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▼ 沖磯 イソマグロ2022-1
- ジャンル:釣行記
- (大物ルアー)
8/15
渡船を利用して島内屈指の名礁サワラ根へ。
凪、無風。暑すぎる。
今回のメンバーは島外からの釣り人2名と私を含めた島民2名の合計4人。馴染みの船長が大物釣りに慣れていないお客さんのみで渡礁させるのを不安に感じ、同行者として私に白羽の矢がたったというわけだ。今回はルアーをやる遠征者と同行なので釣種はルアーオンリーでいく。
渡礁後、全員が思い思いの釣り座についた後に私は余った釣り座に着く。
サワラ根は小さく、4人で定員いっぱいといった感じなのでまず同行者たちに良い場所に入ってもらった。複数名での釣りでは大体いつも釣り座は最後に入るか、もしくはあえて良い釣り座を空けておくようにしているが、遠征者の場合一投目は島民の自分とは比較にならないくらいの重みを持つのでこのことは特に徹底している。
複数釣行はみんなで楽しくやった方が絶対に良い。それに私は誰と沖磯に行っても間違いなく一番キャスト回数が多いのでこの程度のハンデはまるで問題にならない。
朝一は潮がよく、渡礁後すぐにあたりがくると予想していたが、磯は沈黙。
しかし、朝は外したものの、そこは流石の一級磯。8時頃沖向きに投げていた私のダイビングペンシルにバイトが出始めた。
なかなか針かかりしないのでルアーのサイズを22cmから18cmに下げることで対応するとすぐさまヒット。
魚は沖へ向けて勢いよく表層を疾走していく。
このような走り方をするのはおそらくサワラかキハダ。
上記2種ならいくら走られても北側のハエ根にさえ回られなければバラす可能性は皆無なので行くだけ行かせてやる。
魚が100m以上沖の疾走先でもんどりうって暴れている。最近はイシガキばかり狙っていたので「魚ってこんなに走るのか〜。」と感心のする。やはり回遊魚釣りはイシガキとはまた別種の面白さがある。魚が掛かるまでは全く面白く無いけれど。
残り30mというところまで魚を寄せてくると水面でギラリと魚影が瞬いた。
偏光グラス越しに見える海中の様子に思わず目を剥く。あまりにも魚が大きい。多分2mは軽く超えている。瞬間的に「こんなに大きい魚が掛かっていたの?」と思ったが、すぐに思い違いであったことに気付く。
サメだ。
見えているのは巨大なサメ。このサメが針掛かりしている魚を襲っているのだ。
リールの巻き上げ速度程度では絶対にサメの泳力に敵わないので呆然としながら様子を見ていると、ふと竿先の重量感が失せた。ラインを回収すると頭部のみとなったカマスサワラがまだ己の死を認識していないかのごとく口をパクパクと開閉しながら上がってきた。
こんなことが起こるとは・・・。
サメが磯周りにいついてしまうとファイト中に魚は暴れるし、最悪今回のように食われてしまう。
「これは厄介だぞ。」と思ったが、心配は杞憂に終わる。
その後あたりが全く途絶えたのだ。
あまりの暑さと釣れなさに遠征の2名は冷凍サバ餌での落とし込み釣りにチェンジ。島民2名はルアーで頑張るが結果は出ない。
正午過ぎ。
何気なくマグナムミノーを南東方向に投げ入れると、後方から巨大な魚影がヌっと迫ってきた。
デカイ!
