迎えに行くと,「時合いまでまだ時間がありますから,カツオのたたきを食べに行きましょう」と誘ってくれました。


そういえば,高知に来たのに,まだカツオを食べてなかったなぁ。


もちろん即決。岡ちゃんの心遣いに感謝しながら市街地に出ると,まだ空が明るく,少しは観光ができそうな雰囲気。高知城に遊びに行きました。








その後,腹ごしらえに行きました。




岡ちゃんはカツオのたたきとウツボのたたきを持ってきてくれました。


カツオのたたき



美味い! 美味すぎる!




ウツボのたたき



激ウマ!

皮の回り,超まいう~♪



ボクは,「食べる!」コミュ「この魚旨いぜ! ご当地自慢♪」トピックでも話題になったウツボに夢中! 岡ちゃんは,ボクのカキコミを覚えていてくれたみたいでした。この青年の配慮,底が知れない・・・(笑)


高知に行ったら,絶対にウツボのたたきを食べるべきです!


+++


夜9時頃。前日と同じ,海の湾内のポイントに入りました。驚いたことに,先行者はいませんでした。まるで,岡ちゃんが誰かに場所取りをさせていたかのように・・・・


本当のところは知らされていません。しかし,今までの岡ちゃんの行動なら,それくらいのことをやってもおかしくありません。それほど,この青年の配慮は,底が知れないのです。


海面を眺めると,昨日と同じようにアカメがバシャバシャとベイトを追い回しています。壮絶ボイル。今日もいい感じです♪ 


最終日には何かが起こる。そう信じさせてくれる状況が目の前で展開されていました。


くすもん君もくさ君が到着するまでの間に準備をしました。


岡ちゃんは,自分のタックルボックスから実績のある一軍ルアーばかりを選び出し,ボクに渡してくれました。有り難い限りです。


これで,準備万端です。


岡ちゃんが息抜きに連れだしてくれたおかげで,心に余裕も出てきました。


あとはボクが釣るだけです。


4人揃ったところで釣り場に入ります。



そして,ミオ筋のブレイクに溜まったベイトの群れを追っているアカメを狙います。もちろん,釣りを始める前には深呼吸をして(笑)。


岡ちゃんがガイドしてくれるの図。






毎日,こんな感じでボクをナビゲートしてくれていたのです。


この日も,くすもん君ともくさ君は,アカメがボイルしているベストポイントをボクに譲ってくれ,ベイト量の少ない他のポイントでルアーを投げていました。この二人の優しさにも触れて,目が潤みかけました。


なんとか,みんなの厚意に応えたい。深呼吸をしてからルアーを投げ始めました。


流れの方向とスピードを確認してから,アップクロスに投げ,ドリフトさせながら,アカメの目の前に持っていくイメージでルアーを流していたそのとき・・・・




ぐんっ!




覚えのある魚の引きです!


フッコだな。




アワセを入れてから,暴れる前にランディングしようと,ゴリ巻きを始めたら,エラ洗いされたので,ロッドごと思いっきり体をひねって,ラインテンションを保とうとしたとき・・・・






フッ・・・ ラインテンションが抜けました。




痛恨のバラシ orz







それでも,ベイトが,ボクの前のミオ筋にドンドン集まってきたので,くすもん君ともくさ君にシーバスのヒットがあったことも伝えて,二人を呼び寄せ,文字通り竿を並べました。


最終日だもん。遠慮なしで竿を並べたかったんです。


それでも,彼らは,わざわざ東京から来ているからといって,ボクに一番ベイトの量が多いポイントを譲ってくれました。本当に心優しい青年達でした。


この 時岡ちゃんは,一通り指示を出してくれた後,少し離れたポイントの様子を見に行きがてら,エガニを捕まえていました(笑)。僕たちにポイントを譲るためにです。まあ,超美味のエガニを捕まえたかったのも本音だとは思いますが(笑)。


