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金森 健太
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▼ 清流鱸を追って33
水田の稲も緑から黄金色に染まり始め、夜には秋を告げる虫の音が響き始めた。
少しずつ辺りに秋の気配が見え始めた今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて、今回も清流鱸シリーズです。
9月3日
3日間の出張から帰還し、私用を済ませて…時刻は21時。
ちょっとだけ川でも行こうかな…と思い立ち、川へ向かう県道へ車を向けた。
今夜のポイントは広大なオープンエリア。増水時に実績のある場所で、私が初めて清流鱸と出逢えた場所だ。
オープンエリアといっても、下流には緩いブレイク、上流には流れがやや対岸に寄った瀬がある。流れも適度にあり、大型の鱸が着く条件は揃っている。
水位は平水+50cmほどで濁りは無し。濁りがないのならとカゲロウ124Fの朧鮎をセット。アップ、クロス、ダウンと順に撃っていく。
時折捕食音が静寂を破る。しかし…反応はない。
何かが違う。でも何が違うんだ?
自分なりにパターンを予測し、次のルアーを何にしようか考えながらアップに投げたカゲロウをゆっくり巻いて回収していると
ドン
いた!!
この引き…ナマズじゃない…!
…でも鱸でもない…
強引に寄せ、暗い水面に銀鱗が煌めく。
…
……お前かい!!!
正体はお馴染みの巨大ニゴイ。そうだこいつもカゲロウ食うんだった、、、
リリースして
やや大きめのベイトが跳ねているため、オーバージョー150Fにチェンジ。
反応はなく、今度は新たに発売されたジグザグベイト100S。80では飛距離が足りなくて、120ではボリュームがあり過ぎる…100というサイズは伊勢湾奥エリアのシーバスゲームにベストマッチなサイズ感なのではないだろうか。
…と、これだけ書いたものの結果はノーバイト。というわけで上流の瀬落ちへ移動…の筈が、水位が高くいい立ち位置に行くことができない。仕方なくギリギリ立てるところからカゲロウをアップにフルキャスト。ちょうどキャストが届く距離でベイトがざわついている。確かあのあたりは緩やかなブレイクになっていた筈、、、
ドン
一発!
……この引きは
ニゴイ「俺やで」
またお前か!!
ささっとリリースして、再び同じあたりにアプローチ。ルアーが着水し、LBOを戻した瞬間
ボシュ
やや控えめに、しかしはっきりと水面爆発が見えた。
今度はなんだ?ニゴイの引きじゃないぞ…!
次の瞬間、奴は激しいエラ洗いで水面を掻き乱した。
よっしゃ…!
しかし次の瞬間、まさかのフックアウトorz
やらかした・・・
当然その後は沈黙となり、時刻は23時を過ぎていた。
最初の立ち位置から少しだけ撃って帰ろうと決め、最初に投げていた場所へ。
カゲロウかカゲロウMDかで少し迷ったが、スタート時と同じカゲロウ124F朧鮎をチョイス。
アップ、クロス、ダウン…
やはり、反応はない。
帰ろうか…
しかし、遥か下流で一瞬ベイトが騒ぐのを視界の端に捉えた。おそらく私がウェーディングしたことで鱸たちは下流へ着き場を変えたのだろう。
そこだけやろう。
どダウンにフルキャスト。しかし…そのベイトが騒いだあたりには到底届かない。
LBOを戻した後、クラッチを切ったまま流していく。しかし流れが緩くラインが出ない。ブレーキを緩めるのもまたセッティングし直すのもめんどくさいので、指でラインを摘んで少しずつ引き出していく。
ゆっくりと、カゲロウが下流へと流れていく。
ここだ…!
小さく呟いたその時、遥か下流で大きく水柱が立った。
慌てず、クラッチを入れる。刹那、ロッドに重さが乗った。今だ…!
煽ったロッドが、大きく弧を描く。そして再び水面に大きな水柱が立つ。間違いない、奴だ…!
激しいエラ洗いと疾走を、ロッドをフルベンドして捩じ伏せる。
しかし…奴は突如抵抗をやめてしまった。
もう諦めたのか?いや違う。
とにかくこの機を逃さず一気に巻き寄せ、奴との距離を詰める。
こいつは体力を温存したまま手前まで来て、最後に大暴れするつもりなのだろう。予想通り、手前まで寄せると奴は再び激しいエラ洗いとダッシュを何度も繰り返す。
突如、奴は私に向かって走り出した。ヤバい…!
股下に潜られたら厄介だ。咄嗟に躱し、ロッドを立ててリフトする。
やがて観念したのか、奴は水面に浮かび上がった。
ランディングネットに沈んだ巨体(伊勢湾奥基準)。ささっとルアーを外し、サイズを計測。
70ジャスト、71…と言えなくもないが、そんなことはどうでもいいと思えるほど太く逞しい魚体。
撮影後、すぐに流れの中へ。
頭を上流へ向け、呼吸しやすい体勢にしてやるとすぐに回復、小さく身を捩った。
フィッシュクリップを離すと、ゆっくりと漆黒の淵へと帰っていった。
時刻はまもなく0時、これで満足し釣りを終了とした。
【使用タックル】
ロッド/ヤマガブランクス・アーリー105MMHB
リール/シマノ・14カルカッタコンクエスト200
ライン/DUEL・TX8 2号
リーダー/VARIVAS・VEPショックリーダー22lb
スナップ/fishingfighters・鉄腕#1
ヒットルアー/megabass・カゲロウ124F(朧鮎)
フック/純正
猛暑も少しだけ落ち着き、清流鱸のハイシーズンは目前に迫ってきた。これからは寝不足の日々が続きそうだ。
最後まで読んでいただきありがとうございましたm(_ _)m
- 9月5日 18:20
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