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上宮則幸
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▼ 病床カレー考
- ジャンル:日記/一般
知ってる人は知ってんだが、まぁ、そんなに大したことも無いわけなんだが、おれは最近だいぶ体調悪くて寝込んでしまっていたわけだ。
驚いた事には、体調不良が始まるやメシがまるっきり食えなくなっちゃって、水分やミカンと特定のゼリーが辛うじて喉を通るだけで、あとの物は食った側から吐いてしまうような状況が続いた。
それが1週間も続き、つい2日前から漸くおかゆが食えるまでに回復してきた。
40過ぎてからと言うもの、どこに仕舞い込んだか見当たらなくなっていたアバラや頬骨にこんにちはをするほど身体から贅肉が落ちて、そんだけならあー痩せた痩せたよと喜んだりも出来るんだろうが、自宅の階段を昇り降りするだけで息が切れ目が回る。
職場にこれ以上迷惑も掛けられないから、無理にもメシを食い身体を動かすことを心掛けてるところだ。
今日の晩飯には鶏のボンジリと皮の串焼を食った。
だいぶ脂質の多い物もいけるようになって、白いごはんも最高に美味かった。
今考えることは、食い物のことばかりである。
憧れの食い物はココイチのカレーライスだ。
カレーは小洒落たインド料理屋やタイ料理屋じゃなくココイチだ。
シンプルなチキンカレーが良い。
ライス400gで7辛だ。
実は7辛はおれにもだいぶ辛い。
その辛さをしっかり支えてくれるのは白いごはん。
ごはんのでんぷん質のほのかな甘みがココイチのカレーのシャープな辛さをいっそう際立たせる。
おれはカレーとごはんは混ぜない。
カレーはカレー、ごはんはごはんで味わいたいからだ。
しかし、カレーとごはんが混ざる、皿の中央のあのインドとジャパンの架空の国境戦のごとき境界線は言わずもがな魅力的だ。
食い始めにはスプーンを必ずや伸ばしたくなる魅惑のラインだ。
そしてその境界線はココイチでカレーライスを楽しむ際には必ずや避けては通れない。
よもや、嫌々許せないのよと聞き分けの無い子供のような事は言うべきではない。
だから混ぜることにもおれは否定はしない。
おれの中のカレーの醍醐味は辛さだ。
時に手に震えを来たし、身体のコンディションによっては内蔵の痙攣を誘い、必ずや滝のような大汗に悩まされる辛物だが、体調が万全で美味い!と感じる時、辛さを噛みしめながら徐々に始まるカレーとの対話、あれはいったい何なんだろうか。
辛いカレーは食っている最中に一言二言と、ちょうどタイムリーな話題を語りかけてくる。
話しのネタはだいたい仕事の事で、ちょっと面倒な案件が多い。
時には家庭のイザコザだった事もある。
不思議な事には、食う事とその対話に没頭しているうちに、それを幽体離脱さながら俯瞰で見る感覚になる事がある。
カレーの意見を聞きながらそれに応えるおれを、また別の意識下のおれが見守る感覚だ。
本当のところ、カレーの言葉はおれ自身の胸の中の言葉であって、他の誰のものではない。
カレーの神様やスパイスの妖精をおれは信じちゃあいない。
ハッキリ言おう、飛んでっちまうらしいんだおれは、辛いカレーを食べると。
どこに飛ぶのか?
恐らくそれは自分の心の中にだ。
カレーの凄いところは、本当は一個しかないおれの心にいくつもの『局』を見いだして、個である筈のおれが時に3局での対話や自分覗きを可能にしてくれるってことだ。
自我に還る食べ物。
ちょうどいい辛さなんてカレーには存在しない。
自分が食える最大限の辛さのカレーが最も美味いカレー。
最高に美味いカレーを食える最高のおれにまた回復せないけん。
驚いた事には、体調不良が始まるやメシがまるっきり食えなくなっちゃって、水分やミカンと特定のゼリーが辛うじて喉を通るだけで、あとの物は食った側から吐いてしまうような状況が続いた。
それが1週間も続き、つい2日前から漸くおかゆが食えるまでに回復してきた。
40過ぎてからと言うもの、どこに仕舞い込んだか見当たらなくなっていたアバラや頬骨にこんにちはをするほど身体から贅肉が落ちて、そんだけならあー痩せた痩せたよと喜んだりも出来るんだろうが、自宅の階段を昇り降りするだけで息が切れ目が回る。
職場にこれ以上迷惑も掛けられないから、無理にもメシを食い身体を動かすことを心掛けてるところだ。
今日の晩飯には鶏のボンジリと皮の串焼を食った。
だいぶ脂質の多い物もいけるようになって、白いごはんも最高に美味かった。
今考えることは、食い物のことばかりである。
憧れの食い物はココイチのカレーライスだ。
カレーは小洒落たインド料理屋やタイ料理屋じゃなくココイチだ。
シンプルなチキンカレーが良い。
ライス400gで7辛だ。
実は7辛はおれにもだいぶ辛い。
その辛さをしっかり支えてくれるのは白いごはん。
ごはんのでんぷん質のほのかな甘みがココイチのカレーのシャープな辛さをいっそう際立たせる。
おれはカレーとごはんは混ぜない。
カレーはカレー、ごはんはごはんで味わいたいからだ。
しかし、カレーとごはんが混ざる、皿の中央のあのインドとジャパンの架空の国境戦のごとき境界線は言わずもがな魅力的だ。
食い始めにはスプーンを必ずや伸ばしたくなる魅惑のラインだ。
そしてその境界線はココイチでカレーライスを楽しむ際には必ずや避けては通れない。
よもや、嫌々許せないのよと聞き分けの無い子供のような事は言うべきではない。
だから混ぜることにもおれは否定はしない。
おれの中のカレーの醍醐味は辛さだ。
時に手に震えを来たし、身体のコンディションによっては内蔵の痙攣を誘い、必ずや滝のような大汗に悩まされる辛物だが、体調が万全で美味い!と感じる時、辛さを噛みしめながら徐々に始まるカレーとの対話、あれはいったい何なんだろうか。
辛いカレーは食っている最中に一言二言と、ちょうどタイムリーな話題を語りかけてくる。
話しのネタはだいたい仕事の事で、ちょっと面倒な案件が多い。
時には家庭のイザコザだった事もある。
不思議な事には、食う事とその対話に没頭しているうちに、それを幽体離脱さながら俯瞰で見る感覚になる事がある。
カレーの意見を聞きながらそれに応えるおれを、また別の意識下のおれが見守る感覚だ。
本当のところ、カレーの言葉はおれ自身の胸の中の言葉であって、他の誰のものではない。
カレーの神様やスパイスの妖精をおれは信じちゃあいない。
ハッキリ言おう、飛んでっちまうらしいんだおれは、辛いカレーを食べると。
どこに飛ぶのか?
恐らくそれは自分の心の中にだ。
カレーの凄いところは、本当は一個しかないおれの心にいくつもの『局』を見いだして、個である筈のおれが時に3局での対話や自分覗きを可能にしてくれるってことだ。
自我に還る食べ物。
ちょうどいい辛さなんてカレーには存在しない。
自分が食える最大限の辛さのカレーが最も美味いカレー。
最高に美味いカレーを食える最高のおれにまた回復せないけん。
- 2018年1月31日
- コメント(1)
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