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金森 健太
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▼ 仕事帰りに・・・
お久しぶりです。
暑いですなぁ( ;´ Д`)
さて、今回は本流トラウトの釣行記を。
8月1日
仕事が早く終わり、自分の車に乗り込んだのは16時前。まだ日は高く、焼けつくような日差しが容赦なく地上に降り注いでいる。道端の温度計は、35℃を表示していた。
この暑さ、自宅にいても熱中症になってしまいそうだ。
帰りたくない。
というわけで、とある本流へ車を走らせた。
某河川の駐車スペースに車を停め、鮎タイツと海パン、鮎足袋を履いて川へと降りた。時刻はまもなく17時、日没までのんびり川を歩こうと決めた。しかし…
この暑さ、渇水であることはもちろん予想通りだったが…川底の石には白い苔のようなもので覆い尽くされている。
渇水、高水温が続けば石に付着する珪藻類が増えすぎてしまうことはよくあることなのだが(垢腐れと呼ばれる)、それとは明らかに違う。白い苔?で埋め尽くされた流れは、まるで都市部のドブ川を見ているかのようだった。
これではアマゴたちの主食である水生昆虫も生きていけないだろう。ウグイやカワムツなどにも多大な影響を与えることは想像に難くない。
支流に入るかと考えたが、移動する時間もない。
とりあえずやってみようと深い淵にDコンタクト63をキャスト、ボトムから誘い上げるイメージで通していく…が、やはりルアーを追う魚影はない。
できるだけ底石が露出している、しっかり流れが効いている筋を撃っていくが…やはり反応はない。
しばらく釣り下り、平瀬と淵が続く区間から絞り込まれた急瀬が続く区間に入った。ここは底石も綺麗で、渓流らしい水色だ。
急瀬の中にルアーを通すと、ようやくロッドが生命感を捉えた。
ヒットした魚は、今年放流されたであろう小さなアマゴだった。
そっとリリース。
こんな状況の川で、夏を越せるのだろうか。夏を越せたとしても、すぐに厳しい冬がやってくる。白い苔に覆われた川底では、水生昆虫も育たないだろう。夏から秋の間に餌を捕食できなければ冬を越すこともできないかもしれない。
不安を抱えながら、更に釣り下る。
絞り込まれた急瀬の瀬落ち、水深も深く良型アマゴが潜んでいそうな雰囲気だ。
Dコンタクトをややアップにキャスト、流しながらトゥイッチで誘うと、すぐにロッドが生命感を捉えた。
流れの中で銀影がキラキラと輝く。大きくはないが、先程の稚魚放流個体よりは明らかに大きい。
姿を見せた魚影は
美しいパーマークと朱点を纏ったアマゴ。こんな状況でも餌を捕食できているのか、コンディションも悪くない。
もう一度、同じ筋を通す。
深い流れからルアーが出てきたその時、ルアーの後方から魚影がすっ飛んでくるのが見えた。一瞬の間を置いて、その魚影がキラリと光を放った。
先程と同じくらいのサイズだが、嬉しい一尾。
ふと空を見上げると、空は光を失い始めていた。山の端に浮かぶ積乱雲が、夕暮れの最後の光を映し出していた。
車まで戻る時間を考えると、あまり長居はできない。ここで終わりにしようとその瀬落ちの開きにアプローチ。トゥイッチで誘いながら流していくと、下の瀬の肩に吸い込まれる直前、ロッドに衝撃が襲った。
ヤバいところで掛けちゃったな…と思ったが、ロッドをしっかり曲げて引きを受け止め、急流から引き離すことができた。
こちらも大きくはないが、少しだけサイズアップ。
美しいパーマークを纏った、夏色アマゴ。
そっとアマゴを流れに戻し、辺りを見渡すと既に夕闇が迫り始めていた。
後ろ髪を引かれる思いではあったが、この一帯は熊の目撃情報も相次いでいる危険なエリアだ。すぐに退渓し、この日の釣りを終了とした。
使用タックル
ロッド/天龍・レイズ772S_ML
リール/ダイワ・21カルディアLT2500S_XH
ライン/DUEL・ハードコアX8 0.6号
リーダー/呉羽化学・グランドマックスFX1.5号
ヒットルアー/Smith・Dコンタクト63(チャートバックヤマメ)
過酷な環境を生き抜くアマゴたち、彼らは無事に秋を迎えて子孫を残すことができるのだろうか。年を追う毎に気温は高くなり、それに比例して水温も上昇し続けている。ゲリラ豪雨による土砂災害で流れは絶えず変化し、おそらくこの水域にも侵入しているであろうコクチバスによる食害などなど…
放流個体と言えど、このアマゴたちもまた瀬戸際に立たされているのだろう。子や孫(私は独身だけど)の世代にもこの渓魚たちと出逢える環境が残ってくれることを願ってやまない。
最後まで読んでいただきありがとうございましたm(_ _)m
- 2023年8月3日
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