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▼ 沖磯 イソマグロ 2021-3
- ジャンル:釣行記
- (大物ルアー)
馴染みの船長から沖磯釣行の誘いあり。
釣行予定日は風が強く、波も高い予報が出ているので場合によってはジギングに釣種が変更になる可能性があるとのこと。
良い磯へは高確率で渡礁不可というのが予報から導きだした私の結論だったので今回の誘いはお断りしようかと思っていたのだが、釣行前日に参加の可否を船長に電話で伝える直前にふとおもうところがあり急遽参加させていただくことにした。
成功を見越したうえでの行動など誰にでもできるのだ。
自分に都合の良い時だけ誘いに乗り、状況が悪いと手を引く風見鶏のような人間にはなりたくない。
人間には先行き不透明な場面でも勝負をかけなければならぬ時があるのだ。
可能性が低くとも少しでも良いポイントに立てるチャンスがあるならその機会を見過ごすべきではない。
例え何も釣れなかったとしても少々の金と時間を損失するにすぎない。いや、むしろ磯にいけば釣果はなくとも心身のリフレッシュにはなる。
完全な自然条件を待ってなどいたらいつまでたってもフィールドにさえ立てない。
11/7
今回のメンバーは遠征釣人2名と島民3名の変則的組み合わせ。個人的には今まで一緒に釣りをしたことがある人は一人もいない。
プライベートで全く初対面の方との同船するのは少し緊張する。
出港した船は渡礁可能な場所を探して列島を北端から南端まで2時間のクルージング。私は船酔いする性質なのでどこでもいいから早く磯におろしてほしいのだが、そんな思いとは裏腹に舳先は波濤を裂いて進行して行く。
下見の結果、今回のポイントは姉島の地磯"サメ穴"に決定した。
朝の時点ではより潮通しの良いポイントにも渡れそうであったが、徐々に海況は悪くなっていく予報であったので賢明な判断だろう。「行きはよいよい帰りは怖い」では、磯においては命の危険さえある。
サメ穴の磯は広いが足場がその名称の由来となる大きな洞窟で隔てられているため、今回は穴の左右に3人と2人に分かれて渡礁した。
私は島民K氏とで2人の組だ。
このサメ穴、当日の安全面はバッチリだが一見して魚の気配は無い。
何せワンドの奥で全く潮が動かない。
ただ、この磯は100gのメタルジグで30カウント以上の水深があるうえ、周辺に障害物がなく、海底もフラットなため大物とのファイト時には自分の立っている瀬際にさえ気を付ければよいというのがせめてもの救いだろうか。まぁそんな大仰なファイトがこの場所で展開されるとは少しも思わないが、魚が掛かる前にヒットからランディングまでのイメージをしておくことは重要なのだ。
8:30ころ釣りを開始する。
使用ルアーは22cmのスイミングポッパー。
これをショートジャーク、ロングジャーク、ただ巻きと気分次第でアクションを変えつつ攻める。ショートジャークでは通常のポッパーに近いバブリングアクション、ロングジャークではダイビングアクション、ただ巻きではミノーライクなスイムと、スイミングポッパーは一つのルアーで三役を担ってくれる。最近のお気に入りだ。引き重りするのが玉に傷。
11:00ころ
同礁者のK氏はジグでカッポレやバラハタを釣りまくっているが私には当たりすらない。しかし、どうやらベイトは磯に寄っているらしく尋常ではない数のカツオドリが上空を周遊しており、餌となる小魚を捕食するために頻繁に海中に突っ込んでいる。
ルアーにも一投につき5匹くらい突っ込んでくる。とんでもなくウザイ。
「せめてカスミかアオチビキでも釣れないかな~」とスイミングポッパーをロングジャークでアクションさせていると磯からの距離20m付近で「ドーン」と海面が沸いた。
反射的にあわせを入れるとラインが勢いよく引き出される。ヒット!
