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上宮則幸

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▼ 想像力と冒険心

  • ジャンル:日記/一般
卵かけご飯が幼少より大好きである。

よく、TKG食って腹壊したわ！などと聞くことがあるが、幸いわたしはまだそれを経験していないが、腹が強いんだか運がいいだけなのかは知らない。
ちなみに、家族はTKG NGである。

とにかく、わたくしは好きなので一人で朝食にいただく事が多い。

塩派である。
TKG専用醤油なるものを以前試したが、イマイチだった。
シンプルな薄口醤油がまだマシだと感じたが、やっぱりベストは塩だ。

自分で削る岩塩が良い。
飯卵と混ぜた後もザリザリの粒感を感じる程度の擦り感なら尚好しである。


日曜日である今朝もいただいた。

飯、卵、塩を丼で混ぜていると、ふと卓上のエクストラバージンオリーブオイルが目に入った。
わたしはサラダを食す場合にはこのオイルと前述の岩塩を加える。

おもむろにオイルの小瓶を手に取り、数瞬の躊躇いの後、思いきって小瓶を傾けた。

分量は小さじ一杯ほどだっただろうか？
少量のオイルを丼の中のTKGと混ぜ合わせた。
全体を混ぜなかったのは、もしこの小さな冒険的行為の結末がバッドエンドになってしまった場合を危惧したからである。

エクストラバージンオリーブオイルはご存知の通り、香味に主張が豊かである。
素朴にして若干の野趣を持つTKGにアンマッチになる可能性は否定できない。

【井戸に一滴の毒を落とせば、その井戸は毒となる】の言葉に習えば、既にこの丼の中身は毒と化したかもしれないが、思い切って、箸ですくい一部を口にした。



良き習慣と慎重さは保守的幸福の源泉だが、野心的想像力と冒険心は時に歓喜と恍惚を生む。

わたしはまさに歓喜し恍惚した。

今日、丼の中にわたしの人生の新たな学びを得た。

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