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▼ 春を釣る
- ジャンル:釣行記
- (ナイトゲーム, BlueBlue, Fishman Beams, 河川, 大潮, ボラ付き, シーバス, Fishman BRIST)
神奈川から遠征の釣友とショップで待ち合わせていた。
道中のバイパスで風の強さに驚く。
ただし、風向きは昨夜とは真逆の南南西。
食わせるピンに対してアゲインストで撃ち込まざるを得なかった昨夜に対して、今夜は風を背負うことになる。
ロッドの選択に少し悩む。
最近手にした89M VENDAVALにするか、プロトの78Mにするか。
強風下ではシャープに振り抜ける短竿の78に分があるんだが、VENDAVAL(スパニッシュで疾風の意)のサブネームを持つ89のパフォーマンスに興味がある。
待ち合わせ場所で落ち合うと、やはりお互い気にしている風の話になった。
彼は昼間に仮眠するつもりが、車に当たる風が気になり全く眠れなかったと言う。
フィールドに到着すると、さっきの彼の言葉をおれも思い知ることになった。
強風吹き荒れる河原。
ヒューヒューと風が木々を揺らす。
水辺からは細波が岸辺を洗う音がうるさいぐらいだ。
ただし、河口からは地鳴りのような波音は聞こえない。
風がうねりを潰しているんだろう。
エントリーのタイミングは下げ末期。
流れと風が同調している。
昨夜はと言えば、海からの風とウネリが流れを殺し、食わせるピンポイントを特定できずに何のヒントも得られずに終わった。
似たような状態がここ最近継続していて、どう攻略していいやら見当もついてなかった。
だからこの風に期待を寄せたわけだ。
ともあれ、ここ最近の肝属の不振と言ったら…説明の必要も無いだろうが(笑)そろそろ30釣行ボウズと言う有り難くない大記録が見えてきている。
鱸が居るのか居ないのかぶっちゃけもうどうでも良くて、フィールドの地形や水温、流れの向きの変化をつぶさに捉えていれば、そのうち交通事故的にドカン!と巨大な鱸かカワヌベに逢えそうな期待感だけがおれをフィールドに向かわせていた。
それが近年のおれの春の釣り。
釣りと言うより調査かもしれんが(笑)
ただ、その年一番のビッグフィッシュは近年春に出逢っている。
ただ、今回は少し事情が違う。
遠方からわざわざ釣友が遠征に来ていて、しかもこの難しい春に来た理由は「春こそ大鱸、カワヌベのシーズン!」と吹聴していたから。
だからどうしても一本欲しい。
もし捕れたら宝物のような思い出になる。
そしてそれは間違いなく釣り師としての成長に繋がると思う。
チャンスは極めて少ない。
だから2人で一本。
おれたちの魚が欲しかった。
ひょっとしたらこの時期の一本はさっきも言ったように、交通事故的な釣果なのかもしれない。
ただ、あのノッペラボウみたいな変化に乏しい川でこの時期に魚信を得るには、それなりにフィールドに対する観察眼や洞察力、創造性、そして何よりも通い続ける根気が要る。
だから敢えて言う。
その時、その場所におれたちは当然のように居合わせられた。
そう言い切れるほどにおれはこの春の釣りの開拓にエナジーを燃やしてきた。
そのストラクチャーへ流し込む立ち位置はもちろん一発で決めた。
数撃つ必要はない。
風は多少気になるが、VENDAVALを曲げ過ぎないように意識しながら軽くベリーを絞り込んで下流のストラクチャーの上流側にK2Fをそっと落とした。
飛ぶ竿でアキュラシーを出すのは極端な短距離戦でもない限り実は非常に容易いと痛感する。
3秒間ラインを送り出しルアーにヘッドダウンの姿勢を与える。
K2Fが吸い込まれるようにストラクチャーの上流側の深みにさしかかり、U字の頂点を切り返す。
横っ腹に流れを受けたK2Fが一瞬姿勢を乱すが、直ぐに水を掴みアクションを強く打つ。
満月だが空が厚い雲に覆われているから見えてはいない。
だけどその通りの挙動の筈だ。
目を瞑っていても出来る程にやり込んだ釣り。
そして、まるでそれが大事な約束事だったかのように、鋭角的な衝撃でVENDAVALのティップが持っていかれた。
約束通り、おれもVENDAVALを煽りバットを入れてやる。
想像と違っていたのはVENDAVALの曲がり。
ナナロクの系譜のしなやかさを色濃く感じる。
掛けた後は、もっとベリーの奥を残すファイトになると思っていたんだが、綺麗に入る。
やはり魚を掛けてみないとわからないな…
美しい曲がり。
有り難い誤算。
ファストランをVENDAVALの緩衝力とコンクエストの滑らかさで難無く凌ぐ。
それに屈した魚が水面を爆発させて水飛沫を撒き散らす。
デカい!
2人で声を挙げる。
ドラグが滑る度に「90あるか?」
止まって巻くと「いや、チョイと足らんかも?」
長い魚体がゼクサスの光の中に見えると「陸まで上げてちゃんと見たいな!」「うわっ!長いな!」
楽しい時間
越えはしなかったが100cmに近い長さ
降る雨と魚の重さで眉が下がってる(笑)
おれたちの魚
感無量
翌昼、釣友には絶好調なマゴチで楽しんでもらったが、残念ながら夜は急激に悪化した水質のために何もできず…
全体としてはしょっぱい釣りになってしまったが、また春に待ってます。
お疲れ様でした!
