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関根崇暁
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▼ 古いランディングネットへの想い
スプーンの師匠の家に行った時、奥様が僕に声を掛けた。
「関根君、これも貰っていって、あの人はもう。。。」
色々な事情があって手元に渡された釣具の中には、作りかけのスピニングロッドや塗りかけのルアー、そしてブローディンのネットがあった。
モデルとしてはティアドロップ18だろう。
大切に使わせて頂きますと返事をして預かったものである。
あれから15年の時が流れた。
静かにその時を待っているかの様に佇むランディングネット。
トラウトの釣りから暫く遠のいていたけれど、最近少しづつ自分の中でその意味を変えて復活させたいと考えた。
ふと、ほんの想いつきで、久々に手入れをする事にした、乾き割れかけてしまった表面にワックスを染込ませゆっくりと磨き上げると再び艶やかな木目が蘇ってきた。
「よし!」と独り言を呟いた僕は道具の準備を始める。
最近の僕はフィッシングバッグを肩に掛けて釣りをする事が多かったがのだがネットの居場所に何時も困る、塗れたままバックに直すのも気が引ける。
折角だから昔の様にフィッシングベストに吊るして釣り歩く事にした。
15年前まで使用していたシムス マスターベスト セージグリーン。
古いロゴはなんだか人気が後から出たみたいだけれど、昔はルアーボックスを入れるのに丁度良いベストはこれくらいしか無かった。
九州に来てから殆ど出番は無くて、部屋の片隅に吊るしたままだった。
釣り道具に対して愛着という言葉があるとしたら、このベストが一番愛着がある。様々なフィールドを共に過したから、着るだけで様々な記憶が鮮やかに蘇ってくる。
べストの背中の色が日に焼けて草臥れているのは、僕が歩いた川原の距離とせせらぎが流れた時間の証、ネットの網の部分が焼けているのは師匠が重ねた時間の厚みだろう。
そして年季の入ったネットリリーサーも復活。
二つの歴史を繋ぎ止める大切な道具の一つ。
しっかりと繋ぎとめて稜線を目差し家を後にする。
春には出逢いと別れがある。
そんな季節だから、僕の生きてきた時間の中で出逢った大切な人を遠く空に想う。
そんな釣行が始まる。
この静かな流れに魚を見付ける事は出来ないがそれでも良い。
釣りは単純で面白い。
そして沢山の笑顔を僕に教えてくれた。
少し苦労しながらも今日のヤマメに出逢う。
そして平瀬にロングキャストしたスプーンを捉えたヤマメ。
大切な道具はきっと眠らせておくべきでは無いのかも知れない。
もしかすると失くしたしり壊してしまうリスクもあるかもしれないけれど。
それでも、きっと使ってあげた方が良いと思う。
また少しづつ時間を刻んで行こう。
このネットが僕のところに来た意味を考えて行こう。
何処までも素敵な流れが目の前に続いて行く。
そんな気がした釣行だった。
- 2015年3月22日
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