ラインは潜航しつつ左方向を磯と平行に延びて行く。
魚は磯からは距離を取りながら走っているためそれほど根擦れの危険度は高くないが、念のため磯の張り出した場所に移動してラインの角度を調整する。
50mほど走ったところでラインの出に緩急がつき始めたため、ハンドドラグで加圧したところ魚はその動きを止めた。
ラインの回収にかかるとラインは徐々に沖に向いていく。運が良い。
こちらの様子に気が付いたK氏もランディングの準備をしてくれている。
「この魚、獲れるぞ!」
直感的にそう思った。
そして、あまりにも魚はあっさり寄ってきた。
黒く長い塊が浮上してくる。
海中で黒い背中が翻った時に見えた銀色の煌めきがその巨体を誇示しているようだった。
「デカイ!」
そのファイトの強度からせいぜい20kg程度の魚がかかっているものだと思っていたが、垣間見た魚体はそれを遥かに凌駕している。
竿を煽ると魚は横ばいになり海面に半身を晒した。イソマグロだ。30kgは優に超えている。
イソマグロは横ばいの状態で最後の抵抗を試みる。
魚は私の前方を通過し、右方向の磯の張り出しの裏に周り込んでしまった。
咄嗟にリールのベールを起こし、ラインをフリーにして魚に駆け寄り張り出しをかわす。
針が外れていないよう祈る気持ちでラインにテンションをかける。
重い。
これで勝負ありだった。
再び浮上してきた魚には既に抵抗する余力はなかった。
K氏にギャフ掛けしてもらい、二人がかりで引くとイソマグロの巨体が礁上に横たわった。
実測41kg。磯からでは初めての40kgオーバーの魚であった。
それにしても、まさかこんなに一見して釣れなさそうなポイントで大物が食ってくるとは。事前の予想というのは完全には当てにならない。
自然というのは良くも悪しくも時折こちら予想を大きく裏切ってくる。
だが、だからこそ面白い。
より確実なものには心が惹かれない。
磯での大物釣りというものはギャンブルに通じるところがあるとおもう。
高い不確実性というリスクを越えて何かを掴むところにその妙がある。
今回、魚が釣れたこと自体はとても嬉しいのだがファイトには不満が残った。
大物とのファイトというのはそれを終えたあと精魂尽き果てているようでなくてはならない。それにはまだこの魚では全然不十分だ。
次はいつ大物とラインを通して繋がることができるだろうか?
魂を完全燃焼させてくれるような魚との出会いを求めて私の釣りは続いていく。




釣行予定日は風が強く、波も高い予報が出ているので場合によってはジギングに釣種が変更になる可能性があるとのこと。
良い磯へは高確率で渡礁不可というのが予報から導きだした私の結論だったので今回の誘いはお断りしようかと思っていたのだが、釣行前日に参加の可否を船長に電話で伝える直前にふとおもうところがあり急遽参加させていただくことにした。
成功を見越したうえでの行動など誰にでもできるのだ。
自分に都合の良い時だけ誘いに乗り、状況が悪いと手を引く風見鶏のような人間にはなりたくない。
人間には先行き不透明な場面でも勝負をかけなければならぬ時があるのだ。
可能性が低くとも少しでも良いポイントに立てるチャンスがあるならその機会を見過ごすべきではない。
例え何も釣れなかったとしても少々の金と時間を損失するにすぎない。いや、むしろ磯にいけば釣果はなくとも心身のリフレッシュにはなる。
完全な自然条件を待ってなどいたらいつまでたってもフィールドにさえ立てない。
11/7
今回のメンバーは遠征釣人2名と島民3名の変則的組み合わせ。個人的には今まで一緒に釣りをしたことがある人は一人もいない。
プライベートで全く初対面の方との同船するのは少し緊張する。
出港した船は渡礁可能な場所を探して列島を北端から南端まで2時間のクルージング。私は船酔いする性質なのでどこでもいいから早く磯におろしてほしいのだが、そんな思いとは裏腹に舳先は波濤を裂いて進行して行く。
下見の結果、今回のポイントは姉島の地磯"サメ穴"に決定した。
朝の時点ではより潮通しの良いポイントにも渡れそうであったが、徐々に海況は悪くなっていく予報であったので賢明な判断だろう。「行きはよいよい帰りは怖い」では、磯においては命の危険さえある。
サメ穴の磯は広いが足場がその名称の由来となる大きな洞窟で隔てられているため、今回は穴の左右に3人と2人に分かれて渡礁した。
