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アカメ対決奮闘記(3) 苦悩編

アカメ対決奮闘記(2) 愕然・更なる驚愕編からの続きです。


奮闘記(2)に書き忘れたのですが,ムツミさんは前夜にアカメを2本獲ったそうです。


また,釣行初日には,チヌ8枚をはじめ,セイゴ,シマイサキなど,「ある制限」をかけられたマルチの釣りの中で,きっちり釣果を残していました。


やっぱり,ただのイケメンではありませんでした(笑)。


あとは,マゴチを獲りたいとのことでした(^皿^)


研究員Kさんの撮影も上々だったようです。よかった,よかった(*^_^*)


+++


休憩場所の「ぽかぽか温泉」で話した時か,後で電話で話した時か記憶が定かでないのですが,ボクがトラウトロッドでロッドアクションを入れていたのを見ていたムツミさんから,こんな言葉をもらいました。


「kazuさん,ロッドアクションの入れ方が毎回同じですよね。キャスト毎にピッチを変えたり,アクションの回数やスピードを変えたりした方が,魚に見切られにくいですよ。」


そういえば,今までの釣りでは,トゥイッチ入れる時,な~んにも考えずに,漠然と同じリズムでやってたような気がします(^_^;) ハードジャークのときも同じ。もしかしたら,というか,多分,獲れていたはずのシーバスをたくさん逃してきたんだろうなぁと思いました。


今後の釣りに活きる貴重なアドバイスをもらいました。


+++


<アカメ対決第3日目> 8月14日夜~15日朝


岡ちゃんは,ボクがお土産に持っていった好物の「ごまたまご」を仮眠を取る前に食べようとしたのに,開封もせず,手に持ったまま眠りに落ちてしまったそうです。


ボクが高知に入る前から,お祖父さんの漁を手伝いながら,ずっと調査釣行をやってくれていたので,19歳の若者でも,相当疲労が蓄積していたのです。


それでも笑顔を絶やさずに接してくれ,仲間達と連絡を取り合って情報収集をしてくれました。


そして,いろんな条件を検討した結果,前日に岡ちゃんが72センチを獲ったのと同じ河川に入ることにしました。


日が暮れてから,岡ちゃんと一緒にベイトの群れを探し,ルアーを打ち込んでいきます。この日は,ムツミさんのアドバイスも踏まえ,ビッグベイトを中心に投げました。


ただ,ボクの持っているロッドのルアー負荷を越える52gのルアーも使っていたので,いつものキャスト方法から変えて,投げ釣りのようなスタイルでキャストしていました。この時は,このキャストの仕方が翌日の悲劇に繋がることも知らずに・・・・


岡ちゃんは,常にベイトの溜まっている1級ポイントにボクを誘導してくれました。ベイトの移動とともに,ボクも移動してルアーを打ち込んでいきますが,まったくバイトがありません。


しかし,前日に岡ちゃんがアカメを出して見せてくれたこと,僕自身がデイゲームでバラしたこともあり,疲労の蓄積を越えて,集中力を維持することができました。


その時です。ベイトっ気のないところでオグルを投げていた岡ちゃんの声が響き,魚とやりとりをしている姿が見えました。あっという間に魚を寄せた岡ちゃんのところに近寄ってみると・・・・


マゴチ 60㎝弱

(よく見ると,ホンマにコイツ,男前やな~(笑))


「ムツミさ~ん。岡ちゃんがマゴチ釣ったよ~(^皿^)」と,心の中でニヤニヤしてしまいました(笑)


アカメではないとはいえ,岡ちゃんが魚を出してくれたことで,集中力が高まります。ベイトの群れを追いかけながら,ビッグベイトを投げ続けていたその時・・・・




ボシュッ!




聞き覚えのある音です。アカメじゃない。大型シーバスのライズが出ました。リングに繋いでいたのは,ショアラインシャイナーLH15(バーニングイワシ)。レンジが深すぎる・・・・ でも,ルアーを変えている時間はない・・・


そこで,ライズリングの5m先にルアーを投げ,思いっきり背伸びをして,10フィート9インチのロッドを精一杯高く持ち上げてリトリーブしました。そして,ルアーが大きな引き波を立てて泳ぎ始めました。


ルアーがライズリングの中心を通過したその瞬間!








