デスリバー奮闘記 https://www.fimosw.com/ 釣果情報・シーバス、メバル、イカ、チヌ、青物、ヒラメ、マゴチ...ソルトアングラー支援サイト、日本最大のWEB釣り大会『凄腕』、釣り動画fimoTVなど(会員登録無料) ja 出張レインボー https://www.fimosw.com/u/okzc3oy8hi/e7jgd126jwp8hz 2025-06-16T18:50:00+09:00
さてさて、すっきりしない梅雨空の日が続きますね。

河川の水位も不安定で、釣りに行けないアングラーさんも多いのではないでしょうか。

鱸釣りは逆にチャンスなんだけど笑

しかし…

タイトルの通り、実は私出張で静岡県は御殿場市に来ておりまして

先輩方の清流鱸の写真を指を咥えて見ているだけの日々が続いております。

そんな6月15日

この日は仕事は休み…なのだが岐阜に帰ることはできず、御殿場で過ごすことに。

さて、何処に行く?

鮎沢川、芦ノ湖、河口湖、忍野…

裾野FPや東山湖という選択肢もあったが、エリアタックルなど持ってきていない…

というわけで、今回は滞在先から一番近い鮎沢川へ行くことに。

前日、天気予報をチェックすると


…誰だ雨男は?

プロがおるわ、プロが。


で、15日

ホテルで朝食をとった後、部屋でのんびりしていると…気がつけば雨は止み、窓から見える道路の路面は乾き始めている。

ダメ元で行ってみるかと社用車の鍵を借りていざ鮎沢川へ。

時刻は10時、鮎沢川C&R区間某所に到着。かなり増水していて濁りもきついが…なんとか釣りにはなりそうな雰囲気。早速フィッシュパスを開いて入漁券を購入…の筈が

…ログインできない…

会員登録した時に自動ログインに設定した筈なのだが…

メールアドレスとパスワードを入力すると

どうやらパスワードが違うとか。

そんな訳はない。fimoもインスタもXも全部このパスワードで統一している為間違いようがない筈だ。

※Xはアカウント凍結してます

仕方なく近くのコンビニに入漁券を買いに行く羽目に。

10時半、ようやくスタート。しかし…

河原の石の上に佇む黒いヤツ。

そう、淡水魚と釣り人の敵、カワウだ。

しかも3羽。

カワウを追い払ってルアーを投げてみたが魚の反応などある筈もなく…

背丈を超える高さの葦を掻き分けながら上流へ。この時も、葦の葉がラインに触れないように気を配る。葦の葉はPEラインの大敵、先月の長良川の悲劇を教訓に、とにかくラインが葉に当たらないよう注意しながら進む。

しかし…渓相はいたるところにコンクリートブロックが積み上げられ、お世辞にも良い渓相とは言えない。やっと良さげな場所を見つけた…と思えばそこには必ずと言っていいほど、カワウが占拠している。


↑いかにも…な雰囲気の瀬落ち。ここもカワウに荒らされた後だった。

やめたやめた。やってられるか。

C&R区間上流端まで遡行して、車を停めたところまで戻ることに。

途中、とある淵が妙に気になった。遡行した時にはカワウがいて、当然ノーバイトだった。

しかし今はカワウの姿はない。

しかも淵の開きには…巨大な黄色っぽい魚影が見えた。

錦鯉?

アルビノのデカ鱒?

濁りと波でその魚影の正体はわからなかったが…試しに投げてみることに。

ルアーは、リュウキ80s。

上流の瀬落ちから下流へ、順番に刻んでいく。

やがて開きに近付き、やっぱりダメかと諦めムードに…あの黄色っぽい魚影も、いつの間にか姿を消していた。

対岸際にアプローチ、ボトムまでフォールさせてトゥイッチで誘い上げ、流芯に乗ったその時

ドン

!?

重い衝撃が、左手に襲いかかる。同時に、濁った激流の中で大きな銀影が身を捩った。

食った…!

