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▼ ヒラメの回遊の論文の紹介。
- ジャンル:ニュース
出来るだけ簡単にまとめたつもりですが、とにかく読むのが大変なので解釈違いがあるかもしれません。
気になる方は是非読んでみてください。
http://www.jsfo.jp/contents/pdf/73-2-67.pdf
瀬戸内海中西部におけるヒラメ成魚の周年の行動特性
この論文の実験ではヒラメのお腹にアーカイバルタグという色々記録できる電子タグをお腹にぶっ刺して逃がして回収するという事を行ったようです。
このタグを「腹腔内」に挿すという事で大きめのヒラメ60cm以上を何十匹か逃がして捕獲したのが10匹、そのうち7匹はタグが外れてて3匹だけのデータが取れたそう。
3匹は逃がしてから2年くらい(約700日)経って捕獲されたのが2匹、一年くらいで捕獲されたのが1匹との事。
このタグの機能には、水深とか場所とか水温とかが分かる機能があったそうです。
場所を測定する機能は誤差範囲が緯度で1度とかなりデカくて瀬戸内海には向いてなかったみたいです。
元々は浮魚、まぁ青物、マグロみたいな魚と解釈していいと思いますが、そういう魚の回遊を調べるためのタグみたいです。
なのでヒラメがどういう風に泳いでいたかは水深で判断した模様です。
瀬戸内海はタグに記された水深のデータから大体どこにいるか推定できる、ということらしいです。
離底の水温と頻度
そもそも離底っちゃ何だ?という事ですが、ヒラメは移動するときグライダーのようにして泳ぐので底を切って泳ぎます。
なので移動する時は離底します。
あと、大型魚などからの逃避やエサの摂餌なども考えられるとの事。
この論文によると、ざっくりまとめちゃうと、ヒラメの適水温の18℃近辺でよく移動していたようです。
ただ低水温で完全に動いてないとかそういう事ではなく、頻度が下がる、との事です。
この論文によると大潮より小潮の方がよくヒラメが移動していたようです。
瀬戸内海には北流と南流というのがあるようで、それによってヒラメが特別どちらの時に移動する、という事は無かったようです。
要するに上げ潮下げ潮でどちらかに移動する、という事は無さそうと解釈して良さそうです。
ここでちょっと気になったのが、小潮と大潮では「有意」と書いてあるのですが、この有意水準というのがP値というものを使ってあって、A個体ではP=0.01で有意、C個体ではP=0.05で有意と書いてあります。
これはどういう理屈かというと、誤差が1%ならP値が0.01で5%以内ならP値が0.05、だった気がします。
これはt検定というものを使ったみたいです。
自分はあまり詳しくないですが、P値というものは根拠がない統計学の爆弾だと言われております。
P値について。
https://www.biometrics.gr.jp/news/all/ASA.pdf
最近の流行りは「区間推定」これ。
統計ソフト使うとデータが入っていればどっちも簡単出せます。
これによると、個体差や時期に依って昼に移動したり夜に移動したりすることがあって偏っているそう。
どういうことかというと、「ヒラメが夜に移動する」というのを釣りサイトでみたりすることがあると思いますが、それは一概に言えなくて、時期によっては昼に移動している個体もいたし、夜に移動している個体もいた、それが大体短期間続いている模様。
このデータによると個体Aは35日間、昼に浅い所に移動してきて夜に深場に消えるという行動をして、個体Cは2週間、昼に深い所、夜に浅い所に移動する、という行動を取ったそうです。
これだけ見ると、ヒラメは夜昼どっちがいい、とは結論付けられなそう。
特に我々サーフから狙うとなると昼がいい、夜がいい、というのは単純には言えないという事です。
ここは大事な事だと思うのですが、
ヒラメの生態自体に、夜がいい、昼がいい、浅場に移動してくるなどの事は一概に言えない、ヒラメの生態にはそういう事は短期間の間でしかなかったという事です。
これは比較検討してみて夜昼自体がヒラメの行動の因果ではない、という事を表しています。
夜か昼に動くのは水温だのエサだの産卵だの、夜と昼によって別の事に原因がある、と示唆しているわけです。
これを推定するのが楽しいと自分は思います。
注釈終わり。
よく離底していたのは産卵期との事。
結構産卵期は深場と浅場を行き来することが多くなるようです。
それと、好きな水深があるかどうか?という事に繋がると思うのですが、どこの水深にいたヒラメがどのくらいの距離を移動する、という事は関係無かったそうです。
例えば20mがヒラメが好きな水深だとすると、100mのところにいたヒラメの移動距離は80mになったりするはず。
けどそういう事は無かった、ということが書いてあると思います。
解釈が違うかもしれませんが。
分かりずらかったのですが、水温計では一日に水温が一度以上動くことがなかったけど、ヒラメにつけたデータでは一日に1.9℃くらいの水温の変化が記されていたそう。
これは、潮汐の変化の潮流によって入ってくる海域の水温の変化の違いによって現れるのでは、との事が書いてあると思います。
それと、この潮の流れによって移動しているみたい、と書いてあります。
よく動いている時期の離底している時の平均移動速度は3.7km/hとの事。
一日平均に直すと1km/h
マグロでもたしか平均時速にすると5km/hくらいの移動距離だったと思います。
僕はヒラメの事を茶物と呼んでいます。
論文著者の考察 離底の要因
日中の離底要因はエサだろう、との事。
夜は何をするために移動するのかは謎ですが、移動に費やしている離底だとの事です。
ヒラメは、夜に移動する。
そして昼にエサ食う、というスタイルの様子。
これは他の論文で調べても裏付けあるよ、と書いてあります。
昼と言っても、ヒラメが摂餌(エサを食べる事)を行うのは日没と日の出の前後が多いとの論文を引用して書いてあります。
サーフから釣りしててもそんな感じなので感覚的に分かりやすいです。
分布域の季節変化
長くなってきたので簡単にこの項をまとめますと、ヒラメの移動は餌と産卵では?っと書いてあります。
これが揃っていれば大して移動しないし、それがない太平洋とかではよく移動するし、地域によって違うのでは?と書いてあります。
このエサは潮流の合わさった部分の水温の変化に見られるように、アジとかイワシ等のエサに左右されるんじゃないか、とのこと。
ヒラメの移動は餌と産卵に関係しているのでは、と捉えていいかもしれません。
自分でも長く読むのが大変なのでここらへんでお終い。
自分の主張とデータの検討。
正直、僕も論文読むのがあんまり得意じゃなくて一日に何本も読む習慣はないです。
あんまり頭の回転が速くないので、これどういう意味だろ?とか考えながら読まないといけないです。
自分の考えだとヒラメの回遊はイワシだけなので、しっかりこうやってエビデンスで「産卵じゃないの?」って書いてあると、なかなかに凹みます。
それでも論文の中にはアジとかイワシの魚群を追いかけて回遊している、と書いてありますのでそんなに自分の考えに大きなダメージはないです。
この論文を読むと、産卵の時は浅場と深場の行き来が激しいわけだから、エサと産卵で別の回遊をしている可能性はあると思います。
また、産卵時期はヒラメは餌を食べない、と別の論文に書いてありました。
この事からヒラメの回遊をイワシだけで説明するのは難がある、と判断できます。
それによって自分の理論が壊滅したのか?
寧ろ、自分の主張はより通っているかと思います。
だってイワシで回遊すると部分的にもこの論文でも主張されているわけだから。
以上が自分の考えです。
ヒラメのデータが3匹だけなのですが、その三匹だけでも我々釣り人からすると大分面白いデータが満載だと思います。
よかったら読んでみてください。
- 2021年1月2日
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