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▼ アカメ対決奮闘記(4) 奮起・更なる苦悩編
アカメ対決奮闘記(3) 苦悩編 からの続きです。
<アカメ対決第5日目> 8月16日夜~17日朝
ぽかぽか温泉の休憩所から岡ちゃんと合流しようと思って車に乗ったら,何やらワイパーに挟まっていました。
大阪に向けて旅立った松原ムツミさんからのプレゼントでした。
ムツミさんとNEKO VISIONの研究員Kさんが応援してくれている気持ちが伝わってきて,また涙が溢れてきました。
+++
岡ちゃんと合流して,やはり,まずは前日までと同じ河川へ。
すると,大阪のソル友,Nintokunさんから入電!メールでのやりとりはありましたが,電話でお話しするのは初めてです。
「メールを読んだら苦戦されているご様子ですが,大丈夫ですか?私達からしたら,そのフィールドに立ってルアーを投げられるだけでも羨ましいことですよ。とにかく,釣りを楽しんでくださいね。殺気がでると,釣れませんよ~(笑)」
さすが,普段から「悪魔狩り」をしているエクソシスト(タコを釣っているアングラー)Nintokunさん。絶妙のタイミングで電話を頂き,優しい声(という名の「聖水」)で,ボクの心に巣くい始めた「苦悩」という名の悪魔を祓ってくださいました(笑)
電話の後,ボクは高知の空気を胸一杯に吸い込み,前日までの苦悩をリセットし,奮起を誓いました。そして,釣りを楽しむことを忘れないように・・・・
+++
岡ちゃんの元に戻ると,既にやんやんさんと情報交換を終えていて,この日の潮を考えて,潮が高い間に実績のあるシャローポイントに移動することになりました。
これは,大きな決断でした。
後で戻ってきても絶対にこの河川のポイントに入ることはできないからです。時期はお盆。釣り人は腐るほどいる。しかもぼく達がいた場所は,一級のメジャーポイント。明るいうちから場所を確保しておかないと,絶対に入れないのです。
そして,この決断が「大吉」に転じるのが分かるのは,もっと後になってからのことでした。
暗くなってからしばらくすると,ベイトが騒ぎ出しました。岡ちゃんの指示に従って,岡ちゃんがチョイスしてくれるルアーを打っていきますが,アカメの反応はありません。アカメの気配も感じられません。
岡ちゃんは,すぐに少し離れた場所の様子を見に行ってくれ,そちらの方がベイトの量が多く,アカメの気配も感じられると教えてくれたので,即,移動です。
小場所かつ障害物が多い場所なので,静かにアプローチ。飛距離をコントロールしながらシャローランナーを打っていきます。
そのうち,大きく水が盛り上がりだし,アカメがついに姿を現し始めました。
バッシャッ,バッシャッと大きな音を立てながら,ベイトを水面に追い込んでいます。
その向こう側にシャローランナーを打ち込み,アカメの気を引いてみますが,ボクのルアーには反応してくれません。そして,あっという間に水面は静かになってしまいました。
一度車まで戻り,状況が好転するのを待つことに。そして,くすもん君ともくさ君が今日も合流してくれました。竿を並べるのは多い方が楽しい。「アカメを釣りたい」という殺気を消すにはうってつけです。
その後,ボクは,岡ちゃんにワガママを言って,夜中の釣りのために体力を温存するため,車の中で休憩していました。そして,ベイトが騒ぎ出すと岡ちゃんが教えてくれてルアーを投げ,静まると休憩するというサイクルをしばらく繰り返していました。
その間も,岡ちゃんはやんやんさん達と情報交換を続けてくれていました。すると,やんやんさんが別の河川で70UPのシーバスを獲ったとのこと。いったん,みんなでそこへ移動することになりました。
やんやんさん達に合流して話を聞いている間に,岡ちゃんは,くすもん君の車で,海の方の状況を見に行ってくれました。しばらくすると,岡ちゃんからやんやんさんに入電!
