▼ ☆マリブ92・マングローブスタジオ☆
- ジャンル:釣り具インプレ
- (OHNO'S ORIGINAL CONCEPT (大野ゆうき発の製品))

2011・5月29日 発売
スペック詳細 マングローブスタジオ・マリブ92
[全長]92mm
[重量]21g
[タイプ]リップ付きシンキングペンシル
[アクション]タイトS字アクション
[フック]ST-46 #4
[カラー] 全13色

マリブ78からはや2年とちょっと。
マリブ78がリリースされた直後から製作にとりかかったマリブ92は
その完成までには、正直かなりの困難を極めました。
サイズアップバージョンを作るには様々な理由があります。
大物狙いに応じてだったり、飛距離面で探れる範囲を広くするためだったりと
色々あります。
マリブ92の場合は、獲れる魚のコンディションは変えたくなかったんです。
要するにマリブ78と同じく、ミノーやバイブで攻めきれなかった状況に対して、
シキングペンシルのアクションでシャローランナーと同じレンジを
キープさせながら引くことができることによって
今まで獲ることが出来なかった魚に口を使わせることができるというコンセプト。
それを変えずにフィールドの幅を広げたかったのがマリブ92なのです。
中には元のルアーとサイズアップバージョンのルアーの違いを
ただ大きくなった、だけの認識で使っている人も多いのではないでしょうか。
サイズアップしたルアーのアクションの質やピッチ、
操作感が元のサイズと大きく変わってしまうことによって
元のサイズで使っていたフィールドや状況で
サイズアップしたルアーを投げたところ、
全然釣れないというケースを経験したことはありませんか?
それはサイズアップしたルアーがダメなルアーなわけではなく
サイズアップしたことでアクションの質やピッチ、
操作感が変化していることにアングラーサイドが気づかなければいけないのです。
そしてそれがどんな状況に適しているのか、自分で当てはめて、試していかなければ
ならないのです。
もちろんメーカー側もその差をわかってもらえるようアピールするべきでしょうが
結局使うのはアングラー自身です。
マリブ92は
マリブ78より14mmサイズを伸ばし
空気室のボリュームを増やしたことで
搭載できるウェイト量が必然的に上がりました。
そのため、ウェイトを増量し飛距離が伸びたり、
流れの速さに対応できる幅が広がりました。
想定したフィールドはマリブ78の適応フィールドに加え
サーフや磯、流れの速い河川とよりパワーのあるロッドを使うようなシーンにまで
広げてあります。
潜行レンジをマリブ78よりも深くしたのも
広大なフィールドで対応できるようにという理由です。
逆にライトクラスのロッドでマリブ78を使っていたアングラーには
マリブ92を投げるのは辛いかもしれません。
マリブ92はマリブ78とアクションの質を変えたくありませんでした。
そのため、開発段階ではマリブ78のアクション幅に近づけたり
アクションのピッチをなるべくスローにする努力をしてきました。
ただ単にマリブ78を等倍しただけでは
アクションの幅やピッチも等倍されてしまうのです。
それではマリブの良さが出すことは出来ませんでした。
形状を一から考え直し、ウェイトバランスを色々と試し
色々やりましたが、なかなかうまくいきませんでした・・・。
重くすればピッチが速くアクションがワイドになりすぎてしまうし
軽くすればピッチは遅くなるけど
ちょっとした速い流れで、速いリトリーブで
アクションがフリーズしてしまうという事態にもなりました。
ウェイトを乗せて飛距離をキープしたまま
理想のピッチとアクション幅を出すにはどうしたらいいか。
さらにはその良いアクションを保ったまま
引くことのできるスピードの幅を広げるにはどうしたら良いのか。

その結果、昨年の夏に一つの答えが出ました。
ベリーのテール付近に着いた“フィン”の存在です。


(隅田川でフィンつきのマリブ92プロトのアクションをテストしていたら釣れちゃったやつ)
(全然釣るつもりもなかったのでランディングツールもなく、しかも失くしてはいけないプロトだったので超大事にランディングしました・・・笑)
最初はプラ板を切って貼り付けた状態でのテストでしたが
これが動きすぎるアクションを適度に抑えてくれることになったのです。
このフィンの出し具合も色々と試しました。
削りすぎれば動きすぎるし
長すぎればアクションは出ない。
細かい作業でした・・・。
どのウェイトバランスにどれくらいのフィンが合うのか。
飛距離や操作感も加味して、またそこからテストの日々・・・。
その最終プロトのマリブ92を持って千葉へ釣りに行った一つの結果が
シーバスマガジンで表紙となった最終サンプルとしては十分すぎる魚。


かなり横風を受けながらの釣りの中
そのボリュームからなるレンジキープ力が功を奏し
自分がイメージしたトレースラインを
横風に屈せずきっちり引くことができた結果でした。
その後も干潟や河川と様々なシチュエーションで釣ってきました。
面白いのは浅い河川のデイゲーム。

流れの速いシャローにはベイトが入っていればだいたいシーバスもいます。
しかし、ミノーで釣れる魚もいれば釣れない魚もいる。
デイゲームというとどうしても速い展開の釣りをイメージする人も多いかと。
ミノーを速く巻いたりジャークしたり、バイブレーションの早巻きだったり。
それで食う魚も事実たくさんいます。
でも昼間にボイルしてるのにトップでもミノーでもバイブでも食わないシーンに
何度か遭遇してきました。


ローテーションの中にマリブ92を入れてみてください。
きっと今までとは違う釣りが待っていることでしょう。
マリブ78も干潟やサーフ、港湾といったデイゲームで活躍してくれましたが、
マリブ92の飛距離と流れの速さに対応できる幅の広さという
アドバンテージを持って色んなフィールドに出かけてみてください。
昼間にスローでしかもミノーのようなハイピッチなアクションじゃない釣りを
そのなんか不思議な感じの釣りを是非体験してみてほしいのです。
ナイトゲームではもちろん様々なシーンで幅の広いフィールドで対応できます。


プロトで試し釣りをしたマコリックスもしっかり使いこなしてました。

マリブ92ってどんな感じか、マコリックスはキャスティング錦糸町店に勤務なので↑
立ち寄った際に聞いてみてもらうのもいいと思います。


マリブ78同様ベリーがフラットになっているため
ウェイトチューンも可能です。


もっと飛距離がほしかったり
レンジを下げたかったり
流れに対応できる幅を広くしたかったり
したらお腹にウエイトを張ってみてください。
逆にもっと動きを出したかったら
フィンを少しづつ削ってみてください。
さらにワイドなアクションを出すことが可能です。
このマリブというルアーが完成したことで僕の釣りは
より様々な状況に対応できる幅の広さを手に入れました。
これからも、まずは自分がもっとシーバス釣りを楽しめるようになるための
物づくりしていきます。

マングローブスタジオ・マリブ92
- 2011年6月21日
- コメント(13)
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