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上宮則幸

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You may dream 準備

  • ジャンル:釣行記
残念ながら、おれには宮古島在住の知人はいない。
そこで沖縄本島の知人数人から情報をいただいた。
それにより、撮影釣行は梅雨開け直後に行う事に決定した。

宮古島の梅雨期はだいたい五月初旬から同じ五月の末あたり。
本当は海況が安定する梅雨中がベストらしいが、雨に濡らす事の出来ない撮影機材が多いために、梅雨中はパス。
梅雨があけきって暫くすると今度は台風が頻繁に発生して、魚釣りどころではないらしい。
そこで、おおよそ梅雨開けの頃である5月末に敢行することにした。

今回のカメラマンはFishmanの社員兼テスター佐藤くん。

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彼は険しい地形も激しい流れもものともせず、何時間もランガンして釣り歩く渓流アングラー。
前職では流通業も経験している、もちろんタフガイ。
過酷な磯歩きではひょっとしたらおれが置いて行かれかねない。
暑さに対する耐性が不安材料だが、しっかり給水休憩すれば大丈夫だろう…と、鷹を括った。

出発までに機材や撮影方法について詳細に打ち合わせを繰り返した。
仕事熱心な彼が、早々と撮影のレジュメを作成してくれていたので、撮影される事に不慣れなおれもイメージがしやすい。



おれの方も釣りに必要な機材の収集に抜かりはない。

ロッドは自身が手掛けている『磯ベイト』BRIST 11XHと113H。

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11XHが青物プラッギングモデルで、今回はリーフエッジゲームで使用する予定。
113Hは磯ヒラモデルだが、漁港やインリーフで使用するつもりだ。

リールは11XHにはシグラーSMとシグラーSG。

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SMにはPE6号を巻き80gまでのルアー用。
SGはPE8号で、よりヘビーなルアーとハードなポイントに対応させる。

4月初旬に導入したSMは改造の必要もなく、地元の磯でも既に使用していて、その扱いやすさから全く問題は無い。

だだ、SGに関しては当初多いに不安があった。
入手してまだ数週間。
元々ブレーキが着いていないレバードラグのジギング用ベイトリールである。

そもそもキャスティング専用のSMがあるのに、なぜLD 機のSGまで必要なのか?
それは、レバードラグの必要性も大いに感じるからだ。 
磯でももちろんだが、特にリーフエッジでは、オーバーハングしたショアライン近くでもし魚を掛けたとしよう。
魚のサイズがそれほど大きくなかったとしても、食って即効ボトムに向かって潜られたら力勝負では勝ち目は絶対にない。
瞬時にラインをフリーにして根擦れを防ぐ必要がある。
その点、スタードラグのSMよりレバードラグのSGが有利だ。

また、SMもレベルワインドが無いリールなんだが、キャスティングの際にトラブルをなるべく減らすために、ワインディングは密巻きになるようにスローワインディングにしている。

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荒く巻くファストワインディングでキャスティングした場合より、はるかにバックラッシュのリスクが少ないし、また飛距離ものばせる。

このスローワインディングにはしかしデメリットもあって、巨魚の強大なパワーとスピードで一気にラインテンションを掛けられると、ラインの食い込みを起こしやすくなる。
もちろんそれはラインブレイクに繋がる。
その際にも、瞬時にラインを解放する必要があるために、LDが必要になるケースも想定したのだ。

このLDリールをキャスティングで使用するにはブレーキ取り付けの改造が絶対条件で、その扱いにも高い習熟度が必要になる。

ブレーキは事前にかなり早い段階からLD機のシグラーSGを使用する事を想定して、特殊なパーツを準備しておいた。
『PMR super mag 』がそれだ。

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イギリスのパーツメーカーPMRから取り寄せたもの。

新品未使用のシグラーSGのパーミングプレートにいきなりドリルで穴を開けるのには躊躇は要らなかったが、果たしてこれで投げられるようになるのか?不安はあった。

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組み付けは非常に簡単な工作レベルだったからスンナリいった。

いざ試投!
しかし、なかなか上手くいかない。
ブレーキフォースが少し足りないのと、SGのスプールエッジの形状がサミングに不向きなためだ。

スプール形状はもうどうしようも無い問題ではあるが、ブレーキはまだ一考の余地がある。

100均でネオジウム磁石を購入して、パーミングプレート内に増設。
スチールの空き缶を金切り鋏で切り出し板金ハンマーで叩いて平らに仕上げ、少しずつ整形してベースプレートを作成。
それを両面テープでパーミングプレート内に張り付け、ネオジウムをペッタン。

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時間をヤリクリして昼夜関係無しに川に港に赴き、試投とネオジウムの増減を繰り返し…なんとかフルキャストしてもバックラッシュせずに尚且つ飛距離を伸ばすブレーキシステムとサミングを獲得した。



ラインは山豊テグスの『ZEROファイター船』だ。

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6号や8号の太いPEは同社ではルアーキャスティング用としては設定が無く、メーカー担当者に相談したところ船用を薦められた。
実際に使用したところ、全く問題無くキャスティングできる。

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ブレーキセッティング中に数えきれないほどバックラッシュを繰り返したが、100g程度のプラグでヘビーなバックラッシュしてもダメージが殆ど無く、扱いやすいタフなラインだと確信した。

リーダーは同社の『耐摩耗ショックリーダー』。
柔らかく扱いやすいが、擦れに強いナイロンリーダーだ。



エクストリームな環境での釣りになるため、ウエアも重要だ。

スパイクも遠征前に新調。

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『RBBロックショアフェルトスパイクシューズ』
実は以前から全く同じ物を使用してきた。
ソールの消耗以外にソールのベースのラバーが消耗したため、双進さんに相談したところ、新しいものを送って下さったのだ。

他のウエアももちろんRBB。

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ソルトゲーターは新型を導入。

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よりフィット感が増し、歩き回る釣りでもズレが殆ど気にならなくなった。
礁上でのもしもの転倒でも足首から股下までしっかりと鋭利な珊瑚からプロテクトしてくれる。

グローブは『RBBエクストリームグローブ』。

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人指し指と親指にウォッシャブルレザーを採用しており擦れに対する耐久性を重視したモデル。
自分もテストに参加して、ベイトキャスティングでサミング時の耐久性と操作性に意見を出させてもらったグローブだ。

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もちろんスピニングにも対応するが、ベイトキャスティングに於いては本来はPE5号程度の近海青物のラインシステムまでを前提にしている。
よりヘビーなシステムを要する今回も迷わずこれを選んだ。


あと、もちろんこれも。

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アクセサリーブランドのeldoradoさんの『GTネックレス』。
おれの御守り。
釣りする時に手離した事なんかない。



今回の遠征はもちろんFishmanマターではあるが、実は多くのメーカーさんの力添えをいただいての遠征だ。

それだけに、おれ自身のフィジカルの準備にも抜かるわけにはいかない。
いや、これは実は磯ベイトの開発を引き受けて以来コツコツと身体作りに努めている。
もちろんそれは今回の遠征のためではなく、いつか本当に強い魚とタフなフィールドで闘うためにと、続けて来た事だ。
それはまだまだ途中ではあるのだけど、今まで積み重ねて来たものを試す機会に漸く恵まれたと言う気分だ。

報われるのか?
返り討ちに遭うか?

しかし、もちろん不安より期待の方が圧倒的に大きかった。

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