その時です。ボクの目の前5mくらい先で,突然大きく水が盛り上がり,バッシャーンと,物凄い勢いでアカメがベイトをシャローに追い込んでいきました。


何回見ても,この光景に慣れることはありません。相変わらずの驚愕のシーンで,鳥肌がたちます。


深呼吸をしてから,アップクロスにルアーを投げ,流れにルアーを乗せてアカメのライズが起こった場所にピンで流し込んでいきますが,バイトが出せない。


そうこうしていると,また,大きく水が盛り上がり,アカメのライズが起きました。さっきとまったく同じ場所です。


岡ちゃんから借りた一軍ルアーの中から,別のルアーにチェンジして,少しレンジを落として同じようにピンで流し込んでみましたが,反能を得ることはできませんでした。


気分転換のためにも,少し休憩をとることにしました。


後ろから,3人の後ろ姿を見ていましたが,みんなボクなんかより釣りが上手いなぁと感心してしまいました。





特に,岡ちゃんは,初日から,上手いなぁと感心していましたが,やはり,彼の上手さは突出していました。


休憩を終えて釣りに復帰するときも,みんなが一番いいポイントに入れてくれます。


「今夜がラスト・チャンスなので,どうしてもkazuさんに釣らせたい」 


そんな気持ちが伝わってきました。



スライトエッジを早いピッチでリフト&フォールを繰り返していると,ついにその時が訪れたのです。


グンッとティップが入る。


その瞬間,うなりをあげ始めるドラグ。


物凄い勢いで引き出されるライン。


フッキングを確認して,きっちりアワセをくれてやる。


手ドラグでファーストランをかわし,杭のない方向に誘導する。


リールを巻けるときには強い意志をもって巻く。


魚が走り出したら,手ドラグでランをかわす。


そうした攻防に3分くらいかかったでしょうか。観念した魚が水面にその姿をゆっくりと現しました。


ついに,赤い目をした怪物が,岡ちゃんが構えたランディングネットに収まりました。


アカメ 75㎝ 6kg強























アカメ,撮ったどー!!!

ごめんなさい。バレバレでした? 

そうです。釣ったのは岡ちゃんです。

ベイトっ気のないエリアで,ボラでも引っかけて遊ぼうとしていた矢先のヒットでした。

この人,ホントに持ってます!




その魚の体高の高さと勇猛な顔つきに,歓喜の輪が広がりました。しかし,次の瞬間,岡ちゃんの声が響きました。



「kazuさん,ルアーを投げ続けてください。今がチャンスですから!」



ボクは,ハッと我に返り,再びルアーをキャストし始めました。


そうだ! ルアーを投げてないと,魚とのコンタクトはあり得ない!


岡ちゃんから渡されたスライトエッジで,リフト&フォールを繰り返します。


沖で,バシャッ!と大きな水音がしたかと思ったら,もくさ君の途方に暮れたような声が聞こえてきました。


「フォールの瞬間にグンッと来て,わけも分からないうちにバレてた。」



あの姿は,明らかにアカメでした。



バラシは残念でしたが,今が時合いだと,ボク達のテンションは高まります!



リフト&フォールを繰り返していると,フォールの「間」で,何やら重たい感覚が伝わってきました。


ゴミ? ボラ? アカメじゃない。


重い割には引かないし,走らない。


寄せるまで何の魚か分かりませんでした。




年無し,とったどー!!!























(ごめんなさい。やっぱりバレバレでした?今度は,もくさ君です。)


もくさ君,今度は,魚がちゃんと大きく見えるね(笑)


あ,実際大きかったか(笑)。


岡ちゃんともくさ君が撮影と蘇生をしている間,くすもん君に「ボクらも頑張ろう!」と声をかけ,二人でルアーを投げ続けました。


撮影とリリースを終えた岡ちゃんが,急いでヒットポイントを別の角度から見て回り,ボク達のところに戻ってきました。




kazuさん,ベイトの正面に行きましょう。




岡ちゃんは,今が時合いと判断し,ベイトの多い場所を正面から狙い打ちする作戦でボクを連れて移動していきました。


そうだ。岡ちゃんについていくのがアカメへの一番の近道なんだ。


背筋を伸ばし,深呼吸をしてから,岡ちゃんがチョイスしてくれるルアーを,岡ちゃんが指さす方向に投げようとしますが,もう体が言うことを聞いてくれません。ほとんど目標方向にルアーを投げられないのです。


それでも岡ちゃんは諦めずに,ロッドの角度,リトリーブ・スピード,リフト&フォールのピッチ等を細かく指示してくれて,アカメへの「近道」に誘導してくれます。


ベイトの動きに合わせてキャスト方向を変え,少しずつ動き,歩いていける範囲内で移動し,キャストを続けていきました。最後の瞬間まで,アカメとのコンタクトを信じて・・・


そして,午前5時頃だったでしょうか。ベイトが溜まっている港の中でキャストを続けていて,夜が白々と明け始めた,その時・・・・




kazuさん,ラスト一投です。





岡ちゃんが静かにボクに告げました。


改めて背筋を伸ばし,大きく深呼吸をしてから,ロッドを振り抜きました。


岡ちゃんが指さす方向にキャストしたつもりでしたが,もはや体は全く言うことを聞いてくれず,目標から2mも右側にずれてルアーが着水してしまいました。


それでも,ベイトがいないわけではない。


アカメだって入ってきているはずだ。


「最後の一投には何かがある」


そう信じて,高知での釣りを締めくくる最後のリトリーブを心ゆくまで味わいました。


そして,ルアーをピックアップした瞬間・・・・




終了です! kazuさん,お疲れさまでした!




岡ちゃんの声が響きました。



岡ちゃん,ありがとう!



