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『犯罪小説家』 雫井脩介作品

  • ジャンル:書籍・雑誌
  • (読書)
fimo(勝手に)図書委員,kazu@食べる!です。


釣りネタがないので,読書ネタを1本。


本日紹介するミステリーはこちら!



雫井脩介 著  『犯罪小説家』






雫井脩介氏は,映画化された『犯人に告ぐ』が有名なので,そちらで御存知の方もいらっしゃるかもしれませんね。


+++


作家・待居涼司の著作が,「クライム・ミステリー大賞」を受賞し,映画化されることになるところから話は始まり,静かにストーリーが展開していく。


新進気鋭の脚本家・小野川充が映画の監督・脚本・主演を兼ねることになったのだが,小野川独特の「嗅覚」が,受賞作のストーリーと待居のバックグラウンドに共通する「何か」をかぎつける。


小野川が脚本を煮詰めていく中で知り合った一人のフリーライター・今泉知里。インターネット上の自殺サイトに詳しい今泉の調査により,待居へのある「疑惑」が浮上する。


そして,その「疑惑」を明らかにしようとすると・・・・


+++


この作品は,以前紹介した高野和明氏のようなスタイル,つまり,様々な人間関係を別々に描きながら複雑に伏線を絡めあわせ,圧倒的なスピード感とボリューム感でクライマックスに向かっていくというものとはまったく異なります。


また,静かで抑制を効かせたストーリー展開という点においては宮部みゆき氏の作品と本書は少し似ているところがありますが,やはり,複数の場面を同期させながらストーリーを収斂させていくという宮部氏のタッチとも異なります。


そう言う意味では,ボクの「好み」からは少々外れるのですが,なぜか妙に惹き付けられるものがありました。


3人の主な登場人物の関係性が時系列に描かれているため,ストーリーの「展開」自体は平板で,なんとなく想像がつくのです。そういう意味では,多くの方が物足りなさを感じると思います。ボクも途中まではそうでした。


確かに,ストーリーの「展開」自体は容易に想像がつきます。しかし,クライマックスで登場人物の「心理状態」が細かく描写されたとき,背筋が寒くなるほどの驚愕が迫ってきます。


展開を見通していたと思いこんでいた「油断」があるだけに,その分だけ「驚愕」を大きく感じるのです。


ああ,これこそが「真の結末」だったのか,と。



そして,おそらくは,それも作者が仕込んだ「意図」であると感じないではいられないのです。


今まで紹介してきたミステリーとはまったく毛色の違うこの作品。


オススメです♪

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