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上宮則幸

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牙と絶叫とコロすけ

  • ジャンル:日記/一般
大学の入学式を終えて、アパートの大家さんの家に電機工具を借りに行った。
「家具の組み立てなんかに必要なら貸してあげるから」
と、非常に親切な方だ。

工具は広い倉庫の棚にあった。
「あっ、先に着けるビットがないねぇ、ちょっとここで待ってて」
そう言って大家さんは住居の玄関に一回消えたあと、すぐにまたヒョコッと顔だけ出して
「犬には触らないでね」
と一言添えてまた引っ込んでしまった。

倉庫は自動車修理工場を営まれていた大家さんの元仕事場だ。
だから結構広い。
普通車が6台ぐらい入るようなその倉庫の隅っこにブルドッグが置物みたいに微動だにせず寝転がっているのにはさっきから気付いていた。
ふとそちらに目を向けた。

あれ?立ち上がってる!
首を少し傾けて、あん?何やおまえ!?みたいな態度で毅然と立っている。
そして目と目が合うやいなや、そのブルドックが低く恐ろしい声で狂ったように吠えはじめ、おれに向かって飛びかかろうと暴れはじめた。
いや、しっかり鎖で繋がれてるから大丈夫………
えーーーー!首輪から抜けちゃった!!!!!

逃げる間もなく、おれは左手に噛み付かれた!
肉がダブついた顔を必死で押し退けようとするも、ブルドッグは目を白黒させながら顔を左右に振り、いっそう牙を食い込ませる。
不思議と全く痛みは感じない。
ただただ恐ろしい。

おれは大声で助けてと叫ぶが、高齢で耳が遠い大家さんは住居から出てこない。
代わりにすぐに倉庫の隣のご主人が飛び出して来た。
一瞬で事情を察した彼は急いで倉庫の中に駆け込み、竹ボウキを見つけてそれで犬をバッシンバッシン叩きはじめたが、犬は咬むのを止めようとしない。

息があがるほど叩き付けても効き目がないのを悟った隣のご主人は、一旦諦めてもう一度倉庫内のより強力な武器を探しに行こう背中を向けた。

するとだ、ブルドッグはおれの左手から牙を抜いた。
そしてドタドタと走って隣のご主人のズボンの裾に噛み付いた。
隣のご主人はアッ!と叫んで倒れた。
するとブルドッグは起き上がろうとする隣のご主人の手首あたりにガブリと噛み付いたのだ!

しかしおれはさっき隣のご主人がバシバシやってる間に犬の弱点は鼻だと思い出していた。
おれは隣のご主人に駆け寄り、おもいっきり鼻面を殴り付けた。
するとブルドッグは目をつぶり目に見えて怯んだ。
よっしゃ!と思ってさらに2発目を叩き込む。
すると牙を離した!

やった!と思った次の瞬間、ブルドッグはおれの右手に噛み付いた。
これはもう修羅場か地獄だ。

そこに大家さんがようやく現れた。
保存食にしていた缶詰めと、飲まずに眠っていた缶ビールをおれに持たせるために押し入れの中をごそごそやってたとは、事の後に聞いたんだが、両手に持った大量の缶詰めと缶ビールが入ったビニール袋を放り投げて、おれ達の方に駆け寄った。

「こらー、ケンちゃん!!」
大家さんが痩せて高齢な身体から絞り出すように、しかし拍子抜けするぐらい迫力のない声で叱り付けると、ブルドッグは咬むのを止めた。
大家さんはそこに落ちていたホウキを拾い上げ、その柄で必死にコツンコツンと犬を殴る。
すると、さっきまであんなに恐ろしいほどに猛っていたブルドックがキューンと仔犬のように鳴いて倉庫の奥に逃げてしまった。

両手を咬まれたおれと隣のご主人は血まみれだ。
それを見て大家さんは血の気を失った。
さすがにすぐにも病院に行く必要がある。
大家さんが救急車を呼んだ。


そこで目が覚めた。
夢だったのですよ(笑)
しかし、こんなディテールまでよく記憶してるもんだなと我ながら感心するほどに、30年近くも以前に経験したまんま。
もう人生であんなに必死に助けて!と叫ぶことがないといいなぁと思ってましたが、昨夜は新型コロナによる高熱と頭痛によっぽど苦しめられたんだろうなぁ…
助けてー!と叫びたい気分でした。

皆様もご用心くだされ。

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