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▼ アカメ対決奮闘記(2) 愕然・更なる驚愕編
アカメ対決奮闘記(1) 戸惑い・驚愕・爽快編からの続きです。
<アカメ対決 第2日目> 8月13日夜~14日朝
初日の釣りを終えてから,僕たちが休憩場所として使っていた「ぽかぽか温泉」で松原ムツミさんとNEKO VISIONの研究員Kさんと合流して,お互いの釣りの情報交換をしました。
何匹かのアカメが,ボトムで逆立ちしたオグルを,オグルと同じ姿勢でずっと見たまま食ってこないといった興味深い現象も聞かせてもらいました。
アカメとの距離をより一層感じながら,しばし仮眠をとりました。
+++
岡ちゃんと合流して,前日,大型アカメの衝撃的なライズを目撃した河川に移動。激戦区なので,明るい時間帯からポイントの確保です。
その間,岡ちゃんは,地元の仲間と連絡を取り合い,精力的に情報収集をしてくれました。
時合い待ちの間,岡ちゃんの釣りの「歴史」を聞いたり,ボクの身の上話をしたり,リアルに会ってこそできる会話を楽しみました。こんなときに,fimoのありがたさを感じます。
+++
暗くなってから,下げ潮の具合が良くなった頃を見計らって,2日目の実釣開始です。
岡ちゃんは最初はロッドを持たず,少し高い位置から魚の姿を探していました。
ボクが明暗から少し離れたところで,ベイトの群れの付近にルアーを打ち込んでいた時,岡ちゃんが小声でボクを呼びました。
「kazuさん,そうっとこっちに来て下さい。」
気配を消して,そうっと近づくボク。
「護岸の際に,60くらいのアカメがいます。」
ボクの位置からはアカメの姿が確認できないので,岡ちゃんの言うとおりの場所に立ち位置をとりました。
「ルアーをハニトラに変えて,その位置からフリーで流し込んでください。」
岡ちゃんの指示どおりにルアーを流し込んでみます。
「ゆっくりリフトしてください。」
そのとおりにやってみます。
「もう一回フリーで流し込んでください。」
そのとき・・・
グンッ!
おっしゃ!
食ったぁ!
しかし,きちんとフッキングする前に合わせを入れてしまい,痛恨のバラシ・・・ orz
岡ちゃんに,「合わせちゃダメです。向こう合わせの釣りですよ。」と言われていたにも関わらず,焦って合わせを入れてしまったために,せっかくのチャンスを逃してしまいました。
「もしかしたらもう一回バイトをくれるかも」と淡い期待を抱いて,ルアーを同じように動かしていたら,見事に根がかり。そしてロスト。いかにもボクらしい展開です(^_^;) 岡ちゃんも残念そうでした。
その後も岡ちゃんは,護岸沿いを行ったり来たりしながらベイトの溜まっている場所を見つけてはボクに教えてくれて,キャスト方向を細かく指示してくれました。
そして,ベイトの溜まっていた水門回り。
ベイトのサイズが大きそうだったので,キャスティング錦糸町プラザの小出さんにかなり無理を言って入荷してもらった,ショアラインシャイナーLH15F-Gをセットしました。
ボクの中では,ショアラインシャイナー・シリーズにはとても信頼感があり,思い入れのあるルアーなので,なんとかこれで1本獲りたいと思っていました。
カラーは,バーニングイワシ(写真下)をチョイス。ベイト溜まりの奥に投げ込み,期待に胸を膨らませながらスロー・リトリーブをしていたその時でした。
グンッ!
おっしゃ!
食ったぁ!
しかし,またしても,完全にフッキングする前に合わせを入れてしまい,痛恨のバラシ・・・ orz
せっかくの岡ちゃんの指示を守れない自分に腹が立ちました。
+++
ちなみに,東京に帰ってから気付いたのですが,LH15にアカメの歯形らしき痕跡が残っていました(写真中央部分。岡ちゃんに確認していないので,確かではありませんが・・・)。
このルアーは,障害物等には一切ぶつけていないし,フックによる傷とも明らかに違います。残念印の「勲章」となりました(^_^;)
小出さん,LH15でバイト,取りましたよ!