岡ちゃんに声をかけ,感謝の気持ちをこめて,ガッチリ握手を交わしました。


+++


結局,アカメをキャッチすることはできませんでした。


そして,ボクが獲った魚はこれだけでした(爆)



15㎝ほどのセイゴン。ボクらしいでしょ(笑)

(これ・・・・年間100本にカウントしちゃ・・・・ダメ・・・・だよね。)



でも,ギブアップしなくて,本当によかった。



そう思えるほどの満足感がボクの心を満たしていました。




すべて,やり切った!




岡ちゃんは,フル・サポートでガイドしてくれた。

みんなが一緒に釣りをしてくれた。

みんなが応援してくれた。

みんながポイントを譲ってくれた。

電話でアドバイスをしてくれた。

電話やメールで励ましてくれた。

実際に魚を釣ってみせてくれた。

そして,集中力を維持させてくれた。

一軍ルアーを惜しげもなく貸してくれた。

最後の最後までそばにいてくれた。



朝の清々しい空気のおかげもあって,爽快感がボクを包みこみました。


岡ちゃんをはじめ,ボクに関係してくれたみなさんに対する感謝の念がボクの体を満たしていました。


本当にありがとう。その気持ちでいっぱいになりました。


岡ちゃんは,2日目の夜に獲ったアカメを繋いだストリンガーと,偶然フックに残っていたアカメのウロコを,記念にボクにプレゼントしてくれました。



<終章>

岡ちゃんは,空港までボクを見送りに来てくれました。



待合い席で向かい合って座って,二人で6日間を振り返っていました。


「アカメを釣ってもらえず,至らないガイドですみませんでした。ボクが釣っちゃいけなかったんです。あの魚は,kazuさんに釣ってもらうべき魚だったんです。」


岡ちゃんは申し訳なさそうに謝りました。


「色んな考え方があるかもしれないけど,ボクは岡ちゃんと竿を並べることができて楽しかったんよ。岡ちゃんが釣って見せてくれたことで,集中力を維持してキャストを続けることができたんよ。謝る必要なんかないよ。ホンマにありがとうな。」


「岡ちゃん,実はな,5日目の釣りが終わった後,やんやんさんに,ギブアップしていいかどうか相談したんよ。失礼なことしてごめんな。」


ボクは正直に告白して,岡ちゃんに謝りました。岡ちゃんは,笑顔になって,こう言ってくれました。


「あきらめなくて良かったですね。kazuさん,やり切りましたもんね。」


「うん。やり切ったな。最後までやり切って,本当に良かった。ありがとう。」



そんな会話をしていると,ボクの携帯電話が鳴りました。


松原ムツミさんです。


「kazuさん,お疲れさまでした。最終日,いかがでしたか?」


ムツミさんって,驚くほど,いつも絶妙のタイミングで電話をくれるのです。

ムツミさんに最終的な結果を報告し,そこに至る経過を話をしていると,高知で過ごした濃密な6日間の映像がボクの脳裏によみがえり,涙が溢れそうになりました。


岡ちゃんに電話をかわると,もう涙が止まりませんでした。


最後にもう一度ムツミさんにお礼を言って,電話を切りました。


これ以上,19歳の青年に涙を見せるのは恥ずかしい。



「岡ちゃん,じゃあ,行くわ。」


「kazuさん,ありがとうございました。『忘れ物』をとりに,また高知に来て下さいね。」




その言葉を聞いた瞬間,必死に押さえていた感情が爆発し,涙が再び溢れてきました。


「岡ちゃん,ごめんな。期待に応えられんかって。東京で練習し直して,また出直してくるわ。ホンマにありがとな。」


岡ちゃんと堅い握手を交わして再会を約束し,ボクは後ろを振り返らず,搭乗手続入口へと向かい,高知をあとにしました。



<エピローグ>


疲労困憊だったはずの19歳の青年は,泣き虫の41歳のオジサンの前で,最後まで気丈に振る舞い,笑顔でいてくれた。


最後の最後まで,この青年から学ぶことばかりだった。


またいつか,「忘れ物」を,とりに行かなければならない。




                                      

<後記>

5回にわたる高知遠征記を最後まで御覧くださいまして,また,たくさんのコメントを頂きまして,本当にありがとうございました。


みなさんのアクセスが,最後までログを書き上げるモチベーションにもなりました。


少し余裕ができましたので,今度は,みなさんのログに遊びに行かせて頂きますね。


それから,ボクをガイドしてくれた岡ちゃんのログが上がっています。


岡ちゃんの視点から書かれたログも,是非,御覧になってくださいね。

http://www.fimosw.com/u/0477/kp6tgmcwb3khzs
http://www.fimosw.com/u/0477/kp6tgmc6v6u2xo
http://www.fimosw.com/u/0477/kp6tgmcmvezxip


それでは最後にもう一度,NEKO VISION研究員Kさんに撮影して頂いた,貴重な「バラシ動画」を見て,笑ってやってくださいませ(笑)
(大きな声が出ますので,ご注意ください。)

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