ロッドは大きく弧を描き、緩めにしておいたストラディックのドラグが悲鳴を上げる。

…デカい。50はあるか───。

ドラグを少し締め込み、ロッドでヤツの動きに追従する。増水の激流、このサイズ…無理はできない。

慎重に寄せ、ランディングネットを抜いた。しかしヤツはランディングネットを見るなり再び激流へ向かって走る。

咄嗟にネットを落とし、ドラグを緩める。

最後の抵抗を無事クリアし、ヤツはようやくランディングネットの中へ。





正確なサイズはわからないが、おそらく50アップ、素晴らしいコンディションのレインボー。

今日は完全にハズレだと諦めていただけに、嬉しい1本。

その姿を写真に納め、優しくリリース。

釣れるやん!
カワウ入った後なのに!

もしかしたら…そこら中に敷き詰められたコンクリートブロックが魚たちの良い隠れ家になっているのかもしれない。

その後車を停めたところまで釣り降るもノーバイトで…夕マズメにC&R区間より上流へ入ってみたが…反応はなく、18時に終了とした。


【使用タックル】
ロッド/パームス・エゲリアネイティブ711M
リール/シマノ・23ストラディック2500SHG
ライン/VARIVAS・トラウトマックスパワーPE X8 0.6号
リーダー/seaguarグランドマックスFX 2号
スナップ/fishing fighters・鉄腕#0000
ヒットルアー/DUO・リュウキ80s(リバーベイト)
フック/cultiva・SBL55M

久々に「アウェイの洗礼」を食らってしまった今回の釣行だったが、なんとか良い魚に出会うことができた。

…しかし、カワウなんとかならんかねぇ、、、。

最後まで読んでいただきありがとうございましたm(_ _)m








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金森 健太
出張シーバス https://www.fimosw.com/u/okzc3oy8hi/e7jgd12mbptfhh 2025-06-04T18:30:00+09:00
さて、久々にシーバスの釣行記です。

3月某日

出張でとある海域へ。

今回の出張は釣りに行く暇はないだろうと道具は持って行かなかったのだが、、、

滞在している民宿の近くを流れる小規模河川が、どうも気になる。

というのも、橋の明暗がいかにも鱸が着いていそうな雰囲気。というわけで、買い物ついでにその明暗を覗いてみると・・・

幾多の鱸たちがベイトを追ってボイルを繰り返していたのだ。アベレージは60前後だが、中には90はありそうなヤツの姿も…

…何故タックルを持って行かなかった。一人橋の上で項垂れる、通り過ぎる人たちからはさぞかし怪しい人に見えたことだろう。


それから少し時は流れ、5月某日

再び、その地へ出張に行くことに。

今度はタックル一式とゲームベストを持参してその地へ。

しかし…

潮が悪い!!

小規模河川の河口では割と絶望的な潮周り、しかもド干潮からのスタート、、、

仕事を終え、上げが効き始めるタイミングでポイントに入りスタート。

上げで入ってくる個体を待ってみたが…結局初日はノーバイトで終了、、、

翌日

この日は日没とほぼ同じタイミングで干潮となる潮周り。

夕マズメ、まだ明るい時間にスタート。ベイトはイナっ子、まだ明るいことからブローウィン80Sを選択。トゥイッチとジャーキングで広範囲をサーチしてみるも反応はなく、次第に辺りが闇に包まれ始める。流れは完全に止まり、やっぱりダメか…と諦めムードに、、、

ダメ元で、例の明暗を撃ってみる。カゲロウMD98Fを明部から暗部に入れていく。流れはほぼないため、巻きで入れていくしかない。

明暗の境をカゲロウが通過したその時、突如水面が爆発…!

…しかし誤爆orz

おるやん!

もう一度…

ボシュ

また誤爆orz

三度目の正直…!

今度は明部で60くらいの鱸がもんどり打ってカゲロウに喰らいつく…!

…またまた誤爆orz

…針ついとるよな?

不本意フックレスになってないよな?