遠方だったので魚種はよくわからないが余裕で40kgは超えているだろう。
サワラ根の南方は障害物が何もなく、絶好のファイトスポットだ。ここなら掛けても獲れる。
「食え!」と念じるも思いは届かず、魚は海中へと沈んで行ってしまった。
やはりこのサワラ根にはデカいやつがいる。
タイミングが良ければ海域に生息するあらゆる魚種の最大サイズも狙えるだろう。
だが、いるということはそのままイコールで釣れるということではない。どんな好ポイントでも魚の活性が上がるのは一日のうち長くてのべ2〜3時間。短ければ10分程度。もちろん全く活性が上がらない日も稀にある。
重要なのはこのタイミングを逃さないことだ。魚の活性が上がる時間を予想できるという人がいるが、私はそうは思わない。
タイドグラフは潮流の強弱のタイミングを察るには役に立つが、それが常に魚の活性を推し量る物差しにはなり得ないと感じている。
だから結局、その時々で魚の活性を知るためには常に誰かがルアーを投げていなければならない。
すでに遠征組の2名は餌釣りに移行しているので、自分でルアーを投げ続けるしかない。
ダイビンペンシルの横ジャーク。
スイミングポッパーの縦ジャーク。
ミノーのただ巻き。
この3アクションをローテーションすることで筋肉の負担部位を変え、休憩時間を少なくする。
気がつけば昼食も摂ることなく普段の回収時刻である午後3時を回っていた。
終わった。
こんなところまで来てサワラの頭だけ。
結果は出なかった一方で、気分は晴れやかだった。
こんな暑い日に投げ続けたのだ。これで釣れないのなら魚の方が悪い。
帰り支度をとりかかろうとする前に沖に目を向けると、洋上にポツンと渡船が浮かんでいる。
しばらく様子を窺ってみるが、渡船が動き出す気配はない。
ルアータックルはルアーとの接続を断てばすぐに帰る準備が完了できるので船が動き出してからでも、帰り支度は回収までに余裕で間に合う。
もう一勝負することにしよう!
魚の食いが抜群に良いマグナムミノーで延長戦だ。
潮は緩みきり、全く動いていない。遠征者の餌にすら魚信がないがそれでも海を信じて投げ続ける。
そのうち、磯から10mといった地点でふとルアーを止められるような微妙なあたりが出た。
反射的にあわせを入れると、魚の重量感が伝わる。
乗った!
魚はあわせから一呼吸置いてから猛烈な勢いで走り始めた。
ラインがどんどん下向きになっていく。魚が潜航しているのだ。
走りのスピード感と針がかりしてから潜っていく泳ぎ方から推察するに魚はGTかイソマグロだ。
魚は北へ向けて走っている。
北方向の根に周りこまれるとラインブレイクは必至。
「ハンドドラグで加圧しようか?」
と考えていたときに、なぜか何も操作していないにも関わらず徐々にドラグの効きが強くなり始めた。
それでも魚は負けじと走り続ける。竿の曲がりも大きくなっていく。そして終いにはとうとうスプールはフルロック状態に突入。
ここで力負けしてラインと竿を一直線にしてしまうと海に落とされかねないので、なんとか頑張って竿を立てる。
動きを止められエネルギーの発散場所を失った魚は何度も首を振って泳ぎだそうとするが、私が竿を保持している限りそれは不可能だ。
諦めたのか何度目かの首振りの後、魚は無抵抗となった。
運が良い。今まで対峙した魚の中でも大型の部類ならば、この程度のプレッシャーで走りを止めるとはとても思えない。そうなると海に落とされるか、タックルを海に捨てるかしなければならないところであった。
一応ドラグノブを逆回転させてみるが、ドラグが緩んだ様子はない。
フルロック状態でのファイトはかなり危険だ。万一また巨大サメが掛かった魚を襲い、運悪く針に掛かってしまったら今度こそタックルは放棄するしかない。
遮二無二魚を寄せるとすぐに姿を現した。
15kgほどのイソマグロ。
このサイズのイソマグロは顔つきにまだ幼さが残り、目が大きくクリクリとしていて可愛らしい。
後方で見守っていた島民Y氏にギャフ入れしてもらいランディング。