「アカメがボイルしています! 先行者もいません!」
やんやんさんが,「先導しますので,ついてきてください」とボクに声をかけてくれました。3つものメーカーと契約しているやんやんさんと竿を並べることができる。それだけでも幸せなことです。
やんやんさんの車を追いかけて現場に着くと,まだ,アカメの壮絶ボイルが続いていました。
岡ちゃんが,「kazuさん,早く準備して,やんやんさんについて行ってください。僕らもすぐに追いかけます。」と声をかけてくれました。
急いでライジャケ・ウェーダーの「正装」に着替え,小走りでやんやんさんについていきます。
生まれて初めてのウェーディング。股下あたりまで浸かり,やんやんさんからポイントの解説をしてもらいました。
その上,やんやんさんは,何のためらいもなく,高知のアカメ師の間では有名な一軍ルアーを貸してくださいました。やんやんさん自身も,それで大型アカメを釣っている実績ルアーです。
さらに,次のようなアドバイスをもらいました。
「コツッって当たることがあって食ってこなくても,そのまま巻き続けてください。追い食いしてくることがありますから。」
ボクは,さっそく貸してもらったルアーをリングにつなぎ,フルキャストを続けていきました。(やんやんさんのフルキャストに比べると恥ずかしくなるくらいの飛距離ですが・・・)
(この時点では,まだ釣りを楽しめていますね。)
すると・・・・
コツッ
ボク 「当たりました!」
やんやんさん 「そのまま巻き続けてください!」
しかし,アカメは追い食いしてきません。
ボクは,次第にアカメがボイルしている地点に静かに静かに近づいていきました。でも,やんやんさんは気に掛けるそぶりをみせず,黙ってボクにベスト・ポイントを譲ってくださいました。
あとから追いついてきた岡ちゃん,くすもん君,もくさ君も,何も言わずに別のポイントに入り,ボクにベストポイントを独占させてくれたのです。さらに岡ちゃんは,2日目の夜に72㎝のアカメを釣り上げた実績ルアーをボクに渡してくれました。
みんなの厚意に甘えさせてもらい,アカメのボイルしている方向に静かに近づき,岡ちゃんから借りたルアーをボイルの向こう側に打ち込み,表層にベイトを追い込んでいるアカメを狙い続けました。
コツッ
乗らない・・・・
コツッ
また乗らない・・・・
しばらくすると,やんやんさんから大きな声がかかりました。
「kazuさん!こっちに来てください! 今,パーンってアカメのライズが出ました。ぶっ飛び系のルアーで,あの方向にルアーを遠投してください。」
やんやんさんが,アカメのライズが出た方向をロッドで指し示してくれました。ボクは,やんやんさんから借りたルアーを再度リングに繋ぎ,集中力を研ぎ澄まし,フルキャストを繰り返します。
コツッ
また乗らない・・・・
結局,この夜,4回ほどバイトを拾いましたが,アカメが深追いしてきてくれることはありませんでした。
深夜3時頃,沖から冷たい水が入ってきたのとほぼ同じタイミングで,アカメのボイルも終わり,水面が静かになったところで,終了としました。
せっかくNintokunさんから,「楽しむ気持ちを忘れると殺気がアカメに伝わって釣れなくなりますよ」とアドバイスをもらっていたのに,壮絶ボイルを前にして,ムキになっていました。
バイトがあるのにヒットまで持ち込めないことにイライラし,疲労の蓄積が倍加していくのを感じていました。せっかく奮起できたのに,苦悩に逆戻りです。
またしても,大好きな釣りを楽しむことを忘れてしまっていたのです。
+++
車に戻って片づけが終わった後,やんやんさんにメーカー契約のお話などを聞かせてもらった後,一つ,ものすごく重要な相談をしました。
「正直なところ,ボクも岡ちゃんも疲労がピークに達しています。岡ちゃんに,ギブアップを伝えてもよいものでしょうか?」
やんやんさんは,何も言わず,静かに首を横に振りました。
ボクは即座に我に返り,その意味を悟り,そんな言葉を発した自分を恥じました。
「この人は,岡ちゃんがボクを迎え入れるためにどれだけ頑張ってきたかを知っている。岡ちゃんの頑張りを無駄にしてはいけないと言っている。何が起こるか分からないのが釣り。最後まで諦めてはいけない。」
ボクは,ようやく,もう一度奮起することができました。失った体力を補うだけの気力を取り戻すことができたのです。
そしてそれが,翌釣行の歓喜・感謝へと繋がっていくのです。
+++
やんやんさんが帰宅する前に,みんなで集合写真を撮りました。
