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万が一は誰でもありうる〜2年前に発生した水難事故を忘れないために〜

2年前の2019年11月末、東京湾の有名ウェーディングポイントで死亡事故が発生したのをどれほどの方が覚えているでしょうか。

亡くなられた方は、このサイトを利用していた方で、ウェーディングもベテランクラスだったと聞いております。

私自身、直接お会いした事はありませんし、fimo内コミュニティで少し関わった事くらいしか面識はありません。

fimo内に故人の友人、知人が居られるとは思いますし、直接的に関わりが無い私がこのようなログを書くのもいささかどうかと思います。

しかし、やはり彼の事故を忘れないで欲しい、釣り人にとって水難事故は他人事ではないという事を伝えたく書くことにしました。


事故は2019年11月28日夜、千葉県富津市富津岬の干潟で発生しました。
入水された時間までは不明ですが、21時頃に自身で110番をされ、流されていると通報されたとの事。
当日の概況は外気温10℃前後、水温20℃、北風風速8m干潮が23時でした。

警察、海上保安庁の必死の捜索も虚しく、29日午前1時に遥か西の海域で心肺停止で発見され、後死亡が確認されたとの事です。

海上保安庁や警察HPに死亡理由が記載されていませんが、恐らく長時間海水と強風に晒された事による低体温症からの衰弱、溺水と推察します。

故人はシーバスアングラーとしてはベテランであり、ライフジャケットやライトマーカーといった安全装備の不使用は考えにくく、行動も慎重だったと思います。

しかし、そのような方でも事故に遭ってしまうのが海なのです。

私自身、富津岬に行ったことはありませんし、ウェーディングもしません。

ただ、私がウェーディングをしない最大の理由は、ネ̶コ̶だ̶か̶ら̶濡̶れ̶た̶く̶な̶い̶ 磯のヒラスズキがメインで、危険度の高い釣りを2つもすると、どちらかで死んでしまうと考えたためです。

私自身は自身をベテランアングラーとは思っておらず、行く度に海から様々な事を教えてもらっていると考えております。

そんな私が荒ぶる磯の海から学んだことは、どれだけ安全を心掛けても、万が一は有り得るという事です。

磯に通って20年、死にかけた事は2度、ヒヤリで済んだ事は数多くです。

また、これまで3度、落水した初心者を助けた事もあります。
(※どの方もライフジャケット未着用でした)


実は、fimoに登録した理由は、私が足繁く通う南紀の磯に、高速道路の延伸とショアジギング、エギングのブームも相まって、磯の怖さを知らない初心者が増えた事に端を発します。

南紀は地勢柄、天気が良くても波浪が出たり、突発的に三角波が発生します。

海の特性を知らずに、web記事やSNSの情報を頼りに知識不足どころか装備すらままならないアングラーが増えたことで、1人でも事故に遭うアングラーを減らしたい一心で、釣果や釣りのメゾットではなく、海の怖さを発信したいと思ったためです。


富津岬の話に戻りますが、事故の翌月にも同様の事故が発生しました。

この方は運良く救助され、一命を取り止めましたが、状況的に亡くなられても不思議ではなかったと思います。

自分は大丈夫と思うのは個人の勝手です。

万全の装備は着けて当たり前です。

釣り人の水難事故が無くならないのは、事故に遭われた方の想定以上の事態が発生するのが海という場所なのです。

私は現場やログで注意喚起をする事くらいしかできませんし、仮に目の前で事故が発生しても私1人で出来る事はたかが知れています。

繰り返しになってしまいますが、私が訴えたいのは
・万が一は誰でもありうる

・万全の装備でも発生するからこそ、何かが足りなかったり、少しでも不安を覚えるなら中止すべき

・万が一の場合、どうすれば助かるかをシュミレートし、可能であれば安全な場所で想定した訓練をする

・それでも助からなかった場合を考えて、自分なりの備えをしておく


このログを読んで下さった方だけでも届いて欲しく、また、彼のような悲惨な最期を迎えるアングラーが1人でも減る事を願って止みません。


私自身も、認めた「遺書」の封を、家族に切らせる事が無いように。



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