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釣りの恩は結果で返せ

  • ジャンル:釣行記
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此方へ越してきた仲間が、仕事の合間を縫って再度会いに来てくれ、また一緒に竿を振った。
関東から越して来た仲間に、
「こんな川あるけど来てみない?」
っから始まったこの釣り。
釣れてくる魚の違いから、東京湾と海が違う事を知るには絶好の場所である。
俺たち鱸釣りの仲間は、この男が付けた火によって忽ち広まり、俺もその影響を受けた一人であって、言わば鱸釣りの火付け役である。
今は皆、それぞれ仕事もあり、家庭を持ち、住む場所も変わった。
環境が変われば周りの仲間も少しずつ変わってくる。
久しぶりに会っても、話す内容も良い意味で大人っぽくなり、人として、社会人として成長してる姿を垣間見る。
あの、ラパラXRAPを投げ倒して朝日を迎えた日々が懐かしい。
そこに魚釣りの話題が登る事は昔より明らかに少なくなった。
だから、一生!って背負える趣味ってなかなか見つからないもんなんだと、改めて思う。


■釣りの恩は結果で返せ■


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やってくれた
この男、昔から俺と釣りに行くと本当によく釣る。
「鹿児島すげぇ。永住してぇわ」
ポロっとそんな言葉をこぼすが、異論は無い。
鹿児島の鱸釣りの厳しさを多少知ってる俺は、久しぶりの鱸釣りを案内する身として、彼の鱸に徹する姿はドキドキものだった。 

「九州・東京とは別物・すげぇハズ」

のレッテルが強く頭に出ているだろうから、3日も4日もボウズの現状では、せっかくの鹿児島で鱸釣りをやらなくなってしまうのでは?
と謎のプレッシャーを抱えていた。
本来なら、1級と呼べるポイントへ案内するべきだが、そういう場所は、魚より、人との戦い。
性格的に人の密度にうんざりして此方へ越してきたハズ。
なら、今開拓中で説明不十分だろうが、1ヵ月通っても誰も来ない、でもちゃんとポテンシャルを秘めてて、車が停めれる(笑)
と言う、新しい空気を吸ってもらいたかったのが本心だ。
そして、ちゃんと結果を出す。
この男は、理屈で語るめんどくせぇ俺らとは違って、寡黙に、目に見える結果を功績として残す男なのだ。
しかもこの日、俺の中の仮説は
''釣れない事を確認する為の日''の予定だったのにも関わらず。笑


■仮説と検証■

中々の大雨予報だったので俺は身体を休めた。
1時間、きっぱり寝ると体調が復活し、頭は冴えている。
すぐに窓を打つ雨音に気が付いて、
「あ~釣りになってないかもな~」
っと、相棒が今夜行くと聞いていた川を思う。
案の定、釣りどころではないと連絡が入った。
釣りに行く事を伝えると、
「きっと釣りにならんぞ」
と、相棒の答え。
風向き、予報を見た時、あの日振った時とは違う自然のリズムに、違う景色があって欲しいと願う一方、あの雨を見ると相棒の言うことのほうが正解に近いと思った。
だが見に行かないと納得できない俺は、雨が止んで、ゆっくりした状態で川へ向かった。

■風濁り・雨濁り■

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数日前、河口から上流に向かって吹く風、しかも雨も混じる夜に気合いを入れながら、濡れる身体に相棒と震えた。
何発がバイトは出たが、良い状況では無かった。
帰り際、水面を照らすと河口域のその水色に思わずため息。
川の河口へ行くほど濁る、完全な風濁りだった。
この日、潮位が高い時に数発のバイトは得たものの、潮が下がるほど状況は悪くなっていった。
経験上、強い風でシャローが濁った時、その水はあまり良くない。
ボトムの砂が巻き上がり、水の中全体が濁ってしまう。

今回は、上流から河口へ吹く風が強く吹き、その後徐々に落ち着く予報。
狙いの潮位の頃、バッチリ雨が止む。
海と隣接するこの川であれば、雨で川は濁っていても、風向きで海は澄潮になってるのではないか?
っと、向かう車中で思う狙いは一つ。
橋が作り出す明暗から川を見るとばっちり濁。
目指すポイントから海を覗くと、バッチリ澄潮だ。

「釣れたね、今日」

濁りと流速差がばっちり見える。
右を照らすと、澄。左を照らすと、濁。
現場は緩い西風。
この日の川は、雨で膨らんだ水の影響により、重く、強い。

■''来る''と思う不思議な感覚■

「そろそろ来る。」

狙いの潮位がそろそろ来るが、もう魚はきている気がする。
今夜はどこで反応する?自然との自問自答に、独り言が増える。笑
いつも、流れの呼吸が収まる時にバイトが集中するが、今夜は流れが走り、右に開けた海にその流れが広がざるを得ないほど強い流れが広がった時、バイトが出た。
南側に広がる雨雲は、夜でも目視できるほど黒く、そちらへ視線を右に振った時、ガツン!っと金属的なバイトが出た

「うわ、乗せ切れなかった。笑」

こんなバイトが4発。
今までで1番バイトが出た。やっぱり来てみるもんだ。
''人が思う水の中の仮説は自然とこんなにギャップがあるんだ''と改めて体感した。
この深さ、人間の浅さ、を自然から教わった授業は、うまくルアーへ反応させる事ができないもどかしさを残し、俺に納竿の判断をさせた。
明らかに魚の反応が違った。
こんな状況もあるんだと、それを見れた事の収穫を喜び、良しとしよう。
っと、少しばかり強がっておこう。笑

さて、鹿児島での釣り。
出るか?1本。
今宵もまた、月夜が作る影を見つつ、その1本を追うとしよう。
そんな幸せな日々は、もうすぐ終わる。
鹿児島への恩を、俺は釣らなければならない

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