プロフィール

網走

東京都

プロフィール詳細

カレンダー

<< 2024/4 >>

1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30

検索

:

アーカイブ

アクセスカウンター

  • 今日のアクセス:172
  • 昨日のアクセス:211
  • 総アクセス数:582954

QRコード

沖磯 イソマグロ2021-1

内地での所用を済ませ、帰島中の定期船内で馴染みの船長から入電。

内容は
「磯渡しの釣人が同船者を募集しているんだけど、どう?」
というもの。

この前日までに地元の相模川で3日連続ボウズを食らってかなり欲求不満を抱えていた私にとっては渡りに船の提案。
二つ返事で承諾し、急遽7/10及び11の2日連続で沖磯での釣行と相成った。


7/10
晴れ。無風、凪という大物釣りには絶好のコンディション。

今回、磯への渡船をチャーターした2人組の釣人は二人とも20代前半の若者だった。
時間に自由が利く学生さんかとおもいきや1名は社会人とのこと。
世の中ガッツのある人間がいるものだ。
最近は世の中の風潮が有給等の完全消化を推奨している感があるものの、新人で島にこられるような長期休暇を申請するには良好な職場環境はもとより本人の強い意志が不可欠だろう。
学生時代に熱中していたスポーツや趣味を社会人になったとたんスイッチを切ったようにやめてしまう人間を沢山見てきたので、彼の釣りに対する情熱には舌を巻いた。

今回はそんな勢いに溢れる若手の釣りに便乗させてもらっただけなので、せいぜい邪魔にならないように気を付けようと思う。



一ヶ所目のポイントは本島北西の一級磯。ここにきたのは久しぶり。
釣りを開始して間もなくダイビングペンシルに何かヒットしたが掛かった魚に数匹のサメが殺到してきてルアーごと取られてしまった。

二ヶ所目は北の端を攻めるも特筆すべきことは起こらずその日の釣りは終了。



7/11
凪、無風、晴れ。暑い。
列島最南端の磯へ。この日は磯替えをせずに一ヶ所に集中して攻略する。

渡礁時には既にいい潮がきており、磯際にベイトフィッシュが浮いている。
ベイトの一枚下の層にはイソマグロの姿も見えるが食い気はない。
だが、そのうちこのイソマグロの捕食スイッチが入るタイミングがあるはずだ。
それがいつなのかはわからない。
長時間の休憩はなるべく避け、絶え間なくルアーを魚に見せてその反応を窺うしかない。内地でやってきたようなヒラスズキ釣りにおけるピンポイント狙い打ち的釣り方は大物釣りでは不可能だ。泥臭く投げ続ける以外に釣果は拓けない。

何気なくルアーをマグナムミノーにチェンジしたところ、遂にイソマグロがチェイスしてきた。
その後ほぼ一投毎に複数匹のイソマグロがルアーを追尾してくる。
イソマグロといえばやる気のないチェイスでお馴染み(?)の魚だが、このイソマグロたちは相当食い気がたっており高速でルアーに近づいては自制心を振り絞り警戒して離れていく。
イソマグロの自制心がその食欲に負けるのは時間の問題だと思われた。
磯上のボルテージは一気に最高潮を迎える。
エサ釣りをしていた若者二人もルアーにチェンジしてイソマグロを誘いだす。
投げればイソマグロから反応があるからお祭り騒ぎだ。

そして一匹のイソマグロが遂に私のマグナムミノーに食いついてきた。
足場が高いのでヒットの瞬間は目視できていた。
イソマグロは海面で身悶えたかと思うとギラリとその鏡面のようなボディーを瞬かせ濃紺の海底へと消えた。

ラインは沖へと向かったので早くもこの勝負はいただきだと思ったが、魚は突然方向転換し磯際のオーバーハングに向かいはじめた。
通いなれた回遊ルートなのか、ここのイソマグロは針掛かりすると高確率でこの磯際ルートを走る。とても厄介だ。

瞬間的に切られると思ったが、魚が走るのをすぐにやめたので事なきを得た。
最後は同礁の若者W君にギャフを打ってもらい勝負あり。
長さは120cmくらいありそうだが痩せこけていかにも体力の無さそうなイソマグロだった。

その後、潮が走りすぎ磯は沈黙。
ラスト2時間ほどは復調してきて魚の反応がポツポツ出始めた

学生のT君はこのチャンスを逃さずポッパーで見事に10kgのキハダをキャッチ。

社会人W君はこの2日間でロウニンアジ、イソマグロを掛けたがラインブレイクの憂き目にあった。
色々なものを犠牲にしてこの遠征にきているだけに相当に悔しそうだったが、そんな彼を私は少しだけ羨ましく思った。
こんなに熱中してみたいな、と。

吉田松陰はその遺書で人の一生を穀物の種まきから収穫という農事に例え、「どんな人の人生にも一生のうちに四季がある」と説いた。
この説に符号させると発展途上の彼は燃え盛る夏の成長期。
伸び代が青天井の若者はまぶしい。
現在、彼の情熱により成長している稲穂は秋には必ず結実するであろう。

それまでの道のりは険しいかもしれないが、是非ともその実を腐らせることなく育てていってほしい。






コメントを見る

網走さんのあわせて読みたい関連釣りログ