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▼ モンゴル遠征 1
- ジャンル:釣行記
- (遠征)
8/15
東京行きのおがさわら丸船内は南洋にある台風の影響か、やや揺れが気になる。
これから同月18日まではモンゴルのオノン川でタイメン(北海道に生息するイトウの近縁種)を狙うための移動に費やすことになる。
私にとっては初めての海外での釣りになるわけだが、海外へ出ることの不安、移動の億劫さ、釣果を本当に出せるのかという疑念から今一つモチベーションが上がってこない。
この事は遠征の準備にも影響を及ぼした。
タイメンを釣るためのタックルやルアーは新調するのが不経済だったのでスズキ釣りのものをそっくりそのまま流用することにし、この遠征のために新たにルアーやラインを買いたすことさえしなかったのだ。
一方、同行者のT夫妻はタックルから何から全て1から揃えたという。T氏の今回の遠征に対する意気込みは並々ならぬものがある。
そもそも、この遠征は言い出しっぺこそ私であるが行き先や対象魚、日程などは全てT氏がきめたことなので当然といえば当然だ。
今年の正月に次の遠征計画を練っていた私は現在メインでやっている大物釣りと並行して生涯の目標の一つである世界のトラウト全魚種キャッチに向けて動き出そうと決意していた。
遠征先の候補としてはアラスカとカナダが最有力であったが、この遠征に参加したいと志願してきたT氏の意向や対象魚の釣季などを擦り合わせた結果、モンゴルへタイメンを狙いに行くことなった。
正直なところ私はあまりタイメンにもモンゴルにも惹かれるところがないのでそれほど乗り気がしなかったが、この機会を逃したら釣友と海外へ行くことなど二度とないかもしれないと思いモンゴル行きに賛成することにした。
自由気ままなひとり旅は思い立ったらすぐにいけるが、友人との釣りは双方の予定が合わなければ行くことは出来ない。
なので今回は自分の欲望より友人と楽しい時間を過ごすことを優先することにしたのだ。
私は複数人で行動するときは一切合切全ての思考を同行者に任せることにしている。
他人の案に反対して対立したり、自分のやりたい事ばかり主張して相手がストレスを感じてしまったら楽しむために行っている旅が全然楽しめないからだ。
それにこのように全部他人に丸投げすることにより時に他の人のやることが意外なほど自分にマッチしているということがわかったり、そのやりかた、思考の長所を学べたりすることがしばしばある。
どんな人にでも必ず学ぶべきところがあるので、そこをうまい具合にいいとこ取りして今後の己の行動をより良いものにしていこうと努力する姿勢が大事だ。頭でっかちになってはいけない。
次の遠征はきっと単独行になるので、今回の遠征を通じて海外経験が豊富なT氏から学べるところはすべて吸収しようと思っている。
8/16
移動日
14:30成田発
約5時間のフライトでチンギス・ハン空港に到着。
成田の本屋で何となく手に取った「黄金のバンタムを破った男」という本を機内で読み、感動。
この作品は日本人で2人目のボクシング世界チャンピオンであるファイティング原田のボクシング人生を中心に同時代のボクサーの活躍を書いたもの。
私はあまりボクシングに興味がないし、間違ってもやってみたいなどとは思わないが、青春とプライドと人生を己の拳に賭けたボクサーたちの生きざまに大きく心を揺さぶられた。
ボクシングと釣りという違いはあれ捨て身の覚悟で一つのことに熱中することは素晴らしいことだ。
他人から見ればたかが遊びの釣りだけれどこれだけに持てる時間の全てを費やせばきっと面白いことができるようにおもう。
空港に到着しガイドのインへさんとオノン川キャンプ場までのドライバーフスさんの二名と合流。
インへさんは日本語が堪能で気のいい方。なかなか良いガイドさん。
欠点はあとで判明するが目的地までの到着時間の予想が大変いい加減で、彼は首都ウランバートルから釣り場のオノン川まで所要時間約6時間といっていたが実際は倍の12時間を要した。