+++
そうこうしているうちに,下げの流れが緩くなり,ベイトの姿も見えなくなったので,小休止です。
岡ちゃんが師匠と仰ぐやんやんさんや,ウルフさんが様子を見に来てくれました。
挨拶を交わした後,色んな話を聞かせてもらいました。
●やんやんさんが(確か)メーターオーバーのアカメを釣り上げた後,120ポンドのリーダーが,そっと触れただけで折れたという話。
●壮絶なライズを目撃して,やんやんさんでさえ,その場所では絶対に獲れないと思ったメーターオーバーのアカメの話。
●アカメのボイル音があまりにも大きくて,近隣住民が眠れなくなる話。
またもや,背筋に冷や汗が流れるような貴重な話を聞かせてもらいました。
ボクが使っていたリーダーが40ポンドと60ポンド。ボクには絶対に獲れない魚がここにはいるんだと,恐怖すら覚えました。
+++
その後,まったくベイトの姿が見えなくなったので,下流の橋の明暗の様子を見に行った後,移動すべきかどうかをやんやんさんに相談したところ,次の言葉が返ってきました。
「ここで投げ続けとった方がよかですよ。」
このときは,それが正解なのだとは分かりませんでした。
また,やんやんさんから岡ちゃんに発された言葉の中でボクの意識に残った言葉。
「ハチマルの凄さを知らんな!?」
アカメにX-80?と思ったボクが,「ビーフリーズはどうですか?」と尋ねました。
「ビーフリーズも効きますよ」
このときは,まさかこのアドバイスが,翌朝の「ドラマ」を生むことになることになるなど思ってもみませんでした。
+++
潮が緩み,そろそろ上げ始めるか?というタイミングで,岡ちゃんから一言。
kazuさん,そろそろ時合いですよ。
確かに,ベイトも戻ってきつつありました。
岡ちゃんはボクにベイトが溜まっている一級ポイントを譲ってくれながら,竿を並べてくれました。
遠隔地のソル友と竿を並べることができる。まさに,遠征の醍醐味です。
そんなことを感じながらキャストを繰り返していた,その時です。
食った!
岡ちゃんの声が響きました!
でかい! 80はある!
岡ちゃんは,橋脚や杭に巻かれないように,アカメを上流のオープンエリアに誘導しながらやりとりをしていましたが,あと少しのところでフックアウト。残念ながら,アカメの姿を見ることができませんでした。
それにしても,岡ちゃん。キャストといい,やりとりといい,本当に上手です。横に並んでキャストするのが,ホント恥ずかしかった(^_^;)
バラしたとはいえ,岡ちゃんが大型のアカメをかけたことで,ボクの集中力が高まります。
その後,岡ちゃんの同級生のくすもん君ともくさ君たちも合流して,みんなで竿を並べて釣りを続けていました。
+++
時刻は深夜2時過ぎ。ついに,その時はやってきたのです。
グンッとティップが入った後,いきなりドラグを出して魚が走り出しました。
フッキングを確認してから,きっちりとアワセをきめます。
手ドラグでファーストランをかわし,上流側のオープンエリアに魚を誘導します。
何度かの抵抗をかわした後,ついに「赤い目をした怪物」が足元に横たわりました。
72㎝ 5㎏強
アカメ,獲 持ったどー!!!