前列3人が「アカメ童貞」。 後列2人が本物のアカメ師。
やっぱり,オーラが違いますね(爆)
+++
やんやんさんが帰った後,ボクは岡ちゃんに,「朝も釣りに行こう。そして,アカメが釣れたら,最終日は釣りをしないで,みんなで打ち上げをやらないか?」と持ちかけたら,岡ちゃんも乗ってきてくれました。
くすもん君ともくさ君と別れ,ボク達のアカメ対決が始まった,国道沿いのファミレス,Joyfullで腹ごしらえをして,朝マズメに備えました。
+++
明るい時間帯でもテトラ回りにアカメが確認できる河川。到着すると,残念ながら先行者がいました。それでも僕たちは諦めることなく,立入が許されている護岸を歩き回れるだけ歩き回りました。
岡ちゃんはロッドを持たないでアカメを見つけることに専念してくれ,ボクは岡ちゃんから離れず,岡ちゃんが発見してくれたアカメを釣るために,彼の指示に従って攻めました。
どれだけ歩いたでしょうか。何回ルアーを投げ,操ったでしょうか。はっ
きりと思い出すことができません。ただ,ボクたちは,気力の続く限りアカメと向かい合ったことだけは確かです。
しかし,ついに,この日も,アカメを獲ることはできませんでした。
残す釣行はあと一回。帰りのフライトの時刻を考えると,朝のゲームはできません。ラストチャンスは夜だけです。
最終日に何かが起こることを信じて,この日の釣りを終えました。
最終日に,本当に何かが起こることなど知らずに・・・・
+++
岡ちゃんを家まで送ると,「今夜の潮回りなら,夕方6時半くらいに迎えに来てもらえれば大丈夫ですよ。」とのこと。少し「おやっ?」と感じましたが了解し,岡ちゃんに手を振って別れを告げ,「ぽかぽか温泉」に向かいました。
確かに潮のタイミングだけ考えれば,その時刻の待ち合わせで十分です。しかし,1級メジャーポイントを確保するには遅すぎるはずです。
岡ちゃんは,「最終日に少しでもボクが体力を回復して釣りに臨めるように,そして,少しでも体を休める時間が取れるように,待ち合わせ時刻を遅らせてくれたのだ」と理解しました。
岡ちゃんだって疲労困憊のはずなのに,それでもまだ,この19歳の青年は,41歳のオジサンを労る心の余裕を持っている。
そのことに気付いた時,自分の不甲斐なさを恨み,とめどなく涙が溢れてきて,車を運転することができなくなりました。車を停めて,涙がおさまるまで,ひとしきり泣いてしまいました。
アカメ対決奮闘記(最終話) 再奮起・歓喜・感謝編につづく・・・・
(規定文字数オーバーで,最終話を分割せざるをえませんでした。御了承ください。)
<アカメ対決第5日目> 8月16日夜~17日朝
ぽかぽか温泉の休憩所から岡ちゃんと合流しようと思って車に乗ったら,何やらワイパーに挟まっていました。
大阪に向けて旅立った松原ムツミさんからのプレゼントでした。
ムツミさんとNEKO VISIONの研究員Kさんが応援してくれている気持ちが伝わってきて,また涙が溢れてきました。
+++
岡ちゃんと合流して,やはり,まずは前日までと同じ河川へ。
すると,大阪のソル友,Nintokunさんから入電!メールでのやりとりはありましたが,電話でお話しするのは初めてです。
「メールを読んだら苦戦されているご様子ですが,大丈夫ですか?私達からしたら,そのフィールドに立ってルアーを投げられるだけでも羨ましいことですよ。とにかく,釣りを楽しんでくださいね。殺気がでると,釣れませんよ~(笑)」
さすが,普段から「悪魔狩り」をしているエクソシスト(タコを釣っているアングラー)Nintokunさん。絶妙のタイミングで電話を頂き,優しい声(という名の「聖水」)で,ボクの心に巣くい始めた「苦悩」という名の悪魔を祓ってくださいました(笑)
電話の後,ボクは高知の空気を胸一杯に吸い込み,前日までの苦悩をリセットし,奮起を誓いました。そして,釣りを楽しむことを忘れないように・・・・
+++
岡ちゃんの元に戻ると,既にやんやんさんと情報交換を終えていて,この日の潮を考えて,潮が高い間に実績のあるシャローポイントに移動することになりました。
これは,大きな決断でした。
後で戻ってきても絶対にこの河川のポイントに入ることはできないからです。時期はお盆。釣り人は腐るほどいる。しかもぼく達がいた場所は,一級のメジャーポイント。明るいうちから場所を確保しておかないと,絶対に入れないのです。
そして,この決断が「大吉」に転じるのが分かるのは,もっと後になってからのことでした。
