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村岡昌憲
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▼ 北海道イトウ釣り2012
- ジャンル:釣行記
- (area-釣行記-)
今年もやってきた北海道のイトウ釣り。
今回で4回目。夏以降、一番楽しみにしていた釣りだった。
過去の挑戦は下記の通り。
1回目 朱鞠内湖イトウ初挑戦編
2回目 極寒の稚内編
3回目 初イトウキャッチ編
そして、今回もおなじみのBGM。
PC環境の人は鳴らしながら読んでみて。
日本海から叩き付けるように吹く風は、もう狂っているとしかいいようのないものだった。
今年何十回と乗った飛行機のうち、最も揺れたフライトとなった羽田発の飛行機は僕を乗せて、稚内に降り立った。
滑走路にはまるで凍って固まったかのように横に伸びたままの吹き流しが風の強さを教えてくれているようだった。
気温6度。
前に来たときの寒さに比べたらずいぶんと暖かい稚内の11月上旬。
秋のイトウ釣りは寒ければ寒いほどいいという。
しかし、寒すぎると水面が凍結し、釣りすらできない。
凍るか凍らないか、その多くの生命にとっての転機の狭間に奴らは現れる。
昨年、3回目の挑戦の時に、僕の目の前に現れた生きる夢、泳ぐ夢。
それはまさに神の魚、イトウだった。

そして僕も夢を掴んだ。

そして、昨年からの続きがもう一つ。
BlueBlueのBlooowin!140Sの開発。
下は昨年の挑戦の時のもの。

あれから、まだ1年。未だに開発をやっているのである。
1年間の長い時間、いったい何をしていたんだという想いもある。
だけど、それは試行錯誤の連続だった。
飛距離、アクション、妥協は一切許さない。
これを言葉で言うのは簡単。
だけど、毎週のようにサンプルを作り、あらゆるアイディアを試し、サンプル数は100を軽く超えた。
こんな開発は過去に経験が無い。
このルアーは開発途中にあるので、まだ数人が数日しかキャストしていないルアーなのに、すでに1m級のイトウを3本もキャッチしている。
そこに宿されたアクションは僕の求める可能性だ。
そして、あれから一年。
まだ金型の修正をやっている段階で発売はまだまだ先だけど、ようやく形になってきた。

飛距離とアクションに関しては、本当に満足のいくものができた。
北海道のぶ厚い北西風を突き破る飛距離。
北海道アングラーが言う、波の3枚目まで届くルアーが欲しい。
それができなければ発売しない。
それができれば、全国どこでも通用する。
それがBlooowin!の開発テーマだった。
BlueBlueの今後のミノーは飛距離というものを大きな武器にしていくことができる。
そして、僕がX-80SW以来ずっとターゲットアクションにしていた脱軌道アクション。
今回は、その脱軌道アクションも進化した。
それはダブルアクションというS字アクションとウォブリングの融合。S字アクションは潜れば潜るほどタイトなピッチへと進化していく。
その両方を手に入れたことで、Blooowin!もBlueBlueも僕も新しいステージへ上がることになる。
そう思うと興奮を隠せずにいられない。
空港に着くと、今年一緒にアラスカを旅したケンさんが現れた。
ビコウさんも合流する予定だったんだけど、痛風で来られなくなったらしい。
空港でレンタカーを借り、移動手段を手に入れる。

まずは不要な荷物を部屋にしまいにホテルへと急ぐ。
ホテルのロビーに天気予報が出ていた。
その全てに雨マーク。

そして、天気予報サイトが告げる3日間吹き続く強い北西風。
波の3枚目とかそういう次元では無くて、水平線まで大波。

それでも僕らはフィールドへ立つ。

今年はアピアのハイローラー104MLも開発したので、さらに強力な感じ。
果てしない原野をひたすら進みながら釣りをする。

そして、午後4時半。あっという間に日没。
今回、同行しているケブちゃんや大阪から駆けつけた田中さん、そしてうちの新しいスタッフ永野などなどが集まり、長い夜が始まる。

ほんの少し昔まで、人間は洞穴に住んでいた。
男は洞穴を出て、何日も獲物を求めて旅をしていた。
女は夜は洞穴の前で火を炊いて男達の帰りを待っていた。
そんな時代が何十万年とあったのだろう。
ネオンが男達を呼び寄せるのは、きっとそういう記憶が遺伝子に刻まれているのだ。

特にケンさんという男には、それが色濃く刻まれているようだ。

翌朝も川へ。

雨も風も絶望的に強く、そして魚からの反応はない。
川を変え、ポイントを変え、メソッドを変え、あらゆる可能性を試していく。
ひたすらに投げ続ける。
僕が現状、手にできる最高の組み合わせで何とか1本をこの手に取りたい。

ケンさんも完成寸前のBlooowin!を1キャスト。
なまらすげー!北海道の海アメなどで大活躍間違い無しとのお墨付きをもらった。
楽しみ。

降り続いた雨は大量のゴミを川に吐きだし、釣りを思うようにさせてくれない。

そして、想像以上の日の短さ。
釣りをしていると、あっという間に日が暮れていく。

そして長い飲み時間。
今晩はロシア料理。

店長のニーナさんが、ギターの生演奏でロシア民謡を歌ってくれる。
極北の地には、ロシア民謡のもの悲しさがとても合う。
夜は長いので、久々にウォッカを飲みまくった。

翌朝も夜明けと同時に最後のアタック。

気温6度。風速18m。体感温度マイナス12度。

ひたすらに、僕らを拒絶するかのような自然。
だけど、僕らがその中に立っていると、いつもここに来た時にしか味わえないものを感じる。
それは悠久の時の流れの中にある、今という瞬間だ。
その時間の長大さを思えば、どうでもいいような瞬間だけど、その瞬間、僕らは生きていて、そして葉や枝は猛烈に揺れている。
そして、それは自然に内包されているという事だ。
僕らは拒絶されるのではなく、自然に内包されている。
それは、極北の地にいる瞬間だけでは決してない。
今も、常に、人間は自然そのものなのだ。
雨と風で戦意が奪われていく中、無言でキャストし続ける。
自らの夢を、決意を問い続けるかのような時間が続く。
が、時間切れの時間が近づいてきた。
あきらめきれずにキャストを続ける。
最後にカレイがスレでヒット。

唯一釣り上げた生命となった。

帰りに海に出ると、さらに荒れていた。

今回の稚内釣行は釣りもろくにさせてもらえない展開で終わった。
釣りすらさせてもらえない。
それも自然だ。寡黙に耐えて次のチャンスを伺うしか、人間にするべき事はない。
また来年。
ケンさんのサイト
ビコウさんのサイト
湾奥で絶好調のニーサンの動画を見てみる。
- 2012年11月7日
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