そうです。釣ったのは岡ちゃんです。ごめんなさいm(_ _)m
魚とのやりとりの描写は,ボクが観察していたものです(^_^;)
岡ちゃんは,すぐにストリンガーに繋いで丁寧に蘇生を始めました。そして,アカメが元気を取り戻してから撮影を始めました。撮影の間も,マメに蘇生を繰り返しました。
そして,いよいよリリース。最後にもう一度丁寧に蘇生をして,元気に泳ぎ去っていくアカメを僕たちみんなで見送りました。
初めて生で見た「赤い目の怪物」。
美しく輝く目。
勇猛な面構え。
ものすごい体高。
最高にカッコイイ魚でした。
岡ちゃんは,「またKYガイドって言われる~」と反省しきりでしたが,ボクにしてみれば,目の前で釣ってくれたおかげで,「ここで投げ続ければ,いつかはアカメに出会える」と信じることができ,集中力が増して,夜明けまでルアーを投げ続けることができました。
残念ながら,ボクは2バイトで終わりましたが,やんやんさんが言ったとおり,ここで投げ続けたことが正解だったのです。
+++
朝になり,ムツミさんから連絡が入り,アカメを2本獲ったとのこと。お祝いの言葉をかけると,「この後,ちょっと,チヌやセイゴと遊びませんか?」とのお誘い(^o^) もちろん快諾です♪
待ち合わせ場所に行くと,ムツミさんも研究員Kさんも爆睡中でした。
起こすのが可哀想なので,ボクと岡ちゃんで準備を始めました。ボクは,持っているタックルで一番ライトなものをセット。
ウルトラライトの6ft.のトラウトロッド+PE 0.6号+フロロ3号リーダー(電車結び)。ルアーはレッドペッパー・マイクロをチョイス。
レッドペッパーで「迷走アクション」を演出して(いるつもりで)いると,護岸の際でセイゴが誤爆。もう一度同じコースを少し早めのスピードで通したら見切られてしまいました。
高い位置から川の様子を見ていた岡ちゃんのところに,いつの間にか起きていたムツミさんと研究員Kさんが並んでいて,ボクの釣りを見ていました。
ボクはセイゴにルアーを見切られてムキになり,B太のジャーキングを試してみましたが,やはり見切られてしまいした。
その時です。岡ちゃんの声が響きました。
「アカメが7匹おる!」
初日に偏光グラスを太平洋に落としてきたボクには,アカメの姿は見えません。
岡ちゃんは,オグルをセットして,すぐにアカメをかけましたが,残念ながらバラシ。
そんな状況でも,なぜかボクの頭の中は,ボクのルアーを見切りやがったセイゴのことでいっぱいだったのです。
ルアーを満身創痍のビーフリーズ 78S(江戸前コノシロ)にチェンジ。
ボクには,“あの”セイゴを釣ることしか頭にありませんでした。
「アカメにビーフリーズも効きますよ」という,やんやんさんのアドバイスさえ忘れていたのです。
その時ドラマが起こったのです。
いきなりトラウトロッドが手元から曲がり,ドラグから一気にラインが引き出されました。
アカメだ!
沖の水面でアカメが暴れようとしたので,ロッドを寝かせて応戦しようとしましたら・・・
ロッドを立てて!
手ドラグ!
人間が後ろに下がって!
岡ちゃんの指示が飛んできます。
岡ちゃんは,ズボンが濡れるのも厭わないで,水に浸かり,ランディングの態勢に入ってくれました。
ここから先は,研究員Kさんが撮影してくれた貴重な動画を御覧ください。(かなり大きい声が出ますので,気を付けてください。)
高知遠征予告のログに,fimo外道部会長であり,いつも悩み相談にのってもらっているrattleheadさん(以下「ラトさん」)が,冗談半分,からかい半分で付けてくれたコメント。
「そっちでもバラしまくってこいっ (^皿^)」
ラトさんのこの言葉が,頭の中でこだましていました・・・
岡ちゃんの目ジャーで,60弱くらいだったそうです。
ボクは,完全に獲れると思っていました。足元まで寄せた時点で,ボクの頭の中は,ブツ持ちの写真でいっぱいでした。邪念だらけでした。
でも,トラウトロッドだったからこそ,アカメが暴れてもロッドの曲がりでラインテンションが緩まなかったのだと思います。
このタックルで緩やかにやりとりをできたからこそ,魚を無駄に興奮させないで足元まで寄せられたのだと思います。
そして何より,「アカメを釣ってやる!」という殺気が皆無だったからこそ,ボクのルアーに食いついてくれたのだと思います。