今回の旅はこの二人と、この後ウランバートル市内で合流するT氏とその奥さんの四名にプラスしてオノン川についてからは現地の釣り名人バタさんが合流するので最終的には五名の大所帯となる。
さてこのインへさんからモンゴル到着直後に衝撃的な事実を告げられる。
昨日からモンゴルに前のりしていた同行者Tさんの奥さんが先程携帯電話をスられたというのだ。
ホテルまでT夫妻を迎えに行き警察へ。
モンゴルに来て真っ先に警察に行くことになるとは…
刑事事件として取り扱ってもらうためには結構な時間拘束されてしまうらしいので、保険適用のための被害証明書みたいなものを発行してもらい警察署を後にした。
その後一時間ほど目的地のオノン川方面へ走り、ツーリストゲルというキャンプ場のコテージ代わりにモンゴルの遊牧民のテントであるゲルで宿泊。長旅の疲れか夕食後速攻で就寝。
8/17
1日車移動。
海外の釣りツアーはセスナ機をチャーターしたりまるで戦車のようなキャタピラ付きの水陸両用車を使ったりして高額になるものも多いが、我々は費用を最小限に抑えるため空港から釣り場まで全部車での移動。
旅行プランを組み立ててくれたT氏の努力の甲斐があり釣り専門のツアー会社のものより大幅に料金をおさえることができた。
車はヒュンダイ社製のボロいミニバンで10時間くらい未舗装の凸凹道を走行する。
日本人の常識では考えられないことだがモンゴルの道路は幹線道路以外は基本未舗装で道というよりただの轍。
それもその轍が無数にあるのに対し行き先を示してくれる道路案内の標識など皆無。周りは一面の大平原。
どうやって行き先を定めているのかというと、こっちに向かってくる人や休憩中の車にのっている人に道をきいて方角やその道が通行可能(モンゴルの道路は雨で灌水したりするとそこを迂回していかねばならない)か所々で聞くという凄くアバウトなスタイル。
道中、川の途中でスタックして2台の車が立ち往生しているのを発見。なんとか牽引ロープを使って陸まで引き上げようとするも上がらず断念。
仕方ないので見捨てていく。
われわれも決死の覚悟で渡川を試み無事成功。スプラッシュマウンテンの様に車で川に突っ込み横切っていったのだが、前の車が2連続で失敗していたこともありスプラッシュマウンテンの200倍くらい怖かった。
日本の三面護岸化された小川はなんとも無機質で生命感を感じないが、モンゴルのように治水事業を全くしないのは人間が生活する上で大変な不便がある。
当たり前のことだが自然保護と人間の豊かな生活を両立させることはとても難しいと感じたモンゴルの川辺であった。
しばらくすると今度は車軸の支える鉄柱が折れるハプニング。
もはや絶対絶命かと思われたが、なんと予備パーツがあったのでなんとか危機回避。
トラブルが続いたがこの日はなんとかオノン川近くにあるこれからの釣りのベースキャンプに到着した。
ちなみにオノン川という川はモンゴル北部の山間部を源流とし北東部でロシアの国境をこえるアムール川の支流で、流域はかの有名なチンギス・ハン誕生の地ということで有名らしく、モンゴル帝国の建国もこの地で行われたそうだ。
私が網走で毎冬みていた流氷はこのアムール川の氷が流れてきたものだ。
この異国の川にもこんな縁というか繋がりがあるのかと想うと親近感のようなものがわいてくる。
今回我々が釣りをするポイントはオノン川源流に近いモンゴル北部。
首都ウランバートルからずっと教科書でみたようないかにもモンゴルという大平原が広がっていたが、北部まで来ると草の背は高くなり、山が多く、その山肌には平原には全くみられなかった針葉樹が散在している。
いわゆるタイガというやつだろう。
通訳のインへさんによると我々のいるモンゴル北部は土地が肥沃で作物、家畜の生育にはとても適した場所ということなのだが、それならなぜこんなド田舎に甘んじているのか。理由は全くわからない。
まぁ以上のことは本筋とあまり関係が無い。
いよいよ明日は実釣。
はたしてタイメンは現れてくれるだろうか。


