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▼ ロックウォーク110F
- ジャンル:ニュース
- (インプレ)
こんにちは。
今回はロックウォーク110Fのインプレッションです。
スペック
長さ:110mm
重さ:23g
フック:STX58クラス#2×2
ウエイト:固定重心
タイプ:フローティング
シマノから発売されているライトな青物用プラグ。
まずいきなり結論から。
このルアーを評価すると現状、同クラス(100mm±10)の対青物フローティングルアーではNo1のルアー。
特徴はあるルアーです。良さもある。
ただ、どうにもこうにもならない弱点があるというのもまた事実です。
このルアーを単体で評価してもそこまで飛び抜けた評価になることはないでしょうが、今の市場の中だとこれを手に取る。そんなルアーです。
飛距離
このルアーの一番の良さは爆発的な飛距離です。
まず、優秀な飛行姿勢。きれーいにお尻からカッ飛んでくれます。
これは恐らく整形ウエイトにより重心がより後方に集中していることがよく働いているのでしょう。
例えばアイマのチャッピー100だとベアリング球を使用している(最後方にウエイトを集中させていないこともある)ことで重心が後ろに下がりきっていないため飛行時に回転することがまずまずあります。
ただ、ロックウォーク110Fは成形ウエイトを最後方に配置することでより重心を後方に置くことで風が吹いてもお尻から飛んでいくのが特徴です。
さらに同クラスNo1の重量もあるので姿勢はいいのに軽くて飛ばないと言うこともありません。
この点が私がこのルアーを最も評価する点なのには私の通うポイントが関係しています。
正直多くの磯場でのオープンエリアならば飛距離が物を言うことはナブラ撃ちをするとき程度で多少の差はそこまで重要視されないのではないでしょうか。
(ほとんどやったことないですが)
ただ私が通うポイントはキャストが2mズレると最悪の場合ルアーをロストしてしまうような特殊なポイントです。
そんな場所で沖のピンを狙うためには力まなくても飛距離が稼げるということが最重要事項なワケです。飛ばした上でアキュラシーが必要ですから。
このルアーは爆裂に飛ぶのに何故20mm大きくなった別注平政130があんなに回転するのかは定かではありませんがとにかく気持ちよく飛んでくれます。
アクション
大型ペンシルベイトでの「誘い出し」に代表される、青物狙いのダイビングアクションとスケーティングアクションを、ベイトライクな小型でスリムなボディで実現すべく開発されたロックウォークは、小刻みなトゥイッチで左右に首を振るので、誘い出した青物にしっかりルアーを見せて喰わせる細かなドッグウォーク操作まで幅広く対応する設計のペンシルベイトです。
コルトスナイパー ロックウォーク 110F[OT-111Q] | トップウォーター | ショアソルトルアー | ルアー | 製品情報 | SHIMANO シマノ
この文言に騙されてはいけません。
はっきり言ってこいつはドックウォークではなくダイビング専門ルアーです。
ドックウォークさせようものなら水面をピチャピチャ叩くだけで全く左右に首を振らないなんとも無様な泳ぎを見せてしまいます。
ただダイビングアクション自体は悪いものではありません。
(自体はね)
特徴的なのはダイナミックでもはやS字ではと思わせるようなダイビングアクションでしょう。
このクラスのルアーにありがちなのは小型軽量でフィネス方向に振ったコンセプトで、ダイビングアクションも小刻みで落ち着いた印象を受けるようなもの。
ポポペンがどうかは覚えていませんがチャッピーは間違いなくその類でしょう。
ただこいつは恐らく高浮力のボーン素材を使用していることからアクションのキレがよく大きな軌道を描くような印象を受けます。
小さめのボディで大きなアクションを出すことでナチュラルさとアピールを両立させているといえばコンセプト的には良いのではないでしょうか。
一概にどちらがいいとは言えないのであくまで一つの特徴程度に納めるのが無難だとは思います。
あとロングダイブも向いてません。高い浮力が災いして海面から飛び出してしまいます。
こいつはドゥボンドゥボンぐらいなイメージで短めなダイブをさせるのが向いているなと思います。
弱点
先ほども軽く弱点チックなものを挙げましたがあんなのはジャブです。
実際問題、青物を狙う上でほとんどはダイビングアクションをさせると思うので弱点のようで大した弱点ではないとも言えます。
