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村岡昌憲

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やはり東京湾のスズキは減っていた

  • ジャンル:釣行記

高校生の頃からスズキ釣りをやっているから、この釣りは28年間やっていることになる。

よくもまあ飽きずにやってきたもんだと思うけれど、2万を超える数を釣り重ねる日々の中でたくさんの人との出会いや関わりが生まれ、俺の人生をとても豊かにしてくれた。

そんなスズキが釣りづらくなったなぁと感じたのは5年前。

そこから意識して定点的に観測しているポイントがあって、そこの魚影を見る限り随分と魚は減ったように思える。

感じとしては1/10くらいに減った感じ。

昔はどこにでもいたスズキが、今では、いるところにはいるけど、いないところには全くいない。


スズキは間違いなく減っている。

そう確信はしていたのだけど、なんせ根拠がない。

自分の釣りがズレているだけかもしれないし、何かの理由でスズキが俺の釣り場に寄ってないだけかもしれない。

東京湾のスズキは資源調査もほとんどされてなく、千葉県の水産課の資源量も高位安定となっている。

ほんとに高位安定か?

そう思いつつも、何もできなかったこの数年間。

だけど、東京湾のスズキの資源が減っているかもしれない、という危機感を持った人が増えてきた。

まず、漁業関係社の人たちが動き始めた。

千葉県船橋にある鮮魚卸の海光物産。

大傳丸という巻き網漁をしている漁師さん達だ。

大野社長率いるこの漁師さん達は、日本でも屈指の先鋭的な漁師。

他の多くの漁師のようにただ獲れるだけ獲るというのではなく、産卵期のスズキ漁はやらず、夏場の価格が高いときに1本1本を活き締めにして、単価の高いスズキを生み出したり、水産管理の国際基準の取得に挑戦したりしている。
 
そんな漁師さんと釣り人を繋げて、東京湾の問題を解決していこうと考えた人がいる。
 
片山正顕という人だ。
 
彼の呼びかけで今回、漁師さんと釣り人が同じテーブルに着いて話をすることになった。

ファシリテーターには海光物産が進める日本発の東京湾スズキFIP(漁業改善計画)をアシストしている、国際NGOオーシャンアウトカムズの村上春二さんになって頂いた。
&nbsp;
2018年3月10日(土)海光物産に集まった人

・船橋の巻き網漁師さん 大傳丸・中仙丸
・行徳の底引き漁師さん 
・遊漁船 BASSMATE 徳永兼三さん
・遊漁船 アングラーズスタッフ 高橋知也さん
・遊漁船 ノットイナフ 森聡之さん

そして私、村岡昌憲。
俺の立場は何でしょう?
プロアングラー?釣具メーカー代表?
色々とあるけれど、気持ちは釣り人の代表として参加してきた。

※なお千葉県遊漁船組合など声を掛けたがスケジュールの関係で来られなかった関係者も複数あった模様



釣り人と漁師が同じテーブルで話をするってこと自体が今までほとんど無かった話。

ともすれば対立しがちな立場でもあるけれど、東京湾を利用しているという立場は一緒。東京湾の資源で飯を食っている漁師さんと東京湾の資源で遊ばせてもらっている釣り人。

東京湾の資源が増えることについてはどちらも手を組めるはず。

そんな中で第1回のミーティングが行われた。

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まずは自己紹介をして、その後に今の資源についてどう思うかというお話し。

その後に海光物産の大野社長による海光物産の取り組み。

これには驚いた。

こんなに先鋭的な漁師さん達がいることをとても嬉しく思ったし、心強く感じた。

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その後にみんなでディスカッションを行った。


★東京湾のスズキ資源についてどう思っているか?

巻き網漁→
・漁師同士は利害関係の対立が激しく、資源調査から規制の案まで誰が作ったかによって守る守らないが激しくなる。第三者機関として役所と規制案などをしっかりと話し合う組織になって欲しい。
・市場や大手スーパーなども資源保護という点で協力をお願いできないか。

遊漁・釣り人→
・東京湾を利用しているステークホルダーの大半が加入する組織になったら上も動くのではないか。
・漁師さんに比べて釣り人はその何十倍もいる。声を大きくするためにも釣り人にも賛同してもらえる人を集めたい。
・釣り人を集めるためにも、釣り場の開放など
・釣具店や東京湾に拠点を持つメーカーにも声を掛けてはどうか
・これだけ減っている最中で、待ったなしなので、調査結果が出るまで5年も待ってられない。できる人たちからどんどんと資源保護の活動をして、それを発信していこう。


といった意見が出されました。

最終的にはこの集まりの目的は、東京湾の資源を守る、豊かにすることを最終目標とし、その名前をそのうちに決定すること。

スズキだけでなく、壊滅的に獲れなくなっているアナゴやカレイなどもあり、東京湾の資源保護は課題山積であるけれど、まずはスズキの資源保護で実績をあげよう

4月にもう一度集まろう。



という様な話し合いになりました。

そもそも俺がfimoを立ち上げたのは、ゴミ拾いや資源保護、釣り場を守ろうという活動が始まる時に、それを釣り人に広く知ってもらえるメディアがないといけないと思ったのが動機。

それなりに実績もあるけれど、東京湾のスズキ釣りを俺の子供にも楽しんでもらいたいという想いで、自分なりに頑張ってみたいと思う。

以上、報告でした。

 

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