この40日ほどで漸く一発(笑)
非常に効率悪いがそんな釣りが大好きなんだ。
おれの釣れない春はまだ続く。
Android携帯からの投稿
道中のバイパスで風の強さに驚く。
ただし、風向きは昨夜とは真逆の南南西。
食わせるピンに対してアゲインストで撃ち込まざるを得なかった昨夜に対して、今夜は風を背負うことになる。
ロッドの選択に少し悩む。
最近手にした89M VENDAVALにするか、プロトの78Mにするか。
強風下ではシャープに振り抜ける短竿の78に分があるんだが、VENDAVAL(スパニッシュで疾風の意)のサブネームを持つ89のパフォーマンスに興味がある。
待ち合わせ場所で落ち合うと、やはりお互い気にしている風の話になった。
彼は昼間に仮眠するつもりが、車に当たる風が気になり全く眠れなかったと言う。
フィールドに到着すると、さっきの彼の言葉をおれも思い知ることになった。
強風吹き荒れる河原。
ヒューヒューと風が木々を揺らす。
水辺からは細波が岸辺を洗う音がうるさいぐらいだ。
ただし、河口からは地鳴りのような波音は聞こえない。
風がうねりを潰しているんだろう。
エントリーのタイミングは下げ末期。
流れと風が同調している。
昨夜はと言えば、海からの風とウネリが流れを殺し、食わせるピンポイントを特定できずに何のヒントも得られずに終わった。
似たような状態がここ最近継続していて、どう攻略していいやら見当もついてなかった。
だからこの風に期待を寄せたわけだ。
ともあれ、ここ最近の肝属の不振と言ったら…説明の必要も無いだろうが(笑)そろそろ30釣行ボウズと言う有り難くない大記録が見えてきている。
鱸が居るのか居ないのかぶっちゃけもうどうでも良くて、フィールドの地形や水温、流れの向きの変化をつぶさに捉えていれば、そのうち交通事故的にドカン!と巨大な鱸かカワヌベに逢えそうな期待感だけがおれをフィールドに向かわせていた。
それが近年のおれの春の釣り。
釣りと言うより調査かもしれんが(笑)
ただ、その年一番のビッグフィッシュは近年春に出逢っている。
ただ、今回は少し事情が違う。
遠方からわざわざ釣友が遠征に来ていて、しかもこの難しい春に来た理由は「春こそ大鱸、カワヌベのシーズン!」と吹聴していたから。
だからどうしても一本欲しい。
もし捕れたら宝物のような思い出になる。
そしてそれは間違いなく釣り師としての成長に繋がると思う。
チャンスは極めて少ない。
だから2人で一本。
おれたちの魚が欲しかった。
ひょっとしたらこの時期の一本はさっきも言ったように、交通事故的な釣果なのかもしれない。
ただ、あのノッペラボウみたいな変化に乏しい川でこの時期に魚信を得るには、それなりにフィールドに対する観察眼や洞察力、創造性、そして何よりも通い続ける根気が要る。
だから敢えて言う。
その時、その場所におれたちは当然のように居合わせられた。
そう言い切れるほどにおれはこの春の釣りの開拓にエナジーを燃やしてきた。
そのストラクチャーへ流し込む立ち位置はもちろん一発で決めた。
数撃つ必要はない。
風は多少気になるが、VENDAVALを曲げ過ぎないように意識しながら軽くベリーを絞り込んで下流のストラクチャーの上流側にK2Fをそっと落とした。
飛ぶ竿でアキュラシーを出すのは極端な短距離戦でもない限り実は非常に容易いと痛感する。
3秒間ラインを送り出しルアーにヘッドダウンの姿勢を与える。
K2Fが吸い込まれるようにストラクチャーの上流側の深みにさしかかり、U字の頂点を切り返す。
横っ腹に流れを受けたK2Fが一瞬姿勢を乱すが、直ぐに水を掴みアクションを強く打つ。
満月だが空が厚い雲に覆われているから見えてはいない。
だけどその通りの挙動の筈だ。
目を瞑っていても出来る程にやり込んだ釣り。
そして、まるでそれが大事な約束事だったかのように、鋭角的な衝撃でVENDAVALのティップが持っていかれた。
約束通り、おれもVENDAVALを煽りバットを入れてやる。
想像と違っていたのはVENDAVALの曲がり。
ナナロクの系譜のしなやかさを色濃く感じる。
掛けた後は、もっとベリーの奥を残すファイトになると思っていたんだが、綺麗に入る。
やはり魚を掛けてみないとわからないな…
美しい曲がり。
有り難い誤算。
ファストランをVENDAVALの緩衝力とコンクエストの滑らかさで難無く凌ぐ。
それに屈した魚が水面を爆発させて水飛沫を撒き散らす。
デカい!
2人で声を挙げる。
ドラグが滑る度に「90あるか?」
止まって巻くと「いや、チョイと足らんかも?」
長い魚体がゼクサスの光の中に見えると「陸まで上げてちゃんと見たいな!」「うわっ!長いな!」
楽しい時間
越えはしなかったが100cmに近い長さ
降る雨と魚の重さで眉が下がってる(笑)
おれたちの魚
感無量
翌昼、釣友には絶好調なマゴチで楽しんでもらったが、残念ながら夜は急激に悪化した水質のために何もできず…
全体としてはしょっぱい釣りになってしまったが、また春に待ってます。
お疲れ様でした!
この40日ほどで漸く一発(笑)
非常に効率悪いがそんな釣りが大好きなんだ。
おれの釣れない春はまだ続く。
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- 2015年4月5日
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