リールの不具合の原因は、釣行前日にリールシャフト部のスプール受け上部に設置するカーボンワッシャーを抜いたことで、両方金属製のスプールとスプール受けが直に接合し、その状態でスプールが回転したことによる金属の食い付き固着と判明。
スプールを外してみると、皿のようなスプール受けに大量の金属の削りカスが残っていた。
ライン巻き替え時にラインの巻きがスプール下方に寄っていたためにワッシャーを抜いたのだが、まさかこのような事態に発展するとは。リールのセルフメンテナンスは手軽でいいが、私のようないい加減な人間はなるべく初期状態からいじらない方が良いということを痛感した。
その後、一匹くらいなら不具合が生じずファイトできるだろうと思い、スプールを替えて磯上がりまでルアーを投げてみたがあたりはなかった。少し時間が経過した今となって考えると危ないリールで魚がかからずよかったのかもしれない。
渡船を利用して島内屈指の名礁サワラ根へ。
凪、無風。暑すぎる。
今回のメンバーは島外からの釣り人2名と私を含めた島民2名の合計4人。馴染みの船長が大物釣りに慣れていないお客さんのみで渡礁させるのを不安に感じ、同行者として私に白羽の矢がたったというわけだ。今回はルアーをやる遠征者と同行なので釣種はルアーオンリーでいく。
渡礁後、全員が思い思いの釣り座についた後に私は余った釣り座に着く。
サワラ根は小さく、4人で定員いっぱいといった感じなのでまず同行者たちに良い場所に入ってもらった。複数名での釣りでは大体いつも釣り座は最後に入るか、もしくはあえて良い釣り座を空けておくようにしているが、遠征者の場合一投目は島民の自分とは比較にならないくらいの重みを持つのでこのことは特に徹底している。
複数釣行はみんなで楽しくやった方が絶対に良い。それに私は誰と沖磯に行っても間違いなく一番キャスト回数が多いのでこの程度のハンデはまるで問題にならない。
朝一は潮がよく、渡礁後すぐにあたりがくると予想していたが、磯は沈黙。
しかし、朝は外したものの、そこは流石の一級磯。8時頃沖向きに投げていた私のダイビングペンシルにバイトが出始めた。
なかなか針かかりしないのでルアーのサイズを22cmから18cmに下げることで対応するとすぐさまヒット。
魚は沖へ向けて勢いよく表層を疾走していく。
このような走り方をするのはおそらくサワラかキハダ。
上記2種ならいくら走られても北側のハエ根にさえ回られなければバラす可能性は皆無なので行くだけ行かせてやる。
魚が100m以上沖の疾走先でもんどりうって暴れている。最近はイシガキばかり狙っていたので「魚ってこんなに走るのか〜。」と感心のする。やはり回遊魚釣りはイシガキとはまた別種の面白さがある。魚が掛かるまでは全く面白く無いけれど。
残り30mというところまで魚を寄せてくると水面でギラリと魚影が瞬いた。
偏光グラス越しに見える海中の様子に思わず目を剥く。あまりにも魚が大きい。多分2mは軽く超えている。瞬間的に「こんなに大きい魚が掛かっていたの?」と思ったが、すぐに思い違いであったことに気付く。
サメだ。
見えているのは巨大なサメ。このサメが針掛かりしている魚を襲っているのだ。
リールの巻き上げ速度程度では絶対にサメの泳力に敵わないので呆然としながら様子を見ていると、ふと竿先の重量感が失せた。ラインを回収すると頭部のみとなったカマスサワラがまだ己の死を認識していないかのごとく口をパクパクと開閉しながら上がってきた。
こんなことが起こるとは・・・。
サメが磯周りにいついてしまうとファイト中に魚は暴れるし、最悪今回のように食われてしまう。
「これは厄介だぞ。」と思ったが、心配は杞憂に終わる。
その後あたりが全く途絶えたのだ。
あまりの暑さと釣れなさに遠征の2名は冷凍サバ餌での落とし込み釣りにチェンジ。島民2名はルアーで頑張るが結果は出ない。
正午過ぎ。
何気なくマグナムミノーを南東方向に投げ入れると、後方から巨大な魚影がヌっと迫ってきた。
デカイ!
