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フィールドテスター、叶えて、手放して

  • ジャンル:日記/一般
僕の釣りスタイルが確立されつつあった道中、若干16歳の若者が目を付けたのはハンドメイドルアー達。
浅瀬に潜む鱸と身を潜める釣師が数十メートル先で対等し、お互い自分の存在は気づかれないよう殺気を消し、静かにチャンスを待つ。
食わせられなければそこに釣師が居たことも、食わなければそこに魚が居たこともわからず帰路につく。その逆もあるだろう。
エサだ!っと強烈に吸い込んだ合図と共に手にくるあの感覚は、知恵比べ勝利の合図。
トップの鱸釣が大好きな釣りだが、ドンッ!!と手にくる最初の1発目の感覚も大好きだ。
だから、もう一度味わいたくて通い
1本釣ったら満足して、嬉しくなって
暫くするとまた釣りたくなって、味わいたくなって
抜け出せなくなった沼の中に、いつ入ったのかもわからなくなって。
心の隙間を良い角度から本能に刺激してくる声。
まるで、セックスと同じだ。
自分の釣りとここまでマッチしたルアーを、手で産み出す。
そんな世界はどんな景色なのか?
果たしてどんな人物で、どんな選択をして生きてきたのか?
自然と興味が沸いた。

■11年目の出会い■

僕は、自らこのメーカーのルアーを使うことを選んだ。
ショップを駆けずり回り、このハンドメイドルアーについて語った。
このシャローなら、この流れなら、あのルアーが効きそうだ。
そう信じて通った。その日の魚の状態に合わせて釣りを展開する。
っと言うより、このルアーに合う条件はなんだ?という探し方もした。
"このルアーはこう使うと釣れるんですよ"
っと熱々と語って首をかしげられた時は、僕しか味わった事が無いのかもしれない!っと嬉しくなった。
そう走り続けた僕とハンドメイドルアーは気がつけば11年が過ぎた。
新潟県信濃川も行き、利根川の夜も過ごし、横浜の帷子川では負け知らず。
筑後川で沼にハマり、菊池川で喧嘩ファイトし、万乃瀬川で何度も朝を迎え、川内川でヒラスズキが飛び上がった。
メーカーとの出会いと言うか、最初のチャンスはモニター活動から。
そこから僕のブログが目に止まり、俺と言う存在を知ってもらえた。
当時、制作者の3歩先くらいの引き出しを持ってる自信があった。

■やっと掴んだチャンス■

出会った当時、既に経営方法は以前とは違っていたけど"善は急げ"だ!
っと即座に会いに行った。
サポートという形でルアーの提供を頂き、僕の半分狂ったハンドメイドルアー愛を語った。
この業界への第一歩は、大好きなメーカーから始まった。
フィーモに繋げてもらった。
自分の行動によって手を差し伸べてくれた。
たった1人、走り続け、メーカーを信じ続け、発信し続け、鱸釣りと向き合ってきた歯車がついにがっちした。
このルアー達と渡り歩いたシャロー域の景色は、既にちょっと深いとこまで掘り下げていた。
このメーカーと一緒にルアーを作りたい。
心から、少年のように、そんな気持ちだった。

■2ヶ月で辞退■
出会いもあった。
新しく出会った仲間、シンプルに言うと簡単に出会った仲間だ。
これも何かの縁だと思い我慢した部分もあったが、まるで想像とは違う方向性に嫌気がさしてしまい、今までこのメーカーを信じ、何年も突き詰めて、何を得てきたのか意味がわからなくなるまでの時間は早かった。
僕には合わない。そう言葉にした方が正しいだろう。
そして、離したくない、長い時間をかけてやっと掴んだ仲間はどんどん離れて行きそうになった。
"虻蜂とらず"
誘われた新しいメーカーが手掛けるルアー達の何を言葉にして、どう説明して良いかもわからない自分に変な責任も感じた。
辞退後、スイッチが切れたように釣りに行かなくなった。
2ヶ月、川から離れた。

今思えば愚かな自分もいた
簡単に掴んだものは脆いと言うことも学んだ。
けど、釣りは嫌いになれないしハンドメイドルアーはやっぱり好きだし、今もタックルボックスの中は10数年前とほとんど変わらない。
それで良い。自分の選択に後悔なんて無い。
当然メーカーの垣根を越え、応援してるテスターさんもいる。
大好きなテスターさんもいる。
応援してる釣師もいる。
映像でしか見たことないけど、写真撮りたいなって思わせてくれるちょっぴりファンになってる人もいる。
フィーモだって応援してるから書き続けている。
メーカーを背負うと言う事に関しては、辞退することを自ら選び、1人になることを選び、またコツコツ積み上げていく事を選んだ。
こうして行動を続けた先に出会った仲間は、そう簡単に離れない、僕の好きな本当の本物。
また出会えるかなんてわからない。
また1人の人間と出会えるかもわからないし、またメーカーとの出会いもあるかもしれないし、自ら選んだ今の道は、既に何かに向かって進んでるかもしれない。
大切なのは、自分の芯を持って、生きていく事なんだと。

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