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上宮則幸
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▼ 黒い大鱸 3
流芯は川のど真ん中。
その川の直線区間のど真ん中にどう意図してか?テトラが二個沈められている。
何か特別な変化があるわけでもないこの場所ではもちろんそのテトラは魚の着き場になるとパッと見には思えるが、散々過去に撃ち込んでも反応を得られた事など無い。
恐らく、テトラの位置が対岸の駆け上がりに近ければ、もっと有望なストラクチャーになり得るはずなんだ。
立ち位置はブロック積みの勾配のキツい護岸の中程。
ブロック積みが川底から立ち上がるそのボトムにはテトラ帯。
幅は3~4m程だろうか?
平水時の干潮にはそのテトラの頭が覗く程だが、今日は増水と満潮のため水中に深く没している。
実績を考慮すれば、もちろんこのまま素通りするのもアリだ。
ベイトの反応、水面の僅かな変化に対する感受性を高め集中している時には、おれの場合はそれを途切れさせたくないために、無駄撃ちは避けるようにしている。
じゃあ何故投げた?と問われても解答する事など出来ない。
言うなれば、『何故か』だ。
何気無い一投だった。
もし食うとすればだ、テトラの後ヨレ付近。
食い気が立っていれば、恐らく一撃。
セットしていたのはBlueBlue SNECON 130S。
クラッチをフリーにしてサミングしながら強い流れにダウンで流し込む釣りで、ラインやリーダーを見せる事無くモンスターに簡単に口を使わせるメソッドをおれは得意技にしているが、一般的にはアップに放ってナチュラルドリフトが定着していると思う。
今回のキャスト方向はアップだ。
つまり、おれが選択したのは後者のメソッド。
弛んだラインを回収するだけの緩いテンションで、流れに乗せ巻き込むような流れを使ってテトラの後ヨレにスネコンを導く積もりだった…
ところが、どうした事だろう?流れに乗りテトラの1.5m程上流で水面下30cmを蛇行していたはずのスネコンが突如止まり、ラインにテンションが掛かった。
テトラにスタックしたわけではない。
流木かゴミか、テトラに引っ掛かった何かがあったのだろうか?
愛竿RIPROUTを高く持ち上げ軽く煽った瞬間、水面が小さく爆ぜた。
そして、真っ黒い尾鰭が一瞬イブニングイエローの視界の中に見えた。
遅れておれは合わせた。
完全に虚を突かれた!
全く予想だにしないタイミング、場所でのストライク!
RIPROUTが今まで見た事も無い程の弧を描き、ソイツは一瞬上流に向かい泳いだ後、すぐに進行方向を下流に変えた。
カルコンを慌てて巻く。
レジンシェラーが再びテンションを回復したと思った瞬間、再び強烈なラン!
魚は対岸を目指している。
何と言う強烈な底走り!
そして対岸の護岸の際まで到達すると、ピタリと止まった。
怪しいほどに全く動かない。
ラインはPE2号にフロロリーダー12号を3ヒロ。
鱸釣りには少々オーバーにも思えるシステムだからかなり無理は効く。
だが、バットで溜めて浮かす事はしない。
今は絶対に寄せるタイミングではない。
間違い無く寄せる途中で足元に沈むテトラ帯に突っ込むに決まっている。
浮くまで絶対に寄せてはならない。
それはきっと30秒とか40秒の僅かな時間だったのかもしれない。
ただ、竿を曲げ、魚の動きを待つ身には10分にも20分にも感じられた。
しかし、遂にソイツは動いたグーングーングーンと言う長いストロークの首振りとともに、ソイツは浮いて来た。
真っ黒な背中!
そして太い!
サイズはメーターを超えてるようには見えないが、その真っ黒な魚体から相当長期間この上流エリアに居る事を意味する。
透明度が高く浅い上流エリアでは魚も日焼けする。
そして、上流エリアで長期間磨かれた黒い鱸はサイズの割に強烈なファイトをするもんだ。
ただ、このサイズの黒い鱸は見た事が無い。
既にその底力に驚きを隠せないでいたが、更に強力なファイトも警戒しなきゃならない。
ソイツは一瞬浮いた後はカルコンのドラグをゆっくり引き出しながら再び潜った。
そして恐ろしいスピードで下流へ底走りを再開した。
増水の重い流れの勢いに乗りソイツは下流へひた走る。
流木等、ボトムの状況がわからないおれは距離を置いてのファイトを嫌い、歩き難い護岸の斜面を魚の後を追って着いて行く。
しかし、ソイツはバイト直後に尾鰭を現した以来、水面を破らない。
フッキングポイントが悪いんだ。
口の外側に掛かっているなら、フックの伸びや折れも危惧される。
この異常なパワーは魚体の強さとフッキング位置の悪さからくるものだろう。
フックはfimoフックの♯4。
無理さえしなきゃ十分強いが、こう好き勝手走らせてもいられない。
おれはドラグを僅かに締めるつもりで数クリック回したが、それ以上は回らない。
つまり、多少くたびれたおれのカルコン100の目一杯のドラグを引き出されている。
そっと親指をスプールに乗せる。
騙し騙しハンドドラグで締め上げる。
止まった!