そのルアーが,東京湾奥で最大の信頼を置くビーフリーズだったことが,最大の救いでした。
岡ちゃんは,「自分がガイドして2日目でアカメをかけたのは最短ですよ。」と慰めてくれましたが,悔しくて悔しくて,ちょっとだけ目が潤みました。最近,涙腺がゆるい・・・(^_^;)
この魚をバラしたおかげで,明日からも集中力が保てると信じて,この日の釣りを終えました。
この後,大いなる苦悩が襲ってくることも知らずに・・・
(アカメ対決奮闘記(3) 苦悩編 に続く・・・)
<アカメ対決 第2日目> 8月13日夜~14日朝
初日の釣りを終えてから,僕たちが休憩場所として使っていた「ぽかぽか温泉」で松原ムツミさんとNEKO VISIONの研究員Kさんと合流して,お互いの釣りの情報交換をしました。
何匹かのアカメが,ボトムで逆立ちしたオグルを,オグルと同じ姿勢でずっと見たまま食ってこないといった興味深い現象も聞かせてもらいました。
アカメとの距離をより一層感じながら,しばし仮眠をとりました。
+++
岡ちゃんと合流して,前日,大型アカメの衝撃的なライズを目撃した河川に移動。激戦区なので,明るい時間帯からポイントの確保です。
その間,岡ちゃんは,地元の仲間と連絡を取り合い,精力的に情報収集をしてくれました。
時合い待ちの間,岡ちゃんの釣りの「歴史」を聞いたり,ボクの身の上話をしたり,リアルに会ってこそできる会話を楽しみました。こんなときに,fimoのありがたさを感じます。
+++
暗くなってから,下げ潮の具合が良くなった頃を見計らって,2日目の実釣開始です。
岡ちゃんは最初はロッドを持たず,少し高い位置から魚の姿を探していました。
ボクが明暗から少し離れたところで,ベイトの群れの付近にルアーを打ち込んでいた時,岡ちゃんが小声でボクを呼びました。
「kazuさん,そうっとこっちに来て下さい。」
気配を消して,そうっと近づくボク。
「護岸の際に,60くらいのアカメがいます。」
ボクの位置からはアカメの姿が確認できないので,岡ちゃんの言うとおりの場所に立ち位置をとりました。
「ルアーをハニトラに変えて,その位置からフリーで流し込んでください。」
岡ちゃんの指示どおりにルアーを流し込んでみます。
「ゆっくりリフトしてください。」
そのとおりにやってみます。
「もう一回フリーで流し込んでください。」
そのとき・・・
グンッ!
おっしゃ!
食ったぁ!
しかし,きちんとフッキングする前に合わせを入れてしまい,痛恨のバラシ・・・ orz
岡ちゃんに,「合わせちゃダメです。向こう合わせの釣りですよ。」と言われていたにも関わらず,焦って合わせを入れてしまったために,せっかくのチャンスを逃してしまいました。
「もしかしたらもう一回バイトをくれるかも」と淡い期待を抱いて,ルアーを同じように動かしていたら,見事に根がかり。そしてロスト。いかにもボクらしい展開です(^_^;) 岡ちゃんも残念そうでした。
その後も岡ちゃんは,護岸沿いを行ったり来たりしながらベイトの溜まっている場所を見つけてはボクに教えてくれて,キャスト方向を細かく指示してくれました。
そして,ベイトの溜まっていた水門回り。
ベイトのサイズが大きそうだったので,キャスティング錦糸町プラザの小出さんにかなり無理を言って入荷してもらった,ショアラインシャイナーLH15F-Gをセットしました。
ボクの中では,ショアラインシャイナー・シリーズにはとても信頼感があり,思い入れのあるルアーなので,なんとかこれで1本獲りたいと思っていました。
カラーは,バーニングイワシ(写真下)をチョイス。ベイト溜まりの奥に投げ込み,期待に胸を膨らませながらスロー・リトリーブをしていたその時でした。
グンッ!
おっしゃ!
食ったぁ!
しかし,またしても,完全にフッキングする前に合わせを入れてしまい,痛恨のバラシ・・・ orz
せっかくの岡ちゃんの指示を守れない自分に腹が立ちました。
+++
ちなみに,東京に帰ってから気付いたのですが,LH15にアカメの歯形らしき痕跡が残っていました(写真中央部分。岡ちゃんに確認していないので,確かではありませんが・・・)。
このルアーは,障害物等には一切ぶつけていないし,フックによる傷とも明らかに違います。残念印の「勲章」となりました(^_^;)
小出さん,LH15でバイト,取りましたよ!