確認しても、しっかりフックは付いている。針先も鈍ってはいない。

もう一度誤爆するとさすがに警戒モードになったようで、反応は消えた。

そこからひとつ下流にある橋の明暗も撃ってみたがこちらはノーバイト。

気づけば時刻は21時を過ぎていた。さすがにもう無理か、、、。

最後に、あの橋だけ見に行こう。

そこは例の橋のひとつ上流、つまり現在地からふたつ上流の橋。3月にこの橋の明暗を覗いた時には、ランカーに迫るサイズの鱸がベイトを追っていた。

さて、今日はどうだ。

橋の上から明暗を覗いてみると、60あるなしくらいの鱸がゆらゆらと泳いでいる。

ベイトの気配はないが…とりあえずで奴の鼻先にカゲロウ100Fを流し込んでみる。

……逃亡orz

やっぱり明部で丸見えの奴は難しい(^_^;)

上げの流れもいい感じに効き始めている。今度は橋の下流側から明暗に流し込んでみる。

明部から暗部へゆっくりとカゲロウが流れ、流しきって巻き始めたその時


ドン

いた!!

今度はフッキングもバッチリ、激しいエラ洗いで鏡のような水面が弾けた。

期待していたサイズには遠く及ばないが…貴重なヒット、バレるなよ…と祈りながら寄せる。

明部に引きずり出す。しっかりフックアップしていることを確認してランディングネットへ。



56cm、マダカ(フッコ)サイズではあるが嬉しい一本。

ささっと計測、撮影を済ませて流れの中へ。

しばらくすると小さく身を捩る。フィッシュクリップを離すと、ゆっくりと流れの中へ帰っていった。

この後ベイトがざわついているポイントを見つけたためカゲロウ100&124F、ジグザグベイト80Sで撃ってみたがバイトは得られず、終了とした。

【使用タックル】

ロッド/シマノ・23ディアルーナS80M
リール/シマノ・年式不明エクスセンスBB3000MHG
ライン/DUEL・hard coreX8 1号
リーダー/VARIVAS・VEPショックリーダーナイロン20lb
スナップ/fishing fighters・鉄腕#0
ヒットルアー/megabass・カゲロウ100F

出張先での開拓も鱸釣りの楽しみのひとつ。秋あたりに遠征釣行で行ってみようと計画している。もちろんターゲットはあのランカーだ。

最後まで読んでいただきありがとうございましたm(_ _)m
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金森 健太
長良鱒2025最終戦 https://www.fimosw.com/u/okzc3oy8hi/e7jgd12k3uwv5d 2025-06-01T08:30:00+09:00 さて、今日から6月。各地で鮎釣りが解禁し、夏が始まりましたね。

長良川に遡上するサツキマス、長良鱒。今年も、長良川では数々のドラマがあったことだろう。

長良川中央漁協、郡上漁協管内では今日6月1日に鮎釣りが解禁、鮎釣りが解禁すると長良鱒シーズンは実質終了となる。

平日の早朝に釣行できるならまだチャンスはあるので、9月まで追う人もいるのだが…私は平日釣行はできない為5月一杯で終了することにしている。

5月30日深夜

先週長良鱒をヒットさせたポイントに、車を停めた。

いつも通り座席をフラットにして、厚手の毛布に身を包み、眠りにつこうとしたその時

赤い光が、視界に入った。

赤い光の正体は、私の車の横に停車したパトカーだった。

なんやねん、こんな時間に職質かよ。

仕方なく身体を起こし、窓を開けるとやはり二人の警察官が歩いてきた。

「あー、やっぱり金森さんだ、覚えてますか?」


ん?


誰だ?

岐阜南警察署管内なら若い頃散々お世話になってたから顔覚えてる人もいるかもしれないが、こんなところで警察のお世話になった覚えはないぞ。

「お久しぶりです、◯◯です」
「あー!!」

その警察官の方はなんと地元河川のシーバス仲間の方。お互い職業については話していなかったのだが、まさか警察官だったとは…

しかも今日までライフジャケット姿しか見たことがなかったもんだから全く気がつかなかった。

しかしそのおかげで何も疑われることなく終了となり、再び眠りについた。

そして31日、4時。

重い身体を起こし、クーラーボックスで冷やしてあったエナジードリンクで無理矢理目を覚まし身支度を整える。先週のラインブレイクを教訓に、いつもより入念に点検して、ラインにはコーティングも施してある。意味があるかはわからないが、何もしないよりはマシだろう。

