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村岡昌憲
東京都
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▼ 忘れたくない気持ち
- ジャンル:日記/一般
今から何年前のことになるだろうか。
被害とは全く関係のない僕はすでにその大災害が起こった月日を忘れてしまっている。
阪神大震災の2週間後、僕は会社の命令で神戸の地に立っていた。有力取引先が入っているビルが全壊し、うちの製品在庫の状況調査や会社との連絡業務を一手に受ける命令だった。時に全てのメディアが頑張れ神戸一色で染まる中、若く正義感の強い僕は奮い立って神戸に乗り込んだ。
そしてそこで見た風景を僕は一生忘れないだろう。
傾いたビル、亀裂の入ったマンション、そして瓦礫だらけの街。三ノ宮の街は完全に壊滅していた。繁華街の雑居ビルがお互いにもたれかかりながらかろうじてその姿をとどめていたのが、とても強烈な印象として残っている。
しばらく歩いて大きく傾いたそごうデパートの前に立った時、僕は驚くべき光景を目の当たりにした。それは大勢の観光客の姿だった。四十、五十のいい年こいたおじさんやおばさんが笑顔で倒壊寸前のそごうデパートをバックに記念写真を撮る姿。歩道橋の上はその観光客でごった返し、歩くこともままならない。
この光景の中でなぜ笑えるの?そのおぞましさ、卑しき醜い心。僕ははけ口のない怒りを感じた。
歩道橋を降りて数十m歩いたころ、雑居ビルの1階で喫茶店が営業していたので、僕はここで食事をとることにした。
入り口に設置したワゴンに所狭しと並べられた「写るんです」とカラーフィルムを苦々しく見る。店に入ってカウンターに座ってカレーライスを頼む。マスターらしきおじさんに話かけた。
「やっぱり記念に写真撮っていく人が多いんですかね。」
「そうやな。あそこの歩道橋の上はもう名所になっとるよなぁ。」
「嫌な風景ですよ、神戸の人が苦しんでるってのになんて無神経だと思いますよ。」
「でもなぁ、あの人たちがお金をたくさん使っていってくれれば、うちらも助かるやんか。腹立ててる場合じゃないよってな。」
僕は自分の思慮の浅さに思わず赤面した。というか、当事者と部外者の考え方の差を思わぬ形で思い知ってしまった。
(強い。)
これ以上表現がしようがなかった。本気でこの人たちは闘っているのだ。だから喫茶店だろうと店頭にフィルムやカメラを並べて売っているのか。
その時のおっさんは相変わらずその喫茶店にいた。僕は喫茶店でカレーライスを注文した。ちょっとやつれたけど、元気なマスターを見て安心した。
- 2001年5月10日
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