+++
そうこうしているうちに,下げの流れが緩くなり,ベイトの姿も見えなくなったので,小休止です。
岡ちゃんが師匠と仰ぐやんやんさんや,ウルフさんが様子を見に来てくれました。
挨拶を交わした後,色んな話を聞かせてもらいました。
●やんやんさんが(確か)メーターオーバーのアカメを釣り上げた後,120ポンドのリーダーが,そっと触れただけで折れたという話。
●壮絶なライズを目撃して,やんやんさんでさえ,その場所では絶対に獲れないと思ったメーターオーバーのアカメの話。
●アカメのボイル音があまりにも大きくて,近隣住民が眠れなくなる話。
またもや,背筋に冷や汗が流れるような貴重な話を聞かせてもらいました。
ボクが使っていたリーダーが40ポンドと60ポンド。ボクには絶対に獲れない魚がここにはいるんだと,恐怖すら覚えました。
+++
その後,まったくベイトの姿が見えなくなったので,下流の橋の明暗の様子を見に行った後,移動すべきかどうかをやんやんさんに相談したところ,次の言葉が返ってきました。
「ここで投げ続けとった方がよかですよ。」
このときは,それが正解なのだとは分かりませんでした。
また,やんやんさんから岡ちゃんに発された言葉の中でボクの意識に残った言葉。
「ハチマルの凄さを知らんな!?」
アカメにX-80?と思ったボクが,「ビーフリーズはどうですか?」と尋ねました。
「ビーフリーズも効きますよ」
このときは,まさかこのアドバイスが,翌朝の「ドラマ」を生むことになることになるなど思ってもみませんでした。
+++
潮が緩み,そろそろ上げ始めるか?というタイミングで,岡ちゃんから一言。
kazuさん,そろそろ時合いですよ。
確かに,ベイトも戻ってきつつありました。
岡ちゃんはボクにベイトが溜まっている一級ポイントを譲ってくれながら,竿を並べてくれました。
遠隔地のソル友と竿を並べることができる。まさに,遠征の醍醐味です。
そんなことを感じながらキャストを繰り返していた,その時です。
食った!
岡ちゃんの声が響きました!
でかい! 80はある!
岡ちゃんは,橋脚や杭に巻かれないように,アカメを上流のオープンエリアに誘導しながらやりとりをしていましたが,あと少しのところでフックアウト。残念ながら,アカメの姿を見ることができませんでした。
それにしても,岡ちゃん。キャストといい,やりとりといい,本当に上手です。横に並んでキャストするのが,ホント恥ずかしかった(^_^;)
バラしたとはいえ,岡ちゃんが大型のアカメをかけたことで,ボクの集中力が高まります。
その後,岡ちゃんの同級生のくすもん君ともくさ君たちも合流して,みんなで竿を並べて釣りを続けていました。
+++
時刻は深夜2時過ぎ。ついに,その時はやってきたのです。
グンッとティップが入った後,いきなりドラグを出して魚が走り出しました。
フッキングを確認してから,きっちりとアワセをきめます。
手ドラグでファーストランをかわし,上流側のオープンエリアに魚を誘導します。
何度かの抵抗をかわした後,ついに「赤い目をした怪物」が足元に横たわりました。
72㎝ 5㎏強
アカメ,
そうです。釣ったのは岡ちゃんです。ごめんなさいm(_ _)m
魚とのやりとりの描写は,ボクが観察していたものです(^_^;)
岡ちゃんは,すぐにストリンガーに繋いで丁寧に蘇生を始めました。そして,アカメが元気を取り戻してから撮影を始めました。撮影の間も,マメに蘇生を繰り返しました。
そして,いよいよリリース。最後にもう一度丁寧に蘇生をして,元気に泳ぎ去っていくアカメを僕たちみんなで見送りました。
初めて生で見た「赤い目の怪物」。
美しく輝く目。
勇猛な面構え。
ものすごい体高。
最高にカッコイイ魚でした。
岡ちゃんは,「またKYガイドって言われる~」と反省しきりでしたが,ボクにしてみれば,目の前で釣ってくれたおかげで,「ここで投げ続ければ,いつかはアカメに出会える」と信じることができ,集中力が増して,夜明けまでルアーを投げ続けることができました。