私は島民K氏とで2人の組だ。
このサメ穴、当日の安全面はバッチリだが一見して魚の気配は無い。
何せワンドの奥で全く潮が動かない。
ただ、この磯は100gのメタルジグで30カウント以上の水深があるうえ、周辺に障害物がなく、海底もフラットなため大物とのファイト時には自分の立っている瀬際にさえ気を付ければよいというのがせめてもの救いだろうか。まぁそんな大仰なファイトがこの場所で展開されるとは少しも思わないが、魚が掛かる前にヒットからランディングまでのイメージをしておくことは重要なのだ。
8:30ころ釣りを開始する。
使用ルアーは22cmのスイミングポッパー。
これをショートジャーク、ロングジャーク、ただ巻きと気分次第でアクションを変えつつ攻める。ショートジャークでは通常のポッパーに近いバブリングアクション、ロングジャークではダイビングアクション、ただ巻きではミノーライクなスイムと、スイミングポッパーは一つのルアーで三役を担ってくれる。最近のお気に入りだ。引き重りするのが玉に傷。
11:00ころ
同礁者のK氏はジグでカッポレやバラハタを釣りまくっているが私には当たりすらない。しかし、どうやらベイトは磯に寄っているらしく尋常ではない数のカツオドリが上空を周遊しており、餌となる小魚を捕食するために頻繁に海中に突っ込んでいる。
ルアーにも一投につき5匹くらい突っ込んでくる。とんでもなくウザイ。
「せめてカスミかアオチビキでも釣れないかな~」とスイミングポッパーをロングジャークでアクションさせていると磯からの距離20m付近で「ドーン」と海面が沸いた。
反射的にあわせを入れるとラインが勢いよく引き出される。ヒット!
ラインは潜航しつつ左方向を磯と平行に延びて行く。
魚は磯からは距離を取りながら走っているためそれほど根擦れの危険度は高くないが、念のため磯の張り出した場所に移動してラインの角度を調整する。
50mほど走ったところでラインの出に緩急がつき始めたため、ハンドドラグで加圧したところ魚はその動きを止めた。
ラインの回収にかかるとラインは徐々に沖に向いていく。運が良い。
こちらの様子に気が付いたK氏もランディングの準備をしてくれている。
「この魚、獲れるぞ!」
直感的にそう思った。
そして、あまりにも魚はあっさり寄ってきた。
黒く長い塊が浮上してくる。
海中で黒い背中が翻った時に見えた銀色の煌めきがその巨体を誇示しているようだった。
「デカイ!」
そのファイトの強度からせいぜい20kg程度の魚がかかっているものだと思っていたが、垣間見た魚体はそれを遥かに凌駕している。
竿を煽ると魚は横ばいになり海面に半身を晒した。イソマグロだ。30kgは優に超えている。
イソマグロは横ばいの状態で最後の抵抗を試みる。
魚は私の前方を通過し、右方向の磯の張り出しの裏に周り込んでしまった。
咄嗟にリールのベールを起こし、ラインをフリーにして魚に駆け寄り張り出しをかわす。
針が外れていないよう祈る気持ちでラインにテンションをかける。
重い。
これで勝負ありだった。
再び浮上してきた魚には既に抵抗する余力はなかった。
K氏にギャフ掛けしてもらい、二人がかりで引くとイソマグロの巨体が礁上に横たわった。
実測41kg。磯からでは初めての40kgオーバーの魚であった。
それにしても、まさかこんなに一見して釣れなさそうなポイントで大物が食ってくるとは。事前の予想というのは完全には当てにならない。
自然というのは良くも悪しくも時折こちら予想を大きく裏切ってくる。
だが、だからこそ面白い。
より確実なものには心が惹かれない。
磯での大物釣りというものはギャンブルに通じるところがあるとおもう。
高い不確実性というリスクを越えて何かを掴むところにその妙がある。
今回、魚が釣れたこと自体はとても嬉しいのだがファイトには不満が残った。
大物とのファイトというのはそれを終えたあと精魂尽き果てているようでなくてはならない。それにはまだこの魚では全然不十分だ。
次はいつ大物とラインを通して繋がることができるだろうか?
魂を完全燃焼させてくれるような魚との出会いを求めて私の釣りは続いていく。




- 2021年11月8日
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