まだ薄暗い河畔に立ち、落差のある瀬の瀬落ちをM88で撃つ。

瀬落ちでは反応はなく、下の淵へ。リュウキ80sをボトムまで流しながらフォールさせ、トゥイッチで誘い上げる。

2回ほどチビでんでんのチェイスはあったが、やはり郡上の激戦区、姿が見えると見切られてしまう。

やはり早朝は活性が高く、稚鮎を追ってボイルが何度も起こる。しかし…激戦区のよく訓練されたアマゴたち、ルアーには見向きもせず稚鮎を追いかけている。

結局淵では反応はなく、更に下の平瀬へ。

M88をややアップにキャスト、流しながら小刻みなトゥイッチでヒラを打たせる。

足元では無数の稚鮎がキラキラと輝く。その光景に見惚れていると

ガツン

うお!?

強烈な衝撃、ラインの先で大きな銀影が身を捩る。

デカい…長良鱒じゃないけどデカい。

レイズが弧を描き、緩めにしておいたストラディックのドラグが快音を奏でる。

アマゴといえどそのパワーは半端じゃない。ロッドをしっかり曲げて奴の動きを封じる。

しかし奴は突如、抵抗をやめてしまった。

ランディングすると…

魚体にリーダーがぐるぐる巻きになってる( ̄▽ ̄;)

そりゃ動けんわ(笑)

リーダー解いて撮影

32cm、素晴らしい体躯の尺アマゴ。その口の中には10cmほどの稚鮎の尻尾が見えていた。(アップ写真をよく見るとわかるかも)

長良鱒ではないが、嬉しい一尾だ。

この後はノーバイトで、ポイントを移動。

ここも先程と同じ、激流の瀬が広い淵に流れ込む瀬落ち。流芯の手前にM88をアプローチ、扇状に流していく。

流芯は深く掘れていて、手前のシャロー帯から急なブレイクになっている。長良鱒&でんでんアマゴが着くなら間違いなくここだ。

予想通り、手前まで巻いてきたM88にブレイクの奥から大きな魚影がすっ飛んできた。

フッキングも完璧、激しいローリングの後流れに乗って一気に下流へ走る。

悲鳴を上げるドラグを少し締めて、慎重に流芯から引き剥がす。この流れにこのサイズ…アマゴといえど無理はできない。

少しずつ距離を縮め、力尽きたところでランディングネットへ。



31cm、こちらも素晴らしいコンディション。

この激戦区で、1日で2本の尺アマゴが出る…ある意味長良鱒よりレアかも(笑)

これに気を良くして各所をランガンして叩いてみたが…

…2ヒット2バラしorz

夕マズメも実績ポイントでタコ粘りしてみたが…ノーバイトで日没を迎え終了となった。

【使用タックル】

ロッド/天龍・レイズ772SML
リール/シマノ・23ストラディック2500SHG
ライン/VARIVAS・トラウトマックスパワーPEX8 0.6号(VARIVAS・PEにシュッ!を塗布)
リーダー/シーガーグランドマックスFX2号
スナップ/fishing fighters・鉄腕#0000
ヒットルアー/タックルハウス・M88(上州屋オリカラ・長良鮎)
フック/純正(cultiva・ST46)


今年は、長良鱒に出逢うことは叶わなかった。5月上旬に岐阜市内でヒットさせたがバラし、そして先週は郡上でヒットさせたがラインブレイク…2回もヒットがあったにも関わらずキャッチに至らなかったのは、やはり自分の技術面で未熟なところがあるのだろう。もう20年近くこの魚を追いかけているが、本当にこの魚だけは難しい。

しかしまだ地元河川、根尾川の根尾鱒がある。ニジマス駆除も兼ねて、しばらくは根尾川通いだ。


最後まで読んでいただきありがとうございましたm(_ _)m










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金森 健太
でんでん尺アマゴ https://www.fimosw.com/u/okzc3oy8hi/e7jgd129bi6baw 2025-05-29T22:32:00+09:00
気付けばもう5月もあと僅か。