東京行きのおがさわら丸船内は南洋にある台風の影響か、やや揺れが気になる。
これから同月18日まではモンゴルのオノン川でタイメン(北海道に生息するイトウの近縁種)を狙うための移動に費やすことになる。
私にとっては初めての海外での釣りになるわけだが、海外へ出ることの不安、移動の億劫さ、釣果を本当に出せるのかという疑念から今一つモチベーションが上がってこない。
この事は遠征の準備にも影響を及ぼした。
タイメンを釣るためのタックルやルアーは新調するのが不経済だったのでスズキ釣りのものをそっくりそのまま流用することにし、この遠征のために新たにルアーやラインを買いたすことさえしなかったのだ。
一方、同行者のT夫妻はタックルから何から全て1から揃えたという。T氏の今回の遠征に対する意気込みは並々ならぬものがある。
そもそも、この遠征は言い出しっぺこそ私であるが行き先や対象魚、日程などは全てT氏がきめたことなので当然といえば当然だ。
今年の正月に次の遠征計画を練っていた私は現在メインでやっている大物釣りと並行して生涯の目標の一つである世界のトラウト全魚種キャッチに向けて動き出そうと決意していた。
遠征先の候補としてはアラスカとカナダが最有力であったが、この遠征に参加したいと志願してきたT氏の意向や対象魚の釣季などを擦り合わせた結果、モンゴルへタイメンを狙いに行くことなった。
正直なところ私はあまりタイメンにもモンゴルにも惹かれるところがないのでそれほど乗り気がしなかったが、この機会を逃したら釣友と海外へ行くことなど二度とないかもしれないと思いモンゴル行きに賛成することにした。
自由気ままなひとり旅は思い立ったらすぐにいけるが、友人との釣りは双方の予定が合わなければ行くことは出来ない。
なので今回は自分の欲望より友人と楽しい時間を過ごすことを優先することにしたのだ。
私は複数人で行動するときは一切合切全ての思考を同行者に任せることにしている。
他人の案に反対して対立したり、自分のやりたい事ばかり主張して相手がストレスを感じてしまったら楽しむために行っている旅が全然楽しめないからだ。
それにこのように全部他人に丸投げすることにより時に他の人のやることが意外なほど自分にマッチしているということがわかったり、そのやりかた、思考の長所を学べたりすることがしばしばある。
どんな人にでも必ず学ぶべきところがあるので、そこをうまい具合にいいとこ取りして今後の己の行動をより良いものにしていこうと努力する姿勢が大事だ。頭でっかちになってはいけない。
次の遠征はきっと単独行になるので、今回の遠征を通じて海外経験が豊富なT氏から学べるところはすべて吸収しようと思っている。
8/16
移動日
14:30成田発
約5時間のフライトでチンギス・ハン空港に到着。
成田の本屋で何となく手に取った「黄金のバンタムを破った男」という本を機内で読み、感動。
この作品は日本人で2人目のボクシング世界チャンピオンであるファイティング原田のボクシング人生を中心に同時代のボクサーの活躍を書いたもの。
私はあまりボクシングに興味がないし、間違ってもやってみたいなどとは思わないが、青春とプライドと人生を己の拳に賭けたボクサーたちの生きざまに大きく心を揺さぶられた。
ボクシングと釣りという違いはあれ捨て身の覚悟で一つのことに熱中することは素晴らしいことだ。
他人から見ればたかが遊びの釣りだけれどこれだけに持てる時間の全てを費やせばきっと面白いことができるようにおもう。
空港に到着しガイドのインへさんとオノン川キャンプ場までのドライバーフスさんの二名と合流。
インへさんは日本語が堪能で気のいい方。なかなか良いガイドさん。
欠点はあとで判明するが目的地までの到着時間の予想が大変いい加減で、彼は首都ウランバートルから釣り場のオノン川まで所要時間約6時間といっていたが実際は倍の12時間を要した。
今回の旅はこの二人と、この後ウランバートル市内で合流するT氏とその奥さんの四名にプラスしてオノン川についてからは現地の釣り名人バタさんが合流するので最終的には五名の大所帯となる。