誤爆   orz








この日,魚からの反応はこれだけでした。


集中力を切らさずにルアーを投げ続けましたが,高知に入ってから初めてのノーバイト。余計に疲労の蓄積を強く感じさせられました。若い岡ちゃんの顔にも疲労の色が・・・ この日はこれにて納竿としました。


ここからが,苦悩の始まりだったのです。



<アカメ対決第4日目> 8月15日夜~16日朝


深夜12時頃に干潮を迎え,深夜1時頃から潮が上げ始め,月が限りなく満月に近い日。岡ちゃんが,遠征するには最適だと選んでくれた日でした。


何かが起こる予感・・・


しかし,天気は,深夜に降雨の予報。吉と出るか,凶と出るか。


岡ちゃんはこの日も仲間と連絡を取り合って情報収集をしてくれて,前日と同じ河川を主戦場に定めました。


岡ちゃんは,前日の夜,に捕まえたエガニ(ノコギリガザミ)をボクに食べさせてくれるために,睡眠時間を削り,泥抜きをして,塩ゆでして持ってきてくれました。疲れているのに,ボクを元気づけるために・・・









時合い待ちをしている間,二人でむさぼり食いました。


うめぇーーー!!!


カニ味噌,最高!!!



こんなの初めて~!!!


地元でも,キロ数千円もするような高級なカニだそうで,アカメはコイツが大好きだそうです。岡ちゃん,ご馳走様でした。


エガニがよく捕れるときは,アカメも釣れると岡ちゃんは言っていました。冗談じゃなく,本当らしいんです。今日は何かが起こるかもしれない。そんな気がしました。


暗くなってからベイトが騒ぎ出してから,いよいよ実釣開始です。


岡ちゃんはロッドを持たず,上流・下流と移動してベイトの溜まり場所を探し,ボクをアカメに近づけるため,懸命に動き回ってくれました。


ルアーは,前日と変わって,魚道130M,裂波120,タイドミノーLDといった岡ちゃん推薦の実績ルアーを投げていました。


しばらくすると,ライントラブルに継ぐライントラブル。しかも修復不能なぐちゃぐちゃ状態。今まで,あまりライントラブルに見舞われたことがないのに,絶好の条件のこの日に限って頻発してしまったのです。


1回目はスプールを交換。2回目はリールごと交換。そこまでは短時間で釣りに戻ることができました。しかし,3回目のトラブルの時に,ついにシステムを組み直すはめに・・・・


暗い中で,もたもたしながらシステムを組み直して釣り場に戻ると,一緒に釣りをしていたくすもん君もくさ君が,「岡ちゃんが上流に来てくれって言ってますよ。」と声を掛けてくれました。


岡ちゃんのところに行ってみると・・・・


「kazuさん,時合が終わりました。ついさっきまで,アカメがベイトを追い回してバシャバシャやってたんですけど,静かになりました。」


絶句するボク。ごめんな,岡ちゃん・・・


何かが起こる予感って,このことだったのか???


岡ちゃんは不満など一言も口にせず,「明るいところに行って,キャストをチェックしてみましょう。」と言ってくれました。


腕の角度やロッドの曲げ方,リリースポイントを岡ちゃんに矯正してもらい,トラブルはなくなりました。


結局は,ルアーは昨日の重たいルアーから普通のミノーに戻しているのにも関わらず,キャストは前日の投げ釣りスタイルのままだったこと。しかも,へっぽこキャスト。必然のライントラブルです。


言い訳にしかすぎないのですが,もともとキャストが下手な上に,睡眠不足のため,集中力がかなり低下しており,そのせいで,漫然と釣りをしていたことが凶と出たのだと思います。


ボクが岡ちゃんにキャストを矯正してもらっている間に,もくさ君がマゴチを釣り上げました。


ムツミさ~ん。またマゴチ釣れたよ~(^皿^)





もくさ君。魚をそんなに顔に近づけちゃダメだよ。

自分の顔が大きいんだから~(笑)

魚が小さく見えちゃうでしょ~(笑)


もくさ君には「相対的」という言葉をプレゼントしよう(笑)。


ライントラブルで時合いを逃してしまったボクを癒してくれた瞬間でした。


このもくさ君。実は,裂波でメーターオーバーのシーバスを獲り,imaフォトダービーを制した強者なのです。


本人は,「完全なビギナーズ・ラックです」と謙遜していましたが,キャッチしたことは事実。ビギナーも何もありません。実力ですよね。


そういえば,一つ凄いことがありました。


突然のことでした。




パーン!!!




