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金森 健太

岐阜県

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再びヤマトの渓へ


お久しぶりです。

すっかり渓流の人と化した金森です←

というわけで、今回も渓流の釣行記です。

6月18日、久しぶりの土日休み、この日はヤマトイワナの渓へ釣行することに。

朝7時、某源流に到着。ささっと身支度を整えエントリー。

0番のフライロッドを継ぎ、ティペット(ハリス)の先には自作のパラシュート・アントを結んだ。

その名の通り蟻を模した毛針で、初夏の源流フライフィッシングでは定番のパターンと言える。

渓を進むと、淵や落ち込みの開きに5cmほどの魚影がいくつも見える。


少し、嫌な予感がした。

とりあえず、イワナが着いていそうな落ち込み脇にフライをアプローチ。脇から開きに向かって、ゆっくりとフライが流れていく。開きに群れていた小さな魚影がフライに飛びついた。

小さな魚影の正体は、アマゴの稚魚だった。

開きで群れている…更に、この姿を見ても、稚魚放流された個体であることは明らかだ。

幸い、先程の嫌な予感は外れたが…ここも漁協の手が入っていることは証明された。ここは純血ヤマトが残っている数少ない渓。もし漁協がイワナ(漁協が放流しているイワナは全てニッコウイワナ)の稚魚を放流してしまえば、ここの純血ヤマトの血は絶えてしまうだろう。

まだ、不安は拭えない。

少し進んだ先の落ち込みで、小さく水面が破れた。

表層でローリングを繰り返す引き、すぐにアマゴだとわかった。

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源流アマゴらしい、色鮮やかな一尾。

しかし、朱点の濃さや鰭の大きさから、準天然(放流由来)の個体であるとわかる。そもそも、この渓には本来、アマゴはいない筈なのだ。

更に遡行し、岩の影から魚が飛び出す。力強いがどこかぬるりとした手ごたえ、今度はイワナだ。

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きれいなイワナ、しかし…明らかにヤマトイワナではない。背中一面に散らばる白斑、ニッコウイワナだ。

本流筋から遡上してきたのか、先程の嫌な予感が的中して(漁協が放流して)いるのか…それを確かめる術はないが、いずれにせよ由々しき事態である。

しばらくの間、釣り人が入っていなかったようで、魚の反応は悪くない。しかし…至るところに張り巡らせられた蜘蛛の巣に度々ラインを取られ、アプローチが難しい。おまけにフライは真っ黒なパラシュート・アント。木々が生い茂る薄暗い源流ではとにかく見づらい。

蟻パターンで出るなら、魚たちも夏モードになっているだろう。というわけで、フライをピーコック・パラシュートにチェンジ。その名の通り孔雀の羽を巻いた毛針で、甲虫などを模したパターンだ。サイズも12番と大きめのため、薄暗い日陰のピンでも見やすいのだ。

朝イチは肌寒く感じたが、日が高くなるにつれて気温も急上昇。全身に汗が滲む。

それについてイワナたちの活性も上がっているようで、次々と水面が破れる。

しかし…

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やはりニッコウイワナや、ヤマトとニッコウの混血個体がかなり多い。私が思っている以上に、事態は深刻なのかもしれない。

更に遡行していき…木の枝が張り出した厄介なピンでヒット。小さいながらもパワフルな引きを楽しみランディングネットへ。

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ようやく出逢えた、純血ヤマト。白斑のない背中、写真ではわかりにくいが体側にはっきりと入った朱点…この一尾に出逢うため、この渓を訪れたのだ。

いつまでも見ていたい…しかし、貴重なヤマトイワナ、ダメージを与えないようにリリース。(写真はリリース動画からスクショしました)

気付けば結構な距離を詰めてきた。上流へと向かうにつれてヤマトイワナの比率が上がってきた。

やがてたどり着いた、小さな落ち込み。大きな岩の下の抉れはいかにも良型のイワナが着いていそうだ。フライを乾かし、ドライディップを吹き付けて抉れにアプローチ。

ゆっくり流れるフライを、抉れの奥から現れた魚影がフライを吸い込んだ。

0番ロッドが大きく曲がる。尺には届かないが、なかなかのサイズだ。

慎重に寄せて、ランディングネットを差し出す…

差し出す……

ランディングネット…

ない。

どうやら、遡上中に落としてしまったようだ。落としてもいいように、コードで繋いでおいたのだが…長年使っていて劣化していたのか、コードは切れていた。

仕方なく浅い砂州にずり上げてランディング。

しかし

ランディングネットをなくしたショックは、その魚体を見た瞬間に消え去った。

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鮮やかな朱点、鰭とお腹の橙、濃いブルーのアイシャドウ…素晴らしい色彩の一尾。

これこそがヤマトイワナ…!

いつまでも見ていたいが…弱らせないように、ささっと写真と動画を撮影して流れに戻す。

ゆっくりと、だが力強く、彼は元いた抉れの奥へと帰っていった。

しばらく余韻に浸り、なくしたランディングネットを探すべく渓を降る。

最後に使った淵まで探しながら降るも、ランディングネットは見つからなかったorz

気を取り直し、再び遡行。

相変わらずイワナたちは高活性で、行く先々でフライに飛びつく。

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この渓のイワナは本当に美しい。いつまでも、このヤマトイワナたちが生命を繋いでくれることを願ってやまない。

しばらく遡行すると、渓はいっそう狭くなり、アプローチが難しくなってきた。

時刻は11時、少し早いがここで下山とした。

下山しながらランディングネットを探してみたが、こちらは結局見つからずorz

下山してから昼食を摂り、午後からはこのエリアの支流を開拓。

4箇所チェックした結果

2箇所は禁漁区のためエントリーできず、残り2箇所もフライで釣るにはイマイチな渓相で、新たなフィールドを見つけることはできなかった。

しかしながら、今年も素晴らしいコンディションの純血ヤマトイワナに出逢えた。来年も再来年も、このヤマトイワナたちに会えることを願い、帰路につきました。

最後まで読んでいただきありがとうございましたm(_ _)m









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