残念ながら,ボクは2バイトで終わりましたが,やんやんさんが言ったとおり,ここで投げ続けたことが正解だったのです。
+++
朝になり,ムツミさんから連絡が入り,アカメを2本獲ったとのこと。お祝いの言葉をかけると,「この後,ちょっと,チヌやセイゴと遊びませんか?」とのお誘い(^o^) もちろん快諾です♪
待ち合わせ場所に行くと,ムツミさんも研究員Kさんも爆睡中でした。
起こすのが可哀想なので,ボクと岡ちゃんで準備を始めました。ボクは,持っているタックルで一番ライトなものをセット。
ウルトラライトの6ft.のトラウトロッド+PE 0.6号+フロロ3号リーダー(電車結び)。ルアーはレッドペッパー・マイクロをチョイス。
レッドペッパーで「迷走アクション」を演出して(いるつもりで)いると,護岸の際でセイゴが誤爆。もう一度同じコースを少し早めのスピードで通したら見切られてしまいました。
高い位置から川の様子を見ていた岡ちゃんのところに,いつの間にか起きていたムツミさんと研究員Kさんが並んでいて,ボクの釣りを見ていました。
ボクはセイゴにルアーを見切られてムキになり,B太のジャーキングを試してみましたが,やはり見切られてしまいした。
その時です。岡ちゃんの声が響きました。
「アカメが7匹おる!」
初日に偏光グラスを太平洋に落としてきたボクには,アカメの姿は見えません。
岡ちゃんは,オグルをセットして,すぐにアカメをかけましたが,残念ながらバラシ。
そんな状況でも,なぜかボクの頭の中は,ボクのルアーを見切りやがったセイゴのことでいっぱいだったのです。
ルアーを満身創痍のビーフリーズ 78S(江戸前コノシロ)にチェンジ。
ボクには,“あの”セイゴを釣ることしか頭にありませんでした。
「アカメにビーフリーズも効きますよ」という,やんやんさんのアドバイスさえ忘れていたのです。
その時ドラマが起こったのです。
いきなりトラウトロッドが手元から曲がり,ドラグから一気にラインが引き出されました。
アカメだ!
沖の水面でアカメが暴れようとしたので,ロッドを寝かせて応戦しようとしましたら・・・
ロッドを立てて!
手ドラグ!
人間が後ろに下がって!
岡ちゃんの指示が飛んできます。
岡ちゃんは,ズボンが濡れるのも厭わないで,水に浸かり,ランディングの態勢に入ってくれました。
ここから先は,研究員Kさんが撮影してくれた貴重な動画を御覧ください。(かなり大きい声が出ますので,気を付けてください。)
高知遠征予告のログに,fimo外道部会長であり,いつも悩み相談にのってもらっているrattleheadさん(以下「ラトさん」)が,冗談半分,からかい半分で付けてくれたコメント。
「そっちでもバラしまくってこいっ (^皿^)」
ラトさんのこの言葉が,頭の中でこだましていました・・・
岡ちゃんの目ジャーで,60弱くらいだったそうです。
ボクは,完全に獲れると思っていました。足元まで寄せた時点で,ボクの頭の中は,ブツ持ちの写真でいっぱいでした。邪念だらけでした。
でも,トラウトロッドだったからこそ,アカメが暴れてもロッドの曲がりでラインテンションが緩まなかったのだと思います。
このタックルで緩やかにやりとりをできたからこそ,魚を無駄に興奮させないで足元まで寄せられたのだと思います。
そして何より,「アカメを釣ってやる!」という殺気が皆無だったからこそ,ボクのルアーに食いついてくれたのだと思います。
そのルアーが,東京湾奥で最大の信頼を置くビーフリーズだったことが,最大の救いでした。
岡ちゃんは,「自分がガイドして2日目でアカメをかけたのは最短ですよ。」と慰めてくれましたが,悔しくて悔しくて,ちょっとだけ目が潤みました。最近,涙腺がゆるい・・・(^_^;)
この魚をバラしたおかげで,明日からも集中力が保てると信じて,この日の釣りを終えました。
この後,大いなる苦悩が襲ってくることも知らずに・・・
(アカメ対決奮闘記(3) 苦悩編 に続く・・・)
- 2011年9月7日
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