ラストチャンスに賭けて長良川へ足を運ぶ長良鱒アングラーも多いことだろう。

もちろん私もその内の一人だ。

今年も、6月1日には長良川中央漁協、郡上漁協管内で鮎釣りが解禁する。全国に名を馳せた鮎の名川、長良川。鮎釣りが解禁すると全国各地から多くの鮎師が訪れ、多い年には長良川と並走する東海北陸自動車道が渋滞するほどの人出となる。

当然そんな状況でルアーなど投げられる筈もなく、鮎釣りの解禁は長良鱒シーズンの終了を意味する。

平日の早朝なら僅かながらチャンスはあるが、私のようなサンデーアングラーにはとてもそんなタイミングでの釣行は不可能だ。

残されたチャンスは5月24、25日、31日の3日間。今回は24、25日の釣行記を。

24日、早朝4時。

まだ暗い長良川の河畔で、iPhoneのアラームに叩き起こされる。

眠い目を擦りながらリーダーを組み、流れへと降りる。川はやや渇水気味で濁りは無し、良い状況とは言いにくいが先週、先々週と大雨にやられ思うような釣りが出来なかった。釣りができるだけありがたいと思うことにした。

先ずはリュウキ70sをスナップにセット。絞り込まれた瀬の瀬落ちをドリフトにトゥイッチを入れて誘い上げる。

数投で、ロッドに生命感が。

ヒットしたのは、鮎だった。10cmほどのサイズながら背鰭は長く伸び、くっきりと追い星が煌めいていた。

6月1日解禁は早すぎる…と毎年思うのだが、こんな鮎を見てしまうと早く釣りたくなってしまうのが鮎師の性(笑)

とはいえまだ解禁前。優しくフックを外しリリース。

瀬の中で煌めく鮎たちもそれなりのサイズに成長している。このサイズにアジャストさせるべく次に選択したルアーは

タックルハウス・M88。

タックルハウス社の名作フローティングミノーで、88〜168mmまで幅広いサイズのバリエーションがある。108〜168はシーバスで高い実績を誇るが、88は鮎をメインベイトにする本流のトラウト狙いで密かな人気アイテムとなっている。

※タックルハウス社の回し者ではありません

カラーはアユ。これを先程の瀬から少し下流のフラットな平瀬に流し込む。

長い平瀬、アップ〜クロス〜ダウンと自分の立ち位置から扇状に流し、反応が無ければ更に釣り降る。

通常、川の釣りでは下流から上流へ向かう釣り上がりが基本となるが、遡上魚の場合は逆で、遡上する魚を探す為釣り降りの方が効率が良いのだ。

そして…しばらく釣り降り、大きな岩によってできたヨレにM88をダウンで通す。

ヨレを抜けたその時

ガンっ

強烈な衝撃、ラインの先で銀影が煌めく。

食った…!

激しいローリング、そして流れを切り裂くような強烈なダッシュ。奴か…!

…いや、長良鱒にしては小さい。長良鱒にしては小さいが、アマゴならかなりのサイズだ…!

フッキングに不安があった為、ドラグを少しだけ緩めロッドで奴の走りに追従する。

何度も流芯へ突っ込む、慎重にテンションをかけて奴の体力が尽きるのを待つ。

やがて奴は水面にその体躯を横たえた。

難なくランディング成功、長良鱒ではないが良いサイズだ。



31cm、見事な体型の一尾。

これぞ長良川のでんでんアマゴだ。

長良川で尺アマゴが釣れたのは何年ぶりだろうか。

何枚も写真を撮り、友バッグへ。稚鮎をたらふく捕食して肥え太ったでんでんアマゴは最高に旨い。最近はキャッチ&リリースが殆どだったが、今回は持ち帰ることに。

気を良くして再開。更に釣り降ると…下流の対岸にアングラーさんを発見。邪魔をしてはいけないとここでポイントを移動。

次のポイントは…やはり絞り込まれた瀬の瀬落ち。上流から順にM88で刻んでみるも反応はない。

深い淵まで降り、レンジを刻む為リュウキ70sにチェンジ。アップから順に撃ち、最後にダウンで撃つ。淵から開き、瀬の肩に流し込んだその時

ドン

またしても強烈なバイト、同時にくすんだ金色の魚影が身を捩る。

お前かい!!

