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曾祖父の釣りの考察と検証

  • ジャンル:日記/一般
以前書いた

曾祖父の話 前編・後編

幼いころ父や曾祖父を知る人達から聞かされた話を思い出し、自分の釣りを考えるためのまとめを兼ねて曾祖父の卓抜した技術、人生のエピソードを書いてみた

港内限定で小舟を浮かべて主にスズキをエビで釣っていたそうだが
釣り上げたスズキのサイズが曾祖母の身長と同じ140センチオーバーということに驚かされた
ちなみに魚体に斑点はなかったそうでマルスズキとのことだった

曾祖父は私が生まれる1ヶ月ほど前に亡くなり
面識は全くない
実際は寡黙な人だったようで、父には独り言を呟くように過去のことを語ったそうだ

漁師は漁具やポイントに関する秘密を多く持っており、曾祖父の仕掛けや漁をした場所について具体的なことはほとんどわからなかった

わかりはしなかったが、父からの話、1950年代初頭の漁場の近辺の写真、現代の航空写真を照らしあわせながら曾祖父の釣りの足跡を辿ってみて気づいたことがあった

竿、タモのカスタマイズ含めて道具に異常なまでのこだわりを持つこと

竿を出すポイントの選定は目視できる地形的変化は当然として、そこに付随する流れの変化を超高精度で捉えきれていること

魚が口を使うタイミングを読み切り、確実にかけていること

かけた魚種、サイズを問わずばらすことがなかったこと

魚には高度な知性があると認識しており、対決すべきライバルと考えていたように感じたられたこと
である

余談だが曾祖父のタモは小学校5年生の時の私がすっぽりと入りなお余裕があった
また古ぼけて物凄く重かったが、木製フレームの曲線は美しく、美術品にあるような妙な生命感があったのを覚えている

地形変化や流速を捉えることについては、半世紀以上前からアングラーなら誰でも気をつけることをやっている
おそらく必殺技みたいなものはなく、性格からも基本に徹しきっていると感じた


今では整備され様相も変わっているが、ちょっとした検証として曾祖父が竿を出していただろうと予想した地点付近で父に釣りをしてもらい答え合わせをすることにした
私は曾祖父のフィールドから遠く離れているため、父に電話やメールを通じて細かい位置取りを伝えてルアーを投げてもらった

昨年末から立ち位置を父とやり取りをしていていると、過去の記事にも書いた1月初めに82センチのシーバスを釣った
父は週1回釣りに行くようにしているのだが、今年の3月末までで5本のランカーサイズを釣り上げることに成功した

曾祖父は日本史上屈指のスズキ釣り師と思っている
こんなにもスズキが釣れるなら、他の漁師もすればいいのにと思ったのだが、競合しようとする漁師は最後まで現れなかったそうだ

感覚が常人のそれとは次元が違いすぎて、この領域に達することが出来る人は少ないだろう
しかし、釣り人が自分に完全にマッチするタックルに出会う幸運に恵まれ、フィールドの観察技術の錬磨に努める

なにより自分の思い込みを遥かに上回るサイズのシーバスが存在していることを知り備え、感覚を研ぎ澄ませて挑み続ければ、曾祖父の釣り上げたスズキを上回る記録が打ち立てられる日が必ず来ると思っている

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