橋脚の奥の明暗の中で,銃声のようなものすごい大きな音が響いたのです。


アカメのライズ音です。


おそらくメーターオーバー。


岡ちゃんがひと言。


「ここでは絶対に獲れん。」


やんやんさんと同じ言葉でした。


あんな音が連続して深夜に響き渡ることがあるなんて,そりゃあ,近隣住民は眠れないはずだわ。それほど,物凄い大きな音でした。


+++


天気予報通り,想像以上に強い雨が降り始めたため,雨が止むまで車の中で休憩させてもらうことにしました。多分30分くらいでしたが,わずかに残った気力を回復するには十分でした。


雨が止んで,「またベイトが騒ぎ出しましたよ」と岡ちゃんが呼びに来てくれて,実釣再開です。


岡ちゃんと一緒にベイトの群れを追いかけながら,夜が明けるまでルアーを投げ続けましたが,残念ながら,この夜,アカメとのコンタクトを得ることはできませんでした。


でも,夜が明けても,僕たちは諦めませんでした。


テトラに着いているアカメを探して歩き,小型ミノーを操って釣ろうという作戦です。岡ちゃんの背中から,ガイドとしての意地を感じました。


偏光グラスを太平洋に落としてしまったボクを連れて,岡ちゃんはテトラ沿いに歩いて行き,「アカメを見つけたら呼びますから,来てくださいね」と言って,アカメを探して歩き始めました。


偏光グラスをかけていないボクは,岡ちゃんから離れてはいけなかったのに,肉眼で60㎝くらいのアカメを見つけてしまい,その魚をしつこく追いかけている間に,岡ちゃんの声が届かないほど遠く離れてしまいました。


結局ボクはそのアカメをものにすることができませんでしたが,岡ちゃんは明るい時間帯でも実際に釣って見せてくれました。


撮影前に逃走してしまったので,正確にはわかりませんが,60㎝強くらいの綺麗な銀ピカのアカメでした。この魚を見たことで,夜がダメなら朝も粘ろうという気にさせてくれました。


第4日目の釣りはこれにて終了。岡ちゃんはさすがに疲労困憊の様子で,車の中で初めて眠りに落ちました。


19歳の若者が,オジサンのためにここまで頑張ってくれているのに結果を出せない自分の不甲斐なさに,運転中,涙が止まりませんでした。


ボクの頭の中を苦悩が支配していました。


釣りを楽しむことを忘れてしまっていました。


+++


岡ちゃんを家まで送った後,ムツミさんと研究員Kさんとの待ち合わせ場所である「ぽかぽか温泉」へ。この日はムツミさん達が大阪に帰る日でした。


先に到着したボクがお風呂から出て涼んでいたら,ムツミさんから入電。鳥取から来た友達が中型のアカメを2本獲ったとのこと。素晴らしい!お祝いの言葉をかけました。


ライントラブルで時合いを逃したことを話すと,キャストについては岡ちゃんと同じ指摘でした。


そして,もう一つ。「糸ふけを回収するときにラインに指を当ててテンションをかければ,トラブルは回避できますよ。」 初めて聞いたアドバイスでしたが,そのおかげで,次の釣りから実践して,ライントラブルから解放されたのでした。


ムツミさん達には,「休憩室で待ってますので,声をかけてくださいね」と伝えたのですが,爆睡中だったボクを起こすのが忍びなかったらしく,2人は,こんなものを残して大阪に向けて旅立ったようでした。





ムツミさんとの唯一のツーショット写真がこ・れ・だ・け~(^_^;)


さすが大阪人(香川出身ですけど)。


笑いを分かっていますね♪


アカメ対決奮闘記(4) 奮起・更なる苦悩編へつづく・・・

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