掛けたのは絞り込まれた瀬の肩、しかもかなりデカい、、、

ジィーーー!

プチっ!!

……orz

限定カラーのリュウキがorz

そこから更に降り、リュウキ70sをもうひとつロストしたところでお昼を迎えた。

さて、リュウキ70sの主力カラーがこれでなくなってしまった。しかしまだナガラ73s、Dコン72、M88がある。スプーンも弾数は十分、まだやれる。

…しかし…

やはり長良鱒シーズン、そして超激戦区・郡上。入るポイント全てに先行者の足跡が残されている。

時間だけが過ぎ、17時半。

ここで最後にしようとフラットな平瀬が続くポイントに入渓。

予報通り、雨が強くなってきた。5月下旬といえど夕方の雨は冷たく、私の体温を容赦なく奪っていく。

瀬頭からM88を流し、小さくトゥイッチで誘うと

ゴン

久しぶりの生命感、サイズは小さいが激しいローリングとダッシュはなかなかの手ごたえだ。


大きくはないが、M88に果敢に喰らい付いたでんでんアマゴ。

この後日没まで周辺を撃ってみたが反応はなく、19時に終了とした。


翌25日、早朝4時半。

郡上エリアの中でも特に人気の超激戦区で目を覚ます。夜の間にかなりの雨が降ったようで、水位は前日比+50cmほど、濁りもキツい状況。

この状況、撃てるポイントは限られてくるが魚の活性は間違いなく上がる筈、チャンスだ。

朝イチのポイントではノーバイトに終わり、早めに見切りをつけ移動。

遡上する長良鱒が一旦止まるであろう絞り込まれた激流の瀬の瀬落ちをM88で撃つ。カラーは上州屋のオリカラ、長良鮎。

瀬落ちから淵へ、淵の手前側には反転流があり、その反転流と流芯の流れがぶつかるピンに流し込むと

ゴン

確かな生命感、食った…!

アベレージサイズのアマゴだが、増水の流れも相まってそのファイトは強烈だ。

とにかく縦横無尽に走り回る元気なアマゴだったが、プロ並のランディングで無事キャッチ。


ネットがデカすぎて魚が小さく見える(泣)

その後は反応が無く、更に移動。

しかし…4箇所ランガンするも2バイトのみに終わり、残り時間も僅か。しかも前日尺アマゴをキャッチしたM88も高切れでロストしてしまい、戦力的にも不安になってきた。

…どうする?

最後のポイントはどこにしようか。いくつか候補はあったが、前日に尺アマゴをキャッチしたあの場所がどうしても気になる。

迷いはあったが、前日尺アマゴをキャッチしたあの平瀬へ行くことに。

朝イチより水位は下がっている…しかしまだ薄い濁りもあり、雰囲気はかなり良い。しかし…上流のどこかで除草作業をしているのか、笹と葦の葉が頻繁に流れてくる。これが悲劇の序章になるとは、この時は思いもしなかった。

また出るかもしれない。ラインとドラグをチェックして、流れへと降り立った。

M88長良鮎を瀬の肩に流し込んで、小さくトゥイッチを入れた。

ガツンッ

答えはすぐに出た。

…デカい。

どう見ても40cmはある、長良鱒だ…!

激しいローリングとダッシュを何度も繰り返す。しかも絞り込まれた瀬の肩、ゴリ巻きはできない。

慎重に奴の動きを封じ、やがて奴は水面にその体躯を横たえた。

勝った…!

