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▼ 霧雨の渓
- ジャンル:釣行記
- (BlueBlue, 渓流ルアー釣り, 九州トラウトドリーム)

3月の月末、決算期、限りなく詰め込まれた仕事を終えて。
重く疲れた身体に鞭を打ち、早起きをして山へ向かう。

山にも山桜は咲く、人が植えた桜の木ではく野生、植林の杉だらけの山にも少しだけ春らしい景色が残っている。

その懐深くへ進んで行くと小さな沢が無数に走り、やがては渓になる。
渓に流れる水は多くの命を育み、密かにそこにある。
釣りで来ているのではあるけれど、山深くに身を置くという事で、日常で染み付いた自分の色々な雑念を洗い流し浄化されていく気分になる。
人の心にはバランスがあるから、時にそれを整えて行く事で少し無理も出来る様になる、僕はそう信じている。

今日は、沢山の尺ヤマメを仕留めてきたお気に入りのタックルとルアーで霧雨の瀬にミノーイングの醍醐味を探しにきた。

押さえにスプーン、スピナー、それと瀬でのダウンクロスにシーライドミニ。もう3月ではなく4月、魚は瀬に入り始めるはずだ。

新緑の季節が来る前に、釣りたい魚がいる。

程なくして瀬から飛び出すヤマメ達にしばし夢中になる。

飽きない程度に僕を楽しませてくれる。この季節、その水面で弾ける野生達に何も不満は無い。

瀬の中、底石、流れが集まり、水圧の掛かる場所にはコンディションの良いヤマメ達が付いている。

いったいどれくらいの魚がいるのだろう、次から次へと釣れ続いて行く。

自分の体長よりも大きなシーライドミニ6gに付いてきた稚魚ヤマメ。
これは春に生まれた命、常に渓に餌が豊富にあるわけでは無いから、この好奇心が無ければ生き残れない世界なのかもしれない。

体高のあるヤマメ、淵の底から押さえ込んできた。

時にはミノーをフローティングに変えてセンシティブに狙うと難しい流れからも反応を得られる。
充分に釣る事は出来たから満足ではあるけれど。
僕にはドラマが用意されていた。
九州の尺ヤマメはそう簡単ではない。
それでも続けて行く事で出逢えるタイミングは来る。
この魚がどうだったなんて言葉を綴る事は出来ない。



九州に来る前、昔は当たり前に釣っていたのに。
10年前にダム湖遡上の尺を釣って以来の尺ヤマメにしばし震える。
今回は遡上魚ではく、渓のヤマメだ。

流れに帰してあげると赤みを帯びたそのヤマメはゆっくりと淵の底へ消えていった。
この釣りに特別なテクニックとかメソッドとかは無い。
凄いのはその魚で、素晴らしいのはその自然の豊かさで。
素敵なことは、それに出逢えた事。
そして霧雨の降る自分の気持ちさえも晴れて行く。
今確かに言えることは、どんなに釣れなくても続ける事で、何時かその時が来るということ。
孤独なアングラー達へ、きっとドラマは用意されている。
- 2015年4月1日
- コメント(8)
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登録ライター
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