スプールを押さえてポンピング。
意外にスルスル寄る!
ソイツが目の前のテトラ際に迫った。
魚がまだ浮かないのを多少訝りつつも、勝てる!と思った。
テトラ際でリフトを試みる。
ズズズと言うノイズがレジンシェラーから伝わる。
背筋に鳥肌が。
刹那、ソイツが再び反撃を開始した!
幸い対岸に走った。
まだ余力を秘めていた!
ドラグを開放。
RIPROUTを高く掲げて好きに走らせる。
何とかピンチを回避するも寄せるタイミングが掴めない。
ドラグは弛めで再びジンワリ巻く。
ソイツはまだ余力を残しているように見える。
テトラ際に差し掛かると再び底走る。
やはりまたリーダーを擦られるが前述の方法で回避。
12号フロロのロングリーダーだから可能なファイト。
リーダーを擦られる事が前提のヤンワリとしたファイトでソイツのスタミナを奪って行く。
徐々にランの距離とスピードに衰えが見られるようになった。
勝負を懸ける!
ドラグを締め込みRIPROUTを高くホールド、ポンピングせずにカルコンを力強く巻く。
テトラ際で一瞬ソイツがまた潜ろうとする。
するとやはりリーダーが擦られる感触があるも、ロッドで構わず溜めた。
フワァーとテンションが軽くなったが、それはラインブレイクではなかった。
ソイツが真っ黒い魚体を横たえ浮いたからだった。
無抵抗になったその黒い大鱸はもうおれの眼前。
おれは静かにその下顎目掛けてボガを撃った。

全長は99cm
サイズはこのエリアで捕った最大級
ただ、何と言う魚体か…
その黒く隆々たる美しく精悍な魚体に暫し魅せられる、至福の時

やはり掛かり所が悪かったようだ。
ただ、強烈なパワーとスタミナであった事も間違いない。
フックは当然どれもこれも伸びかけていたが、驚いたのはスプリットリングの開きだ。
今後、更なるサイズを目指す上でもリングの限界付近でのファイトを体験できた事も非常に価値がある。
そんな事より…
もう一度になるが、何と言う美しい魚体か…
この一本を、苦しみ喘いだおれの今年の秋の釣りのカタルシスとしよう。
今はもう快感でしかないから。
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その川の直線区間のど真ん中にどう意図してか?テトラが二個沈められている。
何か特別な変化があるわけでもないこの場所ではもちろんそのテトラは魚の着き場になるとパッと見には思えるが、散々過去に撃ち込んでも反応を得られた事など無い。
恐らく、テトラの位置が対岸の駆け上がりに近ければ、もっと有望なストラクチャーになり得るはずなんだ。
立ち位置はブロック積みの勾配のキツい護岸の中程。
ブロック積みが川底から立ち上がるそのボトムにはテトラ帯。
幅は3~4m程だろうか?
平水時の干潮にはそのテトラの頭が覗く程だが、今日は増水と満潮のため水中に深く没している。
実績を考慮すれば、もちろんこのまま素通りするのもアリだ。
ベイトの反応、水面の僅かな変化に対する感受性を高め集中している時には、おれの場合はそれを途切れさせたくないために、無駄撃ちは避けるようにしている。
じゃあ何故投げた?と問われても解答する事など出来ない。
言うなれば、『何故か』だ。
何気無い一投だった。
もし食うとすればだ、テトラの後ヨレ付近。
食い気が立っていれば、恐らく一撃。
セットしていたのはBlueBlue SNECON 130S。
クラッチをフリーにしてサミングしながら強い流れにダウンで流し込む釣りで、ラインやリーダーを見せる事無くモンスターに簡単に口を使わせるメソッドをおれは得意技にしているが、一般的にはアップに放ってナチュラルドリフトが定着していると思う。
今回のキャスト方向はアップだ。
つまり、おれが選択したのは後者のメソッド。
弛んだラインを回収するだけの緩いテンションで、流れに乗せ巻き込むような流れを使ってテトラの後ヨレにスネコンを導く積もりだった…
ところが、どうした事だろう?流れに乗りテトラの1.5m程上流で水面下30cmを蛇行していたはずのスネコンが突如止まり、ラインにテンションが掛かった。
テトラにスタックしたわけではない。
流木かゴミか、テトラに引っ掛かった何かがあったのだろうか?
愛竿RIPROUTを高く持ち上げ軽く煽った瞬間、水面が小さく爆ぜた。
そして、真っ黒い尾鰭が一瞬イブニングイエローの視界の中に見えた。
遅れておれは合わせた。
完全に虚を突かれた!
全く予想だにしないタイミング、場所でのストライク!