先ほど泳ぎ自体は悪くないといったんですが悪いのは操作性。
こいつの最大の弱点はダイビングのさせづらさです。
原因は明らかで大きなアクションを作っていた高浮力なボーン素材にあります。
少し水面が荒れたりリーダーにナイロンラインを使おう物なら水面を割ってアペーとミスアクションをしてしまいます。
正直これを完璧に押さえ込むのは難しく半ば運要素まであるのではと思い始めているほどです。
押さえ込むためにはまずフロロを使うこと。
私はフロロ30lbを使うとなんとなくミスしづらいなと感じました。
次にタックルの相性を合わせること。
こいつをよりうまくアクションさせようと思うとオフショアキャスティングロッドのようなスローテーパーでティップ付近までガツンとハリがある竿が適しています。
ジグのテンションを抜かないように泳がせるようなタイプのSLJロッドや最近流行の新世代カーボンを採用した高反発かつしなやかなシーバスロッドで使おうものなら浮力の強いこいつをダイブさせることは難しいでしょう。
このじゃじゃ馬は優しく接しても付け上がるだけで全く言うことを聞いてくれません。力は力で制さねばならん場合もあるんです。
つまりこいつの力を最大限引き出すにはSLJロッドでもなくシーバスロッドでもないロックウォーク110F専用ロッドが必要なわけです。(笑)
じゃあオフショアキャスティングロッドみたいにハリがあって23gのルアーが使えるようなそんなド変態ロッドなんかあんのかと。
あります。ありました。
それがこのスラッシュのコーストシーフ902MLです。
COAST THIEF|SLASH|GAME FISHING (slash-fishing.jp)
ここでの紹介は簡単に済ませるんですがまさにさっき言ったようなロッドです。パワーもロックウォークがベスト。ロックウォークのために作られたようなロッドです。
まぁ万能なロッドではないでしょうし、お金に余裕があって散財したいという方は買ってみてもいいんじゃないかと思います。ただそこまでお高い竿ではないです。
ここまでしてもなお海面の状況と運(笑)によってはミスアクションしてしまうという壊滅的な弱点を有しています。
素材をボーンからABSに変えるなり構造を見直すなりして浮力を殺せば完璧に近づくんですがね。
その他
以前キングフィッシャーで特価の中に入っていて確か1100円 送ぐらいでかなり安く手に入ったんですが現在では無くなっておりYahoo!ショッピングで1700円~1900円 送ぐらい、店頭でも2000円ぐらいでしょうか。
まぁ普通の値段と言えば普通でしょう。
フックもSTX58#2が2発ととんでもない何かをかけない限りは十分なサイズでしょう。
カラーラインナップはシマノが大好きなキョウリン一色となっていて少し残念です。
別にこのカラーがないからどうとかいうつもりはありませんがおおっとなるようなカラーがないのが残念です。クリア系とかレーザー系とか。
今のラインナップで一番好きなのは最近出たキョウリンの鱗が小さいカラー群ですね。アレは綺麗です。
シマノは商業的なカラーよりもっと人の感性に訴えかけてくるようなカラーも出してほしいですね。スタスイのジャイアンみたいな。
総括
素晴らしい飛距離と確かな存在感を持った、小型のダイビングペンシルとして特徴のあるルアーであることは間違いありません。
ただ、どうやっても拭うことができない弱点を持っていることもまた事実で特に海面がラフな時には使い物にならないこともあるかもしれません。
こいつを最大限使いこなすならその他のルアーとは別枠として考慮してタックルを作る必要があるかもしれない。
ただ、個人的にはこのロックウォークじゃなきゃ届かない、どうしてもロックウォークじゃなきゃいけない状況が基本なので飛距離を高く評価し、紹介しました。
普通に磯のオープンエリアで使うなら他の水なじみがいい操作しやすいルアー(ポポペンとかチャッピーとか)を基本として海面が静かで投入できそうな時にはロックウォークを投入して射程を広げるというのがいいかもしれません。
ただ、シーバスでよくあるよそ見して気を抜いているときにドンッみたいなことは期待しない方がいいかもしれません。
よそ見しているとバシャバシャミスアクションしてしまいますから。(笑)
それでは。
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- 2023年9月20日
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