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▼ 西方見分録 7 愛媛 大分
- ジャンル:日記/一般
経路
愛南ー宇和島ー西予ー八幡浜ー臼杵ー大分ー別府ー日出ー杵築ー国東
期間
11/29~12/10
歩行距離
約240km
釣行場所、釣果
御荘湾 ×
岩松川 ボラ メッキ フッコ ヒラスズキ
臼杵川 ×
大野川 スズキ
高知から愛媛に入り、北上していく。
クロダイ釣場として有名らしい御荘湾で釣りをするもボウズ。
翌日は夕マズメから宇和島市の岩松川を攻める。
明るいうちに、メッキ、ボラと連発。
小さいルアーだとごく稀にボラがルアーをくってくることがあるが、単純に口に引っ掛かっただけなのかもしれない。
岩松川は相当ベイトがよっているらしく、対岸では海鳥が20羽くらいベイトフィッシュを追い回している。
川幅は目測200mほど、両岸はコンクリートの擁壁で固められており、ウエーディングするかタモがないと魚がきてもランディングできないが、一ヶ所だけ階段がありそこならスニーカーでもハンドランディングできるので階段にたってキャストしていく。
18:00ころから当たりがでる。
まず一発目はフッコサイズのシーバスをキャッチ。
その後55cmほどのヒラスズキをランディングしたが写真撮影する前に落としてしまい、オートリリース。
その後も3度ほどあたったがフックオフ。
下げ止まりで当たりが途絶えたので終了。
宇和島市付近はタイリクスズキが多いようなので、スズキ3目制覇を目論んでいたが実現しなかった。
その後、八幡浜市から宇和島運輸フェリーを使い、2時間ほどで大分県臼杵に渡航。
予定にはなかったが、九州に上陸した。
臼杵では雨に降られしばらく滞在。
少し釣りもしたが釣れず。
横でやっていた餌釣りのオジサンがセイゴ、フッコを連発してるのをみているとルアーで釣るのがバカらしくなってくる。
その後佐賀関半島にまわり、関アジを堪能。この旅で初めてご当地食材を食べたのだが、これがもう絶品だった。
ちなみに、私はここに来るまで関アジの「関」は関門海峡の「関」だと勘違いしていた。
旅を続けていると自分の無知を痛感する。
一般常識くらいは身に付けているつもりでいたが、時にはそれすら怪しいし、訪れる土地には独自の産業、風習、歴史、全国的には名の知られていない歴史上の名士などがおり私はその何も知らない。
世界の全てを知ることは到底不可能だが、学ぶ姿勢はいつでももって少しでも多く世の中のことを知っていたいものだ。
その晩は佐賀関の道の駅で野営。
ここでは日がくれると20~30台位のオートバイ集団が騒ぎまくる。
どれも暴走族といった風でなく一般的な若年ライダーだが、集団心理がはたらいているのか、他に車中泊の車などもいるのにとにかくうるさい上にいつまでたってもいなくならない。
ちょうどこの時テントの中で私は四国で興味をもった空海に関する本を読んでいたので少し考えるところがあった。
空海が不自由な時代に生まれ、それでも確固たる決意を持ち自由に生きたのに対し、ライダーの彼らはこの自由な時代でそれをもて余してしまっているなと…。
思えば高校生位までは何をするにも制限がついたが、それを終え、大学生や社会人になると急に自己責任のもとある程度何をするのも自由になる。
そして大体の人間が降ってわいたように手にした自由に戸惑ってしまう。
私にもこの自由とどう付き合っていくか教えてくれるような親切な先人はいなかった。
自由な状態で人は何をすればよいのか?
社会のルールや法律を犯さなければ何をやってもいいということなのか?