しかし、奴は最後の力を振り絞って再び強烈なダッシュで抵抗。

予想済み、ロッドを大きく曲げて奴のダッシュを封じた、次の瞬間



プチっ



ロッドから、全てのテンションが消えた。

ラインブレイク…

膝から崩れ落ち、天を仰いだ。

何故だ。開始前にラインチェックはした。ドラグ調整も、いつも通りだ。


後に、原因は笹か葦の葉だろうという結論に至った。思い返せば、ファイト中に何度か葦の葉が擦れていた。

こんなことで…

悔やんでも悔やみきれない。せめて奴の口に掛かったルアーが外れてくれることを、祈るしかない。

まだ時間はある。しかし今回のヒットルアーであるM88を全てロスト、そして自身の運の無さに戦意喪失。ここで終了とした。

【使用タックル】

ロッド/天龍・レイズ772S_ML
リール/ダイワ・21カルディアLT2500SXH
ライン/VARIVAS・トラウトマックスパワーX8 0.6号
リーダー/シーガーグランドマックスFX 1.5号
スナップ/fishing fighters・鉄腕#0000
ヒットルアー/タックルハウス・M88(アユ、長良鮎)
フック/cultiva・ST46 #10(純正)

天国から地獄へ、最悪のラストとなってしまった今回の釣行。今はただ奴の口に掛かったルアーが外れてくれることを願ってやまない。

そして…31日、この日が本当のラストチャンス。しかし…またしても天候が怪しくなってきた。


誰だ雨男は?


最後まで読んでいただきありがとうございましたm(_ _)m


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金森 健太
癒しの釣り旅(最終日編) https://www.fimosw.com/u/okzc3oy8hi/e7jgd1235rxxm4 2025-05-27T23:00:00+09:00
お久しぶりです。

書き終わって入力完了をクリックした瞬間に全文消える不具合が続いてから書く気が失せてしまい、久々の更新です。

今回は前回の続き、癒しの釣り旅編です。



ヤマメの里川を後に、温泉で溪歩きの疲れを癒し翌日の予定地へ。

GW期間中、日中は混雑する国道も夜間は交通量も少なく快適なドライブで翌日の目的地へと向かう。

標高は1000mを超え、道中の温度計は1℃を表示していた。少し開けた窓から入る風が妙に冷たいのも、これで納得した。

小1時間車を走らせ、とある溪へ到着。座席をフラットにして、厚手の毛布に身を包み朝を待った。

翌日、午前5時。

目を覚まし、ドアを開けると冷たく澄み切った空気が、私を包んだ。車を降り、リアゲートを開けてガスバーナーと焚き火台、ヤカンを取り出す。ガスバーナーを点火、ヤカンを置きお湯を沸かす。その間に杉の枯葉と小枝を焚き火台に放り込み火を起こす。

やがてお湯が沸き、即席のお茶漬けと春雨スープで朝食。

冷たく澄み切った空気とせせらぎの音、冷えた身体を温める焚き火と暖かいスープ…

贅沢だ。

朝食後、片付けを終えていざ溪へ。茂る木々の隙間から覗く巨大な砂防堰堤、そこが今日のスタート地点だ。

砂防堰堤を越えると、広い淵が広がる。僅かながらメイフライが舞い、数尾のアマゴがゆらゆらと流れに佇む。

12番のクイルボディ・パラシュートをティペットの先に結び、流れに投じた。流れの中にいたアマゴがそっと毛鉤に近付く、しかし…すぐに身を翻していった。

どうやらよく訓練された客引きのようだ。再び射程範囲に来るのを待ってみたが、明らかに警戒モードに入ってしまったようだ。

この淵を見切り、上流へ。しかし…

いくら撃てど、水面は破れない。昨夜の冷え込みで活性が低いのか、はたまた連休中とあって前日、前々日のプレッシャーが残っているのか…

やがて、再び大きな砂防堰堤にたどり着く。数年前にここで粘り強くライズを待ち、泣き尺のアマゴをキャッチしたのを思い出した。山の稜線から太陽が昇り、暖かい日差しが差し込み始めている。アマゴたちも目を覚ましているだろう。

岸際に目を向けると、見慣れた棘だらけの木が。その枝先には、新芽が葉を出し始めていた。タラの芽だ。何本もある中でも太くみずみずしい芽だけを摘み取り、再び堰堤下の淵に視線を向けた。

