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ラッピングスレッドの選定

スレッド

ロッドビルドの必需品。

こいつが無くては始まらないアイテムですが

種類は結構あったりします。


大きく分けてスレッドには3種類の素材と

3種類の異なる太さが存在します。

太さは代表的な部類で
AスレッドとCスレッド Dスレッドの3種類です。

素材は一般的なもので3種類
ナイロンスレッド、ポリエステルスレッド メタリックスレッドの3種

細かく分類するとそこから

下地が透けない色止めスレッド
(ノン・カラー・プリザーバー・スレッド)

下地が透けるスレッド(ブライトスレッド)に分けられます。


素材ごとにさらに細分化すると
ダイニーマスレッド(PEスレッド)
例:UNIコード
カスケイド ナノシルク18/0スレッド

ケブラースレッド(アラミド繊維)
例:バレーヒルやOFT ケブラースレッド

シルクスレッド(絹繊維)
例:オリンピア・ピュアシルク
パーセルズ ゴッサマー シルク スレッド


と言った感じに分類されます。



太さについてですが

細い←A-CD太い
という感じです。

洋裁糸だと
60番手を標準とすると

数字が大きくなると細く

小さくなればなるほど太くなります。



ダブルラッピングをする場合
■下にAスレッド、上にCスレッド

■下にAスレッド 上にDスレッド

■下にCスレッド 上にDスレッドと
下巻きより上巻きを太くすると綺麗に巻きやすいです。

負荷がかかる用途ほどダブルラッピングがオススメ。


強力な負荷がかかる場合下巻きにコーティングを1~2回行ない

ガイドを取り付けて上巻きスレッドを巻きます。


ライトゲームの範疇でダブルラッピングするなら

下巻き→フット乗せ→上巻きしてから

まとめてコーティングします。



下巻きはジャストエースのJUC50が

低粘度タイプが硬くて乾燥も速くてオススメ。


上塗り重ね塗りですと、まぁ弾きまくって

やすり掛けしても弾くから正直メイン塗りだと
JUC50は使い辛いです。



感度重視なら自分はシングルラッピングを選択。

ベリーの下部やバットセクション等は
別にダブルでも構わないと感じます。

バットやベリー下部セクションは

反響感度に殆ど影響が無いですから

フットの食い込みが怖い方は

安全マージンをとってダブルラッピングにしてください。


自分はちょっと違うやり方で

フットの食い込みを回避してます。

これは企業秘密。


スレッドの種類ですが

ナイロンスレッドに関しては

グデブロッドは廃業したので

現行のPRO WRAP(プロラップ)を前提に書いてます。

こいつはグデブロッドに一番近いメーカーです。



ポリエステルの場合入手しやすいのは

ジャストエース

釣具屋では定番です。


キャスティングなどはスケルターワークス製もあります。

そのほかとしてはKIRO WORLD社製がございます。

自分はポリエステルならKIRO WORLDを多用します。
http://www.kiroworld.co.jp/fly/building/03.html

プリズマスレッドなる

玉虫色の光の角度で色が変わるスレッドもあるのが

KiroWorldスレッドの特徴です。

種類の豊富さと品質の安定さ

使いやすさとしては

ポリステルの中ではオススメ。





黒とか透けない色で特殊なカラーでもない限り

基本的に購入しやすいものを選んでおけば大丈夫です。


ジャストエース製は特に釣具屋でも取り扱いが豊富です。

かめや行けば大体あると思います。



下地を透かしたい場合は非色止めタイプを使ってください。


ポリエステルですと大半が色止めされてますが

スケルターワークスには「ブライトスレッド」という
ポリエステルでも下地が透けるタイプが存在します。

透けないタイプは「ダルスレッド」表記となります。

ジャストエースも昔(メイドインUSA時代)にはあったんですが
今は廃盤となり透けないダルスレッドがメインとなりました。



ナイロンも下地が透けるタイプと

透けない色止めタイプがあります。


透けないタイプには必ず表記があります。

グデブならNCP(Non Color Preserver)が色止め

ProWrapならNCS(Non Color Fast)が色止めです。
初期から色止めされたスレッドの特徴としては
ツヤがあまり無いこと。

逆にカラープリザーバーを使用したナイロンスレッドは
シルクのような艶を残したまま色止め可能


※色止めスレッド
趣向を変えたグレーと赤。
何故かゴールドサーメットガイド(笑)
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この表記がないとナイロンは透けます。




こちらは透けるスレッド
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スーパーパルサーも透けるスレッドに
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スレッド薄いよ!なにやってんのー!!
というようにガイドが透けてます。


メタリックスレッドの抜き糸も当然目立ちますが
そこは処理の仕方でどうとでもなるし
透けるタイプのほうが
小技がたくさん効くので好きです。







とりまぁ、両者の特徴ですが
ポリエステルスレッド
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伸びが少ない
色あせしない 対侯性に優れ

