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アンバサダーのiarとアンチリバースラチェットを併用するために必要な話

ワンウェイクラッチ(アブで言うところのiar)と昔ながらのラチェット式逆転防止機構を併用したいわゆるデュアルストッパーを採用しているアンバサダーは実はほとんど存在しません。

知る限りでは、uc系の6500ビースト、6500csh、7000cコンパクトのみ。

ベースになったuc6500はiarオンリーなので、後からラチェット式の逆転防止機構を組み込んだ形になります。


以前ご紹介したように、多くのiar機種はラチェット(アンチリバースポール5134)をしつらえるための軸すらありません。

uc系のブレーキプレート
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非iar アンバサダー5000のブレーキプレート
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ので、ラチェットを併用するためにはまずラチェットを取り付ける軸をねじ込む必要があります。
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こんな感じ
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そして次の関門がこちら

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非iar世代とiar世代では、メインギアブッシングリベテッドの形状が違います。

画像左が古い世代13533
画像右が新しい世代22079ですが、かなりギア部分が分厚いのがわかります。
そのため5134を取り付けた際に板バネの挟み込む抵抗が大きくなってしまいます。
正直結構巻きごこちに支障が出るレベル。


先程紹介した6500ビーストとかiarとラチェット式併用の機種はおかまいなしで

22079と5134の組み合わせでやってますが、できればもう少しスマートにしたい。





そこでこいつです。



なんの変哲もない5500c3に見えますが…
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メカはこんな感じ。
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ポジションホルダー式でほぼほぼ現行に近い。
厳密にはクラッチアームが旧式だったり、クラッチアームのバネがスプリングじゃなくて板バネ式だったり。

いわゆる過渡期のメカ。

ポジションホルダー式で非iarって結構珍しい(というかまさに過渡期ですね)



特筆すべきはここ。
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99年式の5500c3ですが、ロットによっていくつかバリエーションがあるみたいで、この9905はかなりマニアックなパーツが使われています。


メインギアブッシングリベテッドは現行と同じ22079ですが、ラチェットは5134ではなく板バネが片方にだけ付いた22670。そしてその相方として21780という放射状のサブギアが装着されています。

22079と5134の組み合わせではギアが分厚いため、ラチェットとの抵抗が大きくなるという欠点がありましたが、
この22670に関しては板バネが片方だけなので回転抵抗はかなり軽減されます。



個人的にはこの方式は大正解だと思うんですが、
結局この22079と22670の組み合わせはすぐに姿を消します。
くだんの5500c3にしても、9907のロットからは普通にiarです。

恐らくiarがメインになってラチェット式の逆転防止が不要と判断されたのでしょう。



話は戻りますが、この方式はとても使えます。

メインギアブッシングリベテッドが22079ですので、そっくりそのままiar機種に併用できます。


いやあ、思わぬところで解決策が転がり込んできました。





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