プロフィール

関根崇暁

福岡県

プロフィール詳細

カレンダー

<< 2024/4 >>

1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30

検索

:

アクセスカウンター

  • 今日のアクセス:26
  • 昨日のアクセス:66
  • 総アクセス数:1089374

QRコード

BlueBlue.jpg 「背中に背負う蒼色は鳥から見た海の色」 「お腹に抱く蒼色は魚から見た空の色」 「BlueBlue 海を愛する人へ―」 「Where's your Blue?」 ima_banner.gif 株式会社アムズデザイン運営のima公式web site。シーバスルアーkomomo,sasuke等の紹介。ルアーテスターの釣行記、コラム等も掲載。

胸鰭の黄色い有明鱸を考察する。

当たり前ですが、有明海のスズキは、有明海のスズキです。
他の海域と少し違う特徴を持っています。

ところが、有明海のスズキは、釣り人の勝手な解釈で、マルだタイリクだハイブリッドだの好き勝手に呼ばれています、本当のところ、断定は出来ませんが昔からこの有明海に居たスズキであるという説が一番有力です。

後天的に、タイリクスズキの血を混血させてタイリクと決め付けるのは少々乱暴な気がします、じゃあマルスズキか?といえば本州にいるマルスズキ、もっと言えば、近くの大村湾や玄界灘にいるスズキとも明らかに違う特徴があります。

その一つが黒点。

背びれと側線までの間に黒い斑点を見る事ができる、大型個体でもそれを残す事があるから、これがマルスズキとの違いであると言えます。


小型のセイゴサイズになるとその黒点は鮮やかで美しい。
しかし、成長と共に黒色が薄れ消えてしまうものも多い。

魚の種を定める事を同定と呼びますが、本当のところDNAでも調べない限り、マルスズキとタイリクスズキを見分けるのは困難かと思われます。

僕等は釣り人ですから、学者さんの様な専門的な事はわからない。

ただ僕等は、魚類学者さんくらい魚が好きで、この魚を見続けてきたからわかることがある、楽しめる事がある。


それは個体差を見る事、数値化できる、大きさじゃなく、重さじゃなく。

一匹と一人との出逢いが釣であると思うからです、何度か話しているけど、もう一つの特徴が胸鰭。

さて、今回は少し目の毒だけど、大型個体で有明鱸(有明海産スズキ)の個体差を皆様と一緒に見てみます。

仲間の「釣友」氏の釣った魚ですが、胸鰭の黒い有明海から来たスズキ。尾びれの先端の色が少し白濁しています、これを淡水焼けと僕は呼んでいます。利根川の中流域で釣れる、100km以上遡上する鱸の尾鰭にもこの特徴があります。気になる方は今度見てみて下さい。


これは「筑紫次郎」氏の釣った魚、これなどは各部の鰭が真っ黒。
アフターのシーズンに海から入ってきたばかりの魚、もしくは海の魚はそういうものです。

これは僕が釣った魚、海に近いエリアの魚ですが海の魚ほど鰭は黒く無い、けど尻鰭から尾びれの付け根までが長く、流速の速いエリアを得意としています。丁度、海水遡上系と淡水残留系の中間的な存在。

筑紫次郎氏の仕留めた、黄色い鰭の魚としては完全な個体。これを川の魚と呼ばずに何と呼ぶのか?というくらい淡水系の鱸です。この魚の尾鰭には淡水焼けは無く、全体が白濁している、すなわち、淡水域にずっと居付く魚の可能性があるという事。

標準的な淡水系、やや黄色い鰭の個体。それでも尾鰭に淡水焼けの痕跡がありますから海水浴には行ったりしている様子です。

これらの個体差は何を意味するのか?

もちろん、優勢遺伝、劣勢遺伝、F1、色々な憶測はできます。

それでも、有明海の魚は、有明海の魚。

僕等は有明鱸と呼ぶのが一番しっくりくると考えたのです。

普段何気なく見ている魚にも、その歴史があります。

時には太古の昔に想いを馳せてみるのもまた、この釣りの楽しみのひとつ。

一匹と一人の出逢い、皆様の心に何か残ればと思います。




※専門家の方のご意見があれば頂戴いただけると助かります、宜しくお願いいたします。




■筑紫次郎さん、今回は画像提供ありがとうございました。

■何時も釣れない釣師のログをご覧頂きありがとうございます。


■皆様のご意見・ご感想をお待ちしています。


■もっと書いてくれと思っていただける方、遠慮なく、ソル友、ファン登録、fimo会員登録をお願い致します、お気軽にどうぞ。

 

コメントを見る

関根崇暁 さんのあわせて読みたい関連釣りログ