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▼ ロングロッドの有効性とは
- ジャンル:日記/一般
- (#地磯の危険度, #何かあってからでは遅い, #ヒラスズキ)
※このブログは、あくまで個人の感覚や感想を述べるものであり、特定の企業や個人をバッシングする意図はありません。
私が活動する南紀は、海への面し方と地形が相まって、時折想定外の波が来ることがある。
海岸全般に言える事かもしれないが、西西南に太平洋岸があると、潮流、風向きで高い風波が立ちやすく、台風などでは一般的には北緯30度付近で波が立ちだすが、南紀においては18度付近にあっても影響が出ている。
ヒラスズキを釣るにあたっては、波で出来るサラシがキーとなり、海が荒れない事にはサラシができにくい。
干潮時にも沈み根などが出れば出来なくもないが、薄く長続きしない。
私は海洋学や流体力学の専門家ではないから、あくまで経験に基づいて推測するしかないが、恐らく「うねり」の有無がサラシに大きな影響を与えるのだろう。
うねりは巻き込む形の波で、砕けた波の泡を水中に巻き込むことで、長く続くサラシが出来ると考える。
ただ、このうねりが厄介である。
本来波は、エネルギーの行き場を無くさない限り、干渉しあい、打ち消し合うこともある。
しかし、うねりは他の波を吸収し、エネルギーを増やしながら岸に打ち付ける。
基本、海が荒れている時は、うねりを伴う波が多く押し寄せていると考えたらいい。
また、万トンクラスの船の往来も多く、海岸から1キロ先を航行しても、岸にはプラス1m以上の波が押し寄せる。
そんな事から、南紀でヒラスズキのスタンダードとなる長さが13ft前後だった。
最近は炭素繊維の強度が上がり、ヒラスズキ、青物同時に射程に入るようなロッドばかり目にする。
道具の進歩により、今まで獲れなかったターゲットが獲れるようになったのは喜ばしい事である。
しかし、それは同時に経験の差を道具で埋めてしまいかねず、自然相手である釣りにとって、致命的な欠点にもなる。
先日記述したが
現行ヒラスズキロッドのほとんどが11ftで、私のような「一昔前のスタイルのアングラー」は4年もののロッドを、ここぞと言うときにしか出さない位大切に使っている。
私も今使用しているロッドの寿命がきたら路頭に迷うだろう。(だから私も現在迷走している。)
そもそも、長ければいいというものでもなく、長すぎるとキャスト時のバックスペースが取れなかったり、バット部が太過ぎてリールのサイズが合わなかったり、ヒラ用ルアーをキャストするのに難儀する。
同じ11ftでも、某メーカーはヒラスズキ専用と記載し、またあるメーカーはサーフでのヒラスズキと記載している。
11ftは万能だが、やはり遠浅エリア以外で使用するのは危険が伴う。
波は自身が思うよりはるかに暴力的で、突然牙を剥く。
水面から離れられるなら離れるに越したことはないのだ。
もし、ヒラスズキロッドを新規に購入しようとするアングラーがこのブログを読まれたなら、そのメーカーがどのような場所での使用を想定し、開発してきたかを見極めてから購入した方がよいとだけ言える。
こればかりはブランドや、開発に携わったプロアングラーのイメージではなく、自身の安全管理に関わる事だから、自身のフィールドに合っているかどうかを見極めるべきだ。
厳しい言い方になるが、それすら見極められないようなら荒磯に立つ資格はない。
13ftロッドの復活を切に願うことしかできない。
- 2019年7月29日
- コメント(1)
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