RIPROUTが今まで見た事も無い程の弧を描き、ソイツは一瞬上流に向かい泳いだ後、すぐに進行方向を下流に変えた。
カルコンを慌てて巻く。
レジンシェラーが再びテンションを回復したと思った瞬間、再び強烈なラン!
魚は対岸を目指している。
何と言う強烈な底走り!
そして対岸の護岸の際まで到達すると、ピタリと止まった。
怪しいほどに全く動かない。
ラインはPE2号にフロロリーダー12号を3ヒロ。
鱸釣りには少々オーバーにも思えるシステムだからかなり無理は効く。
だが、バットで溜めて浮かす事はしない。
今は絶対に寄せるタイミングではない。
間違い無く寄せる途中で足元に沈むテトラ帯に突っ込むに決まっている。
浮くまで絶対に寄せてはならない。
それはきっと30秒とか40秒の僅かな時間だったのかもしれない。
ただ、竿を曲げ、魚の動きを待つ身には10分にも20分にも感じられた。
しかし、遂にソイツは動いたグーングーングーンと言う長いストロークの首振りとともに、ソイツは浮いて来た。
真っ黒な背中!
そして太い!
サイズはメーターを超えてるようには見えないが、その真っ黒な魚体から相当長期間この上流エリアに居る事を意味する。
透明度が高く浅い上流エリアでは魚も日焼けする。
そして、上流エリアで長期間磨かれた黒い鱸はサイズの割に強烈なファイトをするもんだ。
ただ、このサイズの黒い鱸は見た事が無い。
既にその底力に驚きを隠せないでいたが、更に強力なファイトも警戒しなきゃならない。
ソイツは一瞬浮いた後はカルコンのドラグをゆっくり引き出しながら再び潜った。
そして恐ろしいスピードで下流へ底走りを再開した。
増水の重い流れの勢いに乗りソイツは下流へひた走る。
流木等、ボトムの状況がわからないおれは距離を置いてのファイトを嫌い、歩き難い護岸の斜面を魚の後を追って着いて行く。
しかし、ソイツはバイト直後に尾鰭を現した以来、水面を破らない。
フッキングポイントが悪いんだ。
口の外側に掛かっているなら、フックの伸びや折れも危惧される。
この異常なパワーは魚体の強さとフッキング位置の悪さからくるものだろう。
フックはfimoフックの♯4。
無理さえしなきゃ十分強いが、こう好き勝手走らせてもいられない。
おれはドラグを僅かに締めるつもりで数クリック回したが、それ以上は回らない。
つまり、多少くたびれたおれのカルコン100の目一杯のドラグを引き出されている。
そっと親指をスプールに乗せる。
騙し騙しハンドドラグで締め上げる。
止まった!
スプールを押さえてポンピング。
意外にスルスル寄る!
ソイツが目の前のテトラ際に迫った。
魚がまだ浮かないのを多少訝りつつも、勝てる!と思った。
テトラ際でリフトを試みる。
ズズズと言うノイズがレジンシェラーから伝わる。
背筋に鳥肌が。
刹那、ソイツが再び反撃を開始した!
幸い対岸に走った。
まだ余力を秘めていた!
ドラグを開放。
RIPROUTを高く掲げて好きに走らせる。
何とかピンチを回避するも寄せるタイミングが掴めない。
ドラグは弛めで再びジンワリ巻く。
ソイツはまだ余力を残しているように見える。
テトラ際に差し掛かると再び底走る。
やはりまたリーダーを擦られるが前述の方法で回避。
12号フロロのロングリーダーだから可能なファイト。
リーダーを擦られる事が前提のヤンワリとしたファイトでソイツのスタミナを奪って行く。
徐々にランの距離とスピードに衰えが見られるようになった。
勝負を懸ける!
ドラグを締め込みRIPROUTを高くホールド、ポンピングせずにカルコンを力強く巻く。
テトラ際で一瞬ソイツがまた潜ろうとする。
するとやはりリーダーが擦られる感触があるも、ロッドで構わず溜めた。
フワァーとテンションが軽くなったが、それはラインブレイクではなかった。
ソイツが真っ黒い魚体を横たえ浮いたからだった。
無抵抗になったその黒い大鱸はもうおれの眼前。
おれは静かにその下顎目掛けてボガを撃った。

全長は99cm
サイズはこのエリアで捕った最大級
ただ、何と言う魚体か…
その黒く隆々たる美しく精悍な魚体に暫し魅せられる、至福の時

やはり掛かり所が悪かったようだ。
ただ、強烈なパワーとスタミナであった事も間違いない。
フックは当然どれもこれも伸びかけていたが、驚いたのはスプリットリングの開きだ。
今後、更なるサイズを目指す上でもリングの限界付近でのファイトを体験できた事も非常に価値がある。
そんな事より…
もう一度になるが、何と言う美しい魚体か…
この一本を、苦しみ喘いだおれの今年の秋の釣りのカタルシスとしよう。
今はもう快感でしかないから。
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- 2016年10月27日
- コメント(9)
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