暗くなってからしばらくすると,ベイトが騒ぎ出しました。岡ちゃんの指示に従って,岡ちゃんがチョイスしてくれるルアーを打っていきますが,アカメの反応はありません。アカメの気配も感じられません。
岡ちゃんは,すぐに少し離れた場所の様子を見に行ってくれ,そちらの方がベイトの量が多く,アカメの気配も感じられると教えてくれたので,即,移動です。
小場所かつ障害物が多い場所なので,静かにアプローチ。飛距離をコントロールしながらシャローランナーを打っていきます。
そのうち,大きく水が盛り上がりだし,アカメがついに姿を現し始めました。
バッシャッ,バッシャッと大きな音を立てながら,ベイトを水面に追い込んでいます。
その向こう側にシャローランナーを打ち込み,アカメの気を引いてみますが,ボクのルアーには反応してくれません。そして,あっという間に水面は静かになってしまいました。
一度車まで戻り,状況が好転するのを待つことに。そして,くすもん君ともくさ君が今日も合流してくれました。竿を並べるのは多い方が楽しい。「アカメを釣りたい」という殺気を消すにはうってつけです。
その後,ボクは,岡ちゃんにワガママを言って,夜中の釣りのために体力を温存するため,車の中で休憩していました。そして,ベイトが騒ぎ出すと岡ちゃんが教えてくれてルアーを投げ,静まると休憩するというサイクルをしばらく繰り返していました。
その間も,岡ちゃんはやんやんさん達と情報交換を続けてくれていました。すると,やんやんさんが別の河川で70UPのシーバスを獲ったとのこと。いったん,みんなでそこへ移動することになりました。
やんやんさん達に合流して話を聞いている間に,岡ちゃんは,くすもん君の車で,海の方の状況を見に行ってくれました。しばらくすると,岡ちゃんからやんやんさんに入電!
「アカメがボイルしています! 先行者もいません!」
やんやんさんが,「先導しますので,ついてきてください」とボクに声をかけてくれました。3つものメーカーと契約しているやんやんさんと竿を並べることができる。それだけでも幸せなことです。
やんやんさんの車を追いかけて現場に着くと,まだ,アカメの壮絶ボイルが続いていました。
岡ちゃんが,「kazuさん,早く準備して,やんやんさんについて行ってください。僕らもすぐに追いかけます。」と声をかけてくれました。
急いでライジャケ・ウェーダーの「正装」に着替え,小走りでやんやんさんについていきます。
生まれて初めてのウェーディング。股下あたりまで浸かり,やんやんさんからポイントの解説をしてもらいました。
その上,やんやんさんは,何のためらいもなく,高知のアカメ師の間では有名な一軍ルアーを貸してくださいました。やんやんさん自身も,それで大型アカメを釣っている実績ルアーです。
さらに,次のようなアドバイスをもらいました。
「コツッって当たることがあって食ってこなくても,そのまま巻き続けてください。追い食いしてくることがありますから。」
ボクは,さっそく貸してもらったルアーをリングにつなぎ,フルキャストを続けていきました。(やんやんさんのフルキャストに比べると恥ずかしくなるくらいの飛距離ですが・・・)
(この時点では,まだ釣りを楽しめていますね。)
すると・・・・
コツッ
ボク 「当たりました!」
やんやんさん 「そのまま巻き続けてください!」
しかし,アカメは追い食いしてきません。
ボクは,次第にアカメがボイルしている地点に静かに静かに近づいていきました。でも,やんやんさんは気に掛けるそぶりをみせず,黙ってボクにベスト・ポイントを譲ってくださいました。
あとから追いついてきた岡ちゃん,くすもん君,もくさ君も,何も言わずに別のポイントに入り,ボクにベストポイントを独占させてくれたのです。さらに岡ちゃんは,2日目の夜に72㎝のアカメを釣り上げた実績ルアーをボクに渡してくれました。
みんなの厚意に甘えさせてもらい,アカメのボイルしている方向に静かに近づき,岡ちゃんから借りたルアーをボイルの向こう側に打ち込み,表層にベイトを追い込んでいるアカメを狙い続けました。
コツッ
乗らない・・・・
コツッ
また乗らない・・・・
しばらくすると,やんやんさんから大きな声がかかりました。
「kazuさん!こっちに来てください! 今,パーンってアカメのライズが出ました。ぶっ飛び系のルアーで,あの方向にルアーを遠投してください。」
やんやんさんが,アカメのライズが出た方向をロッドで指し示してくれました。ボクは,やんやんさんから借りたルアーを再度リングに繋ぎ,集中力を研ぎ澄まし,フルキャストを繰り返します。