遠方だったので魚種はよくわからないが余裕で40kgは超えているだろう。
サワラ根の南方は障害物が何もなく、絶好のファイトスポットだ。ここなら掛けても獲れる。
「食え!」と念じるも思いは届かず、魚は海中へと沈んで行ってしまった。
やはりこのサワラ根にはデカいやつがいる。
タイミングが良ければ海域に生息するあらゆる魚種の最大サイズも狙えるだろう。
だが、いるということはそのままイコールで釣れるということではない。どんな好ポイントでも魚の活性が上がるのは一日のうち長くてのべ2〜3時間。短ければ10分程度。もちろん全く活性が上がらない日も稀にある。
重要なのはこのタイミングを逃さないことだ。魚の活性が上がる時間を予想できるという人がいるが、私はそうは思わない。
タイドグラフは潮流の強弱のタイミングを察るには役に立つが、それが常に魚の活性を推し量る物差しにはなり得ないと感じている。
だから結局、その時々で魚の活性を知るためには常に誰かがルアーを投げていなければならない。
すでに遠征組の2名は餌釣りに移行しているので、自分でルアーを投げ続けるしかない。
ダイビンペンシルの横ジャーク。
スイミングポッパーの縦ジャーク。
ミノーのただ巻き。
この3アクションをローテーションすることで筋肉の負担部位を変え、休憩時間を少なくする。
気がつけば昼食も摂ることなく普段の回収時刻である午後3時を回っていた。
終わった。
こんなところまで来てサワラの頭だけ。
結果は出なかった一方で、気分は晴れやかだった。
こんな暑い日に投げ続けたのだ。これで釣れないのなら魚の方が悪い。
帰り支度をとりかかろうとする前に沖に目を向けると、洋上にポツンと渡船が浮かんでいる。
しばらく様子を窺ってみるが、渡船が動き出す気配はない。
ルアータックルはルアーとの接続を断てばすぐに帰る準備が完了できるので船が動き出してからでも、帰り支度は回収までに余裕で間に合う。
もう一勝負することにしよう!
魚の食いが抜群に良いマグナムミノーで延長戦だ。
潮は緩みきり、全く動いていない。遠征者の餌にすら魚信がないがそれでも海を信じて投げ続ける。
そのうち、磯から10mといった地点でふとルアーを止められるような微妙なあたりが出た。
反射的にあわせを入れると、魚の重量感が伝わる。
乗った!
魚はあわせから一呼吸置いてから猛烈な勢いで走り始めた。
ラインがどんどん下向きになっていく。魚が潜航しているのだ。
走りのスピード感と針がかりしてから潜っていく泳ぎ方から推察するに魚はGTかイソマグロだ。
魚は北へ向けて走っている。
北方向の根に周りこまれるとラインブレイクは必至。
「ハンドドラグで加圧しようか?」
と考えていたときに、なぜか何も操作していないにも関わらず徐々にドラグの効きが強くなり始めた。
それでも魚は負けじと走り続ける。竿の曲がりも大きくなっていく。そして終いにはとうとうスプールはフルロック状態に突入。
ここで力負けしてラインと竿を一直線にしてしまうと海に落とされかねないので、なんとか頑張って竿を立てる。
動きを止められエネルギーの発散場所を失った魚は何度も首を振って泳ぎだそうとするが、私が竿を保持している限りそれは不可能だ。
諦めたのか何度目かの首振りの後、魚は無抵抗となった。
運が良い。今まで対峙した魚の中でも大型の部類ならば、この程度のプレッシャーで走りを止めるとはとても思えない。そうなると海に落とされるか、タックルを海に捨てるかしなければならないところであった。
一応ドラグノブを逆回転させてみるが、ドラグが緩んだ様子はない。
フルロック状態でのファイトはかなり危険だ。万一また巨大サメが掛かった魚を襲い、運悪く針に掛かってしまったら今度こそタックルは放棄するしかない。
遮二無二魚を寄せるとすぐに姿を現した。
15kgほどのイソマグロ。
このサイズのイソマグロは顔つきにまだ幼さが残り、目が大きくクリクリとしていて可愛らしい。
後方で見守っていた島民Y氏にギャフ入れしてもらいランディング。
リールの不具合の原因は、釣行前日にリールシャフト部のスプール受け上部に設置するカーボンワッシャーを抜いたことで、両方金属製のスプールとスプール受けが直に接合し、その状態でスプールが回転したことによる金属の食い付き固着と判明。
スプールを外してみると、皿のようなスプール受けに大量の金属の削りカスが残っていた。
ライン巻き替え時にラインの巻きがスプール下方に寄っていたためにワッシャーを抜いたのだが、まさかこのような事態に発展するとは。リールのセルフメンテナンスは手軽でいいが、私のようないい加減な人間はなるべく初期状態からいじらない方が良いということを痛感した。
その後、一匹くらいなら不具合が生じずファイトできるだろうと思い、スプールを替えて磯上がりまでルアーを投げてみたがあたりはなかった。少し時間が経過した今となって考えると危ないリールで魚がかからずよかったのかもしれない。
- 2022年8月24日
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