さてこのインへさんからモンゴル到着直後に衝撃的な事実を告げられる。
昨日からモンゴルに前のりしていた同行者Tさんの奥さんが先程携帯電話をスられたというのだ。
ホテルまでT夫妻を迎えに行き警察へ。
モンゴルに来て真っ先に警察に行くことになるとは…
刑事事件として取り扱ってもらうためには結構な時間拘束されてしまうらしいので、保険適用のための被害証明書みたいなものを発行してもらい警察署を後にした。
その後一時間ほど目的地のオノン川方面へ走り、ツーリストゲルというキャンプ場のコテージ代わりにモンゴルの遊牧民のテントであるゲルで宿泊。長旅の疲れか夕食後速攻で就寝。
8/17
1日車移動。
海外の釣りツアーはセスナ機をチャーターしたりまるで戦車のようなキャタピラ付きの水陸両用車を使ったりして高額になるものも多いが、我々は費用を最小限に抑えるため空港から釣り場まで全部車での移動。
旅行プランを組み立ててくれたT氏の努力の甲斐があり釣り専門のツアー会社のものより大幅に料金をおさえることができた。
車はヒュンダイ社製のボロいミニバンで10時間くらい未舗装の凸凹道を走行する。
日本人の常識では考えられないことだがモンゴルの道路は幹線道路以外は基本未舗装で道というよりただの轍。
それもその轍が無数にあるのに対し行き先を示してくれる道路案内の標識など皆無。周りは一面の大平原。
どうやって行き先を定めているのかというと、こっちに向かってくる人や休憩中の車にのっている人に道をきいて方角やその道が通行可能(モンゴルの道路は雨で灌水したりするとそこを迂回していかねばならない)か所々で聞くという凄くアバウトなスタイル。
道中、川の途中でスタックして2台の車が立ち往生しているのを発見。なんとか牽引ロープを使って陸まで引き上げようとするも上がらず断念。
仕方ないので見捨てていく。
われわれも決死の覚悟で渡川を試み無事成功。スプラッシュマウンテンの様に車で川に突っ込み横切っていったのだが、前の車が2連続で失敗していたこともありスプラッシュマウンテンの200倍くらい怖かった。
日本の三面護岸化された小川はなんとも無機質で生命感を感じないが、モンゴルのように治水事業を全くしないのは人間が生活する上で大変な不便がある。
当たり前のことだが自然保護と人間の豊かな生活を両立させることはとても難しいと感じたモンゴルの川辺であった。
しばらくすると今度は車軸の支える鉄柱が折れるハプニング。
もはや絶対絶命かと思われたが、なんと予備パーツがあったのでなんとか危機回避。
トラブルが続いたがこの日はなんとかオノン川近くにあるこれからの釣りのベースキャンプに到着した。
ちなみにオノン川という川はモンゴル北部の山間部を源流とし北東部でロシアの国境をこえるアムール川の支流で、流域はかの有名なチンギス・ハン誕生の地ということで有名らしく、モンゴル帝国の建国もこの地で行われたそうだ。
私が網走で毎冬みていた流氷はこのアムール川の氷が流れてきたものだ。
この異国の川にもこんな縁というか繋がりがあるのかと想うと親近感のようなものがわいてくる。
今回我々が釣りをするポイントはオノン川源流に近いモンゴル北部。
首都ウランバートルからずっと教科書でみたようないかにもモンゴルという大平原が広がっていたが、北部まで来ると草の背は高くなり、山が多く、その山肌には平原には全くみられなかった針葉樹が散在している。
いわゆるタイガというやつだろう。
通訳のインへさんによると我々のいるモンゴル北部は土地が肥沃で作物、家畜の生育にはとても適した場所ということなのだが、それならなぜこんなド田舎に甘んじているのか。理由は全くわからない。
まぁ以上のことは本筋とあまり関係が無い。
いよいよ明日は実釣。
はたしてタイメンは現れてくれるだろうか。


- 2018年8月24日
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