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シマノ低摩擦ローラークラッチの組み立て方

シマノスピニングリールをばらすと、かなりの確率で苦労する、クラッチ本体の組み立て。
最近のものは低摩擦ローラークラッチに変わって、クラッチの抵抗は小さくなったけど、簡単にバラバラになりしかも組み立てるのが大変になってしまった。
低摩擦ローラークラッチについて書いているブログも参考にさせていただいて、自分は組み立てたが、コツや勘所が書いていなかったりするので、誰かのメンテナンスの参考になればとまとめます。

ここで説明する低摩擦ローラークラッチが入っているリールは、、
18ステラ 20ツインパワー 21ツインパワーXD 19ヴァンキッシュ 19ストラディック 20ヴァンフォード 21コンプレックスXR 21エクスセンス 
(21アルテグラは未確認です)
でしょうか?ほかにもあると思いますし、これから発売される、21セフィアXR ソアレXRも同じになると思います。


かなりニッチでマニアックな情報ですが、いってみましょう!

まず、必要なものは、リールをメンテナンスするのに必要な工具に加えて、ホワイトのペン、磁力を持たない先の細いピンセット、40歳以上の人は老眼鏡としておきます。

クラッチをばらす前に、必ずクラッチと本体の合わせ目にホワイトペンで位置をメモしておきましょう。
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これをやっていないと、ガチャガチャ位置探ししている間に、せっかく組み上げた球がぽろっとしてしまったりします。

(追記)
もし、印をつけないでバラしてしまった場合は、組み上げる前に、バネと玉を取り除いた状態で、組み上げのために位置を確認して印をつけておきましょう。
(追記ここまで)

クラッチのプレートの裏表が分かって位置もわかるようにしておくと、スムーズに事が運びます。
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写真に撮っておけば、メモ代わりになりますね。

たいていは組み上げのときにこのような状態になってしまっているのかと思います。
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こうなったら潔く一度ばらばらにしてしまいましょう。

クラッチのパーツは、
 クラッチの枠
 玉が6個
 玉を押さえるの小さなバネ6個
 花形の厚みのあるリング
 ギザギザのプレート
で構成されます。

組み上げは以下の手順で行うと良いです。
1.枠にばねを全て並べる
2.花形のリングを嵌めてバネを押さえる
3.玉を入れる
4.プレートを載せる
5.リールをさかさま(スプール側を下)にして組む
6.クラッチリングを入れる

大変なのは1.3.5.の行程でしょうか
6.を終えればほぼ安心なのですが、5で失敗したら1.に戻らなくてはいけません。賽の河原のような地獄が待っています。
あと5の時ににクラッチリングを入れてしまうと玉が抑えられますが、クラッチリングは中が円ではないので本体とクラッチを嵌めるときにもたつきますし、かなり高確率で失敗するのでお勧めしません。

最初に苦労するのが、この小さな蚤のようなバネ
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プラスティック製か磁力なしとしている金属の先の細いピンセットで。取り扱います。
少しでも磁力があると、バネも玉も正しく置くことができません。
またばねなので、慎重に取り扱わないと、簡単に空を飛んで山積みの書類の裏とかに行ってしまいます。このバネたちは、電気のコードが込み合っているところや、雑多なペンを入れた文房具入れなど、ややこしいところが好きなようで、、(笑)
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さて、パーツをばらしてしまうと、枠のどこにばねを入れたらいいのか分かりませんが、枠をよく見てください。
この写真で見える「6」という数字を横にしたような穴にばねを入れていきます。
ばねの短いピンを「6」の右側の細いところに嵌めます。
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バネの2回クランク状に折れている長い部分が玉を押さえるようになっているので、ばねを写真のように立てて、クランク状に折れている部分をピンセットで抓んでスロットに入れるといいでしょう。このとき、ばねが飛ばないように細心の注意を払います。
1個目2個目と順に入れていきますが、6個目はほかのバネを飛ばしてしまわないように注意します。
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こんな風にはまります。
6個のばねを入れたら、花形リングで蓋をします。
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花形リングにポンチマークがあるので、ポンチマークをクラッチの枠の字(写真でM 1となっています)が書いてあるところの180℃反対側のビス穴にポンチマークがくるようにします。
自分は、ポンチマークのくるところにホワイトペンで印をつけています。
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それでは、最大の作業、玉入れです。
バネが閉じているところに玉を割り込ませるのですが、ちょっとだけコツが必要です。
まずは、球コロを立てて(円柱を立てるというのがいいのかな)上の方をピンセットの先で摘んで割り込ませます。難易度高そうですが、玉コロをもっていくと、意外とばねは素直に開いてくれます。玉の角度もありピンセットだけでは置ききれないので、最後は空いている手の指で押さえてあげると、うまくいきました。
最初の1個が難関だと思います。1個できれば、同じことを続けていくだけです。
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玉6個入れ終わりました。

次はプレート載せます。
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まだ安心できませんが、細かい作業は終わり。
あとはばらす前の段取りが功を奏す場面です。

本体を逆さまにして組んでいきます。
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合わせ目が分かると楽ちんです。合わせ目が分からないとネジ穴をパズルのように探さなければならないので、あれこれひっくり返しているうちに、さきほど組み上げた球があざ笑うようにぽろっと落ちて、床を転がります。

そーっとリールを上に向けて、クラッチと本体を止めるビスを入れます。
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ビスを仮止めくらいでクラッチリングを入れてしまいます。
クラッチリングはピニオンギアの切り欠きに合致するようになっているので、2段階で入っていきます。きちんと奥に収まるまで落ち着いて嵌めましょう。

クラッチリングを嵌めれば、もう大丈夫。

クラッチを固定するビスを締めます。
(追記)
このときに、いったんローターを仮に載せてハンドルを組んで、ローターを外し、組んだハンドルを逆転方向に力をかけながら(あまり力は要らないです、軽くカクッとクラッチが効いている程度。力入ってハンドル抜けるほうが良くないですね。)、クラッチのビスを締めて行くとセンターが出やすいようです。逆転するとクラッチの玉が中心側に出てクラッチリングを締めるので、均等に力が掛かっている状態でクラッチを固定するということですね。
以前のピニオンギアを固定していないタイプのリールだとクラッチリングやピニオンギア、ベアリングがごっそり出てくることもあります。19 ストラディックなどは本体にピニオンを止めているので大丈夫なのですね。
(追記終わり)

ストラディックやヴァンフォード、絵を見ると21コンプレックスXRにもあるのですが、防水のためのプレートがローター側にくっついて、ローターをつけようとするとぽろっと出てきてびっくりします。
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このようにはめて、ローターを載せます。
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こんな小さな部品の微妙な力で、逆転しない仕組みができているのはびっくりしますね。

どなたか困っている方のお役に立てれば光栄です。


 

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