日中の使用メインの場合最適。


ナイロンより細目 強度はそこそこ
繊維の太さが安定した部類で使いやすい。

伸びが少なめらしいですが
正直ナイロンと大差無いです。
むしろ強度面では伸び切ってからが強いナイロンの方に軍配が上がる。



ナイロンスレッド(PRO WRAP社製 グデブロッド社製)
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太さはポリエステルより太目 強度はポリエステル以上。

伸びやすいというが実は

むしろ伸びてからの引っ張り強度というのが

ProWrapナイロンのほうが強いと感じます。


基本テンションかけて巻く時に伸びますから

強度面ではポリより上と感じてます。

場合によっちゃポリもナイロンも伸ばしてから使います。

デメリットは

対侯性に難あり。

紫外線で色あせます。

太さはポリエステルより太い。




太い分強度も上ですが

実はヨリを解いて同じ太さにしても

強度はProWrapナイロンの方が強いと感じます。




なので強度が必要な場合

自分はナイロンAスレッドを使いますし


それ以上なら普通にCやDスレッド使います。

ロッドビルドにおいて何かと小技、応用が効くのは
ナイロンスレッドのほうです。

なので、自分は色々やっているので

応用の効くProWrap社製の

ナイロンをメインにしつつ

廃盤となったグデブと併用して使ってます。

実はグデブロッドのほうが若干細いです。



ちなみにサバロさんも

ProWrap社製スレッドを採用してます。

当然、購入先もサバロさん(笑




紫外線対策はコーティング剤次第。

強力な紫外線カット剤が入った

フレックスコートのハイビルド
およびライトフォーミュラ

この2つであれば、自分はナイロンで良いと感じてます。


逆にUVカットが入ってない場合は

長期的にみてポリエステルを使うほうが無難です。


エポキシに後から添加する

UVカット添加剤というのもありますが

こいつは添加しすぎると逆に黄ばむので

正直あんまオススメしません。

フレックスコート以外にも
海外には非常に優れたコーティング剤もありますが
日本に殆ど輸入されてないので割愛






なので最初はポリステルスレッドで組むのが無難です。

UVカットタイプを使うなら
透けるナイロンで表現を生かすのもアリでしょう。

ただしフットの研磨処理はきれいにしないと見栄えが悪いので注意。
また量産するにあたって
供給の安定性って凄く重要なので

グデブロッドは使わないのが吉です。
デッドストックなんで黒以外だと無くなると悲惨なことに。


裁縫糸
これはメインで使わないほうが良いです。

メタリックは別。

例えば細くニット用で使われるレジロン等の糸などは
コーティングが浸透しにくい性質がある
というか多分ワックスがかかってる。


また他のミシン糸は毛羽立ちが酷く

当然色も透けて下地が透けて黒ずみます。

ミシン糸で使えるのは基本的に装飾用として

フジックスのメタリック(1号)がオススメ




スレッドの共通点としては
締め付けテンションが強すぎるとエポキシが染み込みにくくなる。

あんまりにもギチギチに巻くと、その締め付けゆえに
数年後に「ブランクが歪む」という現象が起きる。

ただし緩くてもダメ。

サバロ店長からの受け売りでございます。



なので巻きテンションはきつすぎず、ゆるすぎず

かつ一定のテンションにする必要があります。

そういった意味でスレッドテンショナーってすごく役に立ちます。




その他素材

メタリックスレッド
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ピンラインとして使うなら
細身のフジックスのメタリック1号60番がオススメです。

強いし巻きやすくAスレッドより格段に細目。



グデブロッドは逆にごわつき巻き辛いのです。

標準はジャストエース製だと感じます。




ケブラースレッド(写真左)
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強力な繊維ですが毛羽立ちがあります。

伸びが無く強力です。


デジーノさんがソリッドの補強で

メインとして使っているのはケブラー繊維です。




ダイニーマスレッド(写真右)
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毛羽立ちはありませんがヨリが無い扁平タイプ。

まぁ、自分でヨリはつけれます。

ケブラーと比べて2分の1以下の細さで
伸びが一切無く強度は2倍以上です。

引っ張り強度でこいつに敵うスレッドはありません。


ただコーティング剤が一切浸透しません。
本当に上に載るだけですので使い所は限られます。








シルクスレッド
これはトラウト、竹竿(バンブーロッド)のガイド付けとして
使う職人さんが多いです。
細くて美しいため、マニアの間では人気。
メーカーによっては油っぽいものもあるとか。

使いやすさについてはなんとも言えません
使ったことが無いからです!!( ゚д゚ )ノ





と、ゴチャゴチャ書いてますが

入門用で揃えるならポリエステルスレッドを


ある程度、特性を理解し

使い所をきちんと抑えれるなら

ナイロンを使えば良いとおもいます。

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