コツッ
また乗らない・・・・
結局,この夜,4回ほどバイトを拾いましたが,アカメが深追いしてきてくれることはありませんでした。
深夜3時頃,沖から冷たい水が入ってきたのとほぼ同じタイミングで,アカメのボイルも終わり,水面が静かになったところで,終了としました。
せっかくNintokunさんから,「楽しむ気持ちを忘れると殺気がアカメに伝わって釣れなくなりますよ」とアドバイスをもらっていたのに,壮絶ボイルを前にして,ムキになっていました。
バイトがあるのにヒットまで持ち込めないことにイライラし,疲労の蓄積が倍加していくのを感じていました。せっかく奮起できたのに,苦悩に逆戻りです。
またしても,大好きな釣りを楽しむことを忘れてしまっていたのです。
+++
車に戻って片づけが終わった後,やんやんさんにメーカー契約のお話などを聞かせてもらった後,一つ,ものすごく重要な相談をしました。
「正直なところ,ボクも岡ちゃんも疲労がピークに達しています。岡ちゃんに,ギブアップを伝えてもよいものでしょうか?」
やんやんさんは,何も言わず,静かに首を横に振りました。
ボクは即座に我に返り,その意味を悟り,そんな言葉を発した自分を恥じました。
「この人は,岡ちゃんがボクを迎え入れるためにどれだけ頑張ってきたかを知っている。岡ちゃんの頑張りを無駄にしてはいけないと言っている。何が起こるか分からないのが釣り。最後まで諦めてはいけない。」
ボクは,ようやく,もう一度奮起することができました。失った体力を補うだけの気力を取り戻すことができたのです。
そしてそれが,翌釣行の歓喜・感謝へと繋がっていくのです。
+++
やんやんさんが帰宅する前に,みんなで集合写真を撮りました。
前列3人が「アカメ童貞」。 後列2人が本物のアカメ師。
やっぱり,オーラが違いますね(爆)
+++
やんやんさんが帰った後,ボクは岡ちゃんに,「朝も釣りに行こう。そして,アカメが釣れたら,最終日は釣りをしないで,みんなで打ち上げをやらないか?」と持ちかけたら,岡ちゃんも乗ってきてくれました。
くすもん君ともくさ君と別れ,ボク達のアカメ対決が始まった,国道沿いのファミレス,Joyfullで腹ごしらえをして,朝マズメに備えました。
+++
明るい時間帯でもテトラ回りにアカメが確認できる河川。到着すると,残念ながら先行者がいました。それでも僕たちは諦めることなく,立入が許されている護岸を歩き回れるだけ歩き回りました。
岡ちゃんはロッドを持たないでアカメを見つけることに専念してくれ,ボクは岡ちゃんから離れず,岡ちゃんが発見してくれたアカメを釣るために,彼の指示に従って攻めました。
どれだけ歩いたでしょうか。何回ルアーを投げ,操ったでしょうか。はっ
きりと思い出すことができません。ただ,ボクたちは,気力の続く限りアカメと向かい合ったことだけは確かです。
しかし,ついに,この日も,アカメを獲ることはできませんでした。
残す釣行はあと一回。帰りのフライトの時刻を考えると,朝のゲームはできません。ラストチャンスは夜だけです。
最終日に何かが起こることを信じて,この日の釣りを終えました。
最終日に,本当に何かが起こることなど知らずに・・・・
+++
岡ちゃんを家まで送ると,「今夜の潮回りなら,夕方6時半くらいに迎えに来てもらえれば大丈夫ですよ。」とのこと。少し「おやっ?」と感じましたが了解し,岡ちゃんに手を振って別れを告げ,「ぽかぽか温泉」に向かいました。
確かに潮のタイミングだけ考えれば,その時刻の待ち合わせで十分です。しかし,1級メジャーポイントを確保するには遅すぎるはずです。
岡ちゃんは,「最終日に少しでもボクが体力を回復して釣りに臨めるように,そして,少しでも体を休める時間が取れるように,待ち合わせ時刻を遅らせてくれたのだ」と理解しました。
岡ちゃんだって疲労困憊のはずなのに,それでもまだ,この19歳の青年は,41歳のオジサンを労る心の余裕を持っている。
そのことに気付いた時,自分の不甲斐なさを恨み,とめどなく涙が溢れてきて,車を運転することができなくなりました。車を停めて,涙がおさまるまで,ひとしきり泣いてしまいました。
アカメ対決奮闘記(最終話) 再奮起・歓喜・感謝編につづく・・・・
(規定文字数オーバーで,最終話を分割せざるをえませんでした。御了承ください。)
- 2011年9月13日
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