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丘の上の池

ある日曜日の朝。

僕は、あの日のことを思い出して、ノスタルジックになっていた。

それは、少年時代によく遊んだ、【丘の上の池】のことだ。


小学2年生の夏休み。
クラスメート3人とその家族で、瀬戸内海のある島に旅行に行った。

父は、その島が魚影の濃いことで有名であることを知っていたようで、
ある日僕にチョイ投げタックルを買ってきてくれた。
せっかくだから旅行の時に釣りも楽しめと。

旅行前日、父は、チョイ投げタックルを携えて、
僕を【丘の上の池】に連れ出し、
手取り足取り、キャスティングの方法を教えてくれた。

約1時間、練習を繰り返した。

【丘の上の池】でキャストしているだけなのに、僕の釣りは既に始まっていて、
早くも海にいるような、高揚感をハッキリと憶えている。

 
その島の海はとても綺麗だった。
照りつける太陽に水面でキラキラ光り、
海の中では魚が気持ちよさそうに泳いでいた。

はやる心を抑えながら仕掛けの準備をし、
父に教えてもらったキャスティングを思い出して第一投!
仕掛けは気持ちよく沖に飛んでいったが、
何度投げても、期待に反して魚からのコンタクトはなかった。

その後何回投げても魚は釣れなかった。

ちょっとへこんでいたら、
近くで僕の釣りを眺めていた地元のおじいちゃんが、
「仕掛けを真下に落としてごらん」と教えてくれた。

試しに言われるとおりにしてみたら、ゴンゴンと竿先が揺れ、
「これがアタリかぁ」と思いながらリールを巻いた。

僕が生まれて初めて釣った海水魚は、20㎝くらいの綺麗なアイナメ。
小2の僕にはかなり大きく感じたのを憶えている。


嬉しかったなぁ。


これが、僕が「釣りの魅力にとりつかれた瞬間」であり、
海水魚とのファースト・コンタクトだった。
 
ただ、僕が、「釣りとの出会い」に思いを巡らせるとき、
僕の釣りの原点は、初めて釣りをしたその島でもなく、
初めて釣ったアイナメでもなく、
父とキャスティングの練習をした【丘の上の池】なんだ。

あの時初めて、釣りへの期待や魚への思い入れを抱き、
今でも、その時の情景を忘れることができないのだから。


このことを思い出すとき、僕は、無意識のうちに
ノスタルジックになっている。



追記
父と一緒に、さんざんキャスティングの練習をしたのに、
魚を釣るには一切投げる必要がなく、練習が無駄だったと
父に伝えると、憮然としてビールを飲み始めたのだった。

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