ほどなくして、水面が破れる。

ライズがあった筋に、毛鉤を流し込む。しばらく流れたところで、狙い通り大きな魚影が水面を破った。

朝日に銀影が煌めく、いいサイズだ。

しかし…奴は懸命に身を捩り、私の毛鉤から逃れていった。

最初からバラしとは…なんと幸先の悪いこと…。

この後淵は沈黙に包まれ、再び遡行することに。ここから先は未踏の地、期待と不安が交錯する。

堰堤を高巻きし、更に上流へ進む。しかし…良さげな流れに毛鉤を浮かべてみても、水面が破れることはなかった。

そこから更に上流へ進み、小さな淵の開きでようやく水面が破れた。

今度はバレるなよ…とラインを手繰り寄せ、漸くこの日最初の渓魚に出逢うことができた。


白斑が美しいニッコウイワナ。透明感あるヤマトイワナとは対照的な美しさだ。

さて、これからだ。

しかし…

この先は、やはり反応はない。

地形図アプリを開き、地形を確認するとしばらく進んだ先に再び大きな砂防堰堤がある。そこまで行こうと上流へ進むと…

…あれ?

たどり着いたのは、巨大な滝だった。

地形図には、この滝は載っていなかった。落差は10mほど、両岸は垂直に切り立ったゴルジュ帯で、高巻きはかなり難しそうだ。

おい、どうなっとる?

この滝を高巻きできたとして、その労力に見合うだけの魚は釣れるのだろうか。そして、下山はどうするのか────。

少し考えた末、ここで下山することを決断。

下山して車に戻る頃には、正午を大きく過ぎていた。

再びバーナーでお湯を沸かし、昼食タイム。昼食後、この車を停めた場所から下流へ行くともうひとつ砂防堰堤があり、そこから朝の堰堤までの区間をやってみることに。

下流側の砂防堰堤の上からスタート。ここにも定位しているアマゴがいたが、やはりよく訓練された客引きのようだ。

朝の寒さから一転、汗ばむほどの暖かさになってきた。水辺を舞う虫も多くなってきた。

水辺に芽を出した山ウドを摘みながら遡行し、やがて小さな堰堤にたどり着く。その堰堤の上の淵に、ライズを繰り返す大きな魚影を発見。尺はありそうだ。

クイルボディ・パラシュートを奴の目の前に流し込んでみたが…あっさり見切られてしまう。

あれこれ毛鉤を替えてみたが…見事に奴は毛鉤を避けて羽虫を捕食している。

15番のCDCダンをティペットの先に結び、再びアプローチしてみる…が

風でキャストが狂い、筋を外してしまった。すると奴より一回り小さな魚影が毛鉤に突進。

お前じゃない!

しかしその魚影は何の躊躇いもなくCDCダンを吸い込んだ。

しかし一回り小さいとはいえこちらもなかなかのサイズ。力強い引きでロッドを大きく曲げる。

やがて奴は力尽き、ランディングネットへ。


力強いファイトを魅せたニッコウイワナ。よく肥えていて素晴らしいコンディションだ。

この後例の魚が戻ってくるのを待ってみたが、再び姿を現すことはなかった。

そこから更に遡行して、この日の最終ポイントである巨大な砂防堰堤の下にたどり着く。

大きな岩に腰かけ、水面が破れるのを待つ。

しばらくすると、対岸寄りの筋で水面が破れる。

その筋にアダムス・パラシュートを流し込むと、狙い通り水面が破れる。

夕陽に煌めく銀影、今度はアマゴだ。


美しいパーマークと朱点を纏った、源流アマゴ。

この後まだ出るだろうとライズを待っていると、再び同じ筋でライズが。

再び毛鉤を流し込むと、狙い通り水面が破れた。

しかし…

奴は一瞬の手ごたえを残して、深淵の奥へと消えていった。

これでライズも消え、この日の釣りを終了とした。



大自然の中で沢山の渓魚たちと出逢えた今回の釣り旅、心地よい疲労感の中で帰路についた。長良鱒のシーズンが終わったら、また訪れよう。

最後まで読んでいただきありがとうございましたm(_ _)m







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金森 健太