私はこの旅の途中歩きながらこのことについて考えた。
そして一つの答えを見出だした。
本当の意味で自由を手にしたいなら、信念を持つことだ、と。
それは自分自身で行動規範を定めるともいえる。
もっと簡単にいうと自分で決めた自分との約束を破らないということだ。
他人や社会が定めた決まり事の前に自分で決めたルールに則って生きる。
これが本当の意味で自由を手にした人間の生き方だと思う。
無論その自身のルールは最終的には社会に有用なことに繋がるのがベストだ。
では、自分がその信念を持っているのかというとそれは微妙なところだ。
その土台作りがこの旅の目的の一つなのかもしれない。
以上のことは旅の本筋には関係ないのでこれくらいにしておく。
大分市街の南端では九州を代表する河川のスズキ釣りポイント、大野川に行き着いた。
ここは動画か雑誌でシーバスが連発していた記憶があるので期待が高まる。
しかし、初日の夜は完全に沈黙。
シーズン的には良いはずなのにどういうことだ!?
2夜目も中々当たりが出ない。
もしかしたら有名なだけでそんなに釣れない場所なのかもしれない。
そんなことを考えはじめた22:00ころ待望のヒット!!
重量感がある。
恐らく良型のシーバスだ。
この旅で釣ってきたスズキはどれもドラグを鳴らすほどのパワーは持っていなかったがこの魚にはそれがある。
旅の終盤をデカいスズキで締められたらこんなに嬉しいことはない。
しかし、残り5m位のところで無念のフックアウト。
新荘川、岩松川に引き続きフックアウトによるバラシ。
異常なくらい針が外れる。
たぶん大物釣りの癖で強引に寄せようとしたり、リールを遮二無二巻いてしまっているのが原因だと思う。
次から気を付けよう。
仮眠をとり、翌朝6時ころ竿を出すとすぐにヒット。
これも良型!
前回の反省を踏まえて慎重にファイトする。
魚が浮上してきた。
リーダーを掴んで引っ張ると、大きなスズキの頭が水面を割った。
すかさずその下顎を掴み魚体を引き抜く。
河畔の芝生まで持っていきランディング成功!!
魚は手尺で80cmのランカーシーバス!!
手尺なので、80を切っている可能性も無いことはないが、記録狙いではないので細かいことはどうでもいい。
それにしてもよくやった!
有終の美というやつだ。
実際釣りはこれで最後になった。
というのも、この日以降北からの寒気が押し寄せ、あまりの寒さに深夜に半覚醒状態になってしまうので、日がくれると同時に眠らなくてはいけなくなってしまったのだ。
適温の低い新しい寝袋を買えば安眠出来るのだが、それは勿体ない。
別府では市営の安い温泉に浸かって長旅の疲れを癒す。
大分県は温泉県を自認しているだけあり、銭湯の数が多く値段もリーズナブルなので毎日温泉に入った。
別府の端にある海水浴場でテントを張った翌朝4時ころ、真っ暗な中で起き上がりテントの入口を開けたところ、そこを中心に環状に光りがみえた。
その光景の美しさに思わず息を呑む。
それはまるで宇宙空間にテントが放り出され、その周りに土星の環ようなものが光り輝いているようにみえた。
しかし、心を奪われたのは一瞬で、よくよくみてみると円状の別府湾岸沿いに街の光りが見えていただけだった。
タネがわかれば日常のありふれた光景だが、あの一瞬は本当に忘れられない。
名勝地などは目にする前に身構えてしまうので、目の当たりのすると肩透かしにあうことがほとんどだが、逆にこうした日常のなかのふとした景色を楽しめるのが長旅の良さだろう。
別府から国東半島をめぐり、スオーナダフェリーで最終目的地である下関のある山口県へ。
旅の終わりは近い。
写真
1岩松川フッコ
2大野川スズキ
3大野川スズキ(別角度)
4佐賀関のウリボー
5別府の温泉
愛南ー宇和島ー西予ー八幡浜ー臼杵ー大分ー別府ー日出ー杵築ー国東
期間
11/29~12/10
歩行距離
約240km
釣行場所、釣果
御荘湾 ×
岩松川 ボラ メッキ フッコ ヒラスズキ
臼杵川 ×
大野川 スズキ
高知から愛媛に入り、北上していく。
クロダイ釣場として有名らしい御荘湾で釣りをするもボウズ。
翌日は夕マズメから宇和島市の岩松川を攻める。
明るいうちに、メッキ、ボラと連発。
小さいルアーだとごく稀にボラがルアーをくってくることがあるが、単純に口に引っ掛かっただけなのかもしれない。
岩松川は相当ベイトがよっているらしく、対岸では海鳥が20羽くらいベイトフィッシュを追い回している。
川幅は目測200mほど、両岸はコンクリートの擁壁で固められており、ウエーディングするかタモがないと魚がきてもランディングできないが、一ヶ所だけ階段がありそこならスニーカーでもハンドランディングできるので階段にたってキャストしていく。
18:00ころから当たりがでる。
まず一発目はフッコサイズのシーバスをキャッチ。
その後55cmほどのヒラスズキをランディングしたが写真撮影する前に落としてしまい、オートリリース。
その後も3度ほどあたったがフックオフ。
下げ止まりで当たりが途絶えたので終了。
宇和島市付近はタイリクスズキが多いようなので、スズキ3目制覇を目論んでいたが実現しなかった。
その後、八幡浜市から宇和島運輸フェリーを使い、2時間ほどで大分県臼杵に渡航。
予定にはなかったが、九州に上陸した。
臼杵では雨に降られしばらく滞在。
少し釣りもしたが釣れず。
横でやっていた餌釣りのオジサンがセイゴ、フッコを連発してるのをみているとルアーで釣るのがバカらしくなってくる。
その後佐賀関半島にまわり、関アジを堪能。この旅で初めてご当地食材を食べたのだが、これがもう絶品だった。
ちなみに、私はここに来るまで関アジの「関」は関門海峡の「関」だと勘違いしていた。
旅を続けていると自分の無知を痛感する。
一般常識くらいは身に付けているつもりでいたが、時にはそれすら怪しいし、訪れる土地には独自の産業、風習、歴史、全国的には名の知られていない歴史上の名士などがおり私はその何も知らない。
世界の全てを知ることは到底不可能だが、学ぶ姿勢はいつでももって少しでも多く世の中のことを知っていたいものだ。
その晩は佐賀関の道の駅で野営。
ここでは日がくれると20~30台位のオートバイ集団が騒ぎまくる。
どれも暴走族といった風でなく一般的な若年ライダーだが、集団心理がはたらいているのか、他に車中泊の車などもいるのにとにかくうるさい上にいつまでたってもいなくならない。
ちょうどこの時テントの中で私は四国で興味をもった空海に関する本を読んでいたので少し考えるところがあった。
空海が不自由な時代に生まれ、それでも確固たる決意を持ち自由に生きたのに対し、ライダーの彼らはこの自由な時代でそれをもて余してしまっているなと…。
思えば高校生位までは何をするにも制限がついたが、それを終え、大学生や社会人になると急に自己責任のもとある程度何をするのも自由になる。
そして大体の人間が降ってわいたように手にした自由に戸惑ってしまう。
私にもこの自由とどう付き合っていくか教えてくれるような親切な先人はいなかった。
自由な状態で人は何をすればよいのか?
社会のルールや法律を犯さなければ何をやってもいいということなのか?
私はこの旅の途中歩きながらこのことについて考えた。
そして一つの答えを見出だした。
本当の意味で自由を手にしたいなら、信念を持つことだ、と。
それは自分自身で行動規範を定めるともいえる。
もっと簡単にいうと自分で決めた自分との約束を破らないということだ。
他人や社会が定めた決まり事の前に自分で決めたルールに則って生きる。
これが本当の意味で自由を手にした人間の生き方だと思う。
無論その自身のルールは最終的には社会に有用なことに繋がるのがベストだ。
では、自分がその信念を持っているのかというとそれは微妙なところだ。
その土台作りがこの旅の目的の一つなのかもしれない。
以上のことは旅の本筋には関係ないのでこれくらいにしておく。
大分市街の南端では九州を代表する河川のスズキ釣りポイント、大野川に行き着いた。
ここは動画か雑誌でシーバスが連発していた記憶があるので期待が高まる。
しかし、初日の夜は完全に沈黙。
シーズン的には良いはずなのにどういうことだ!?
2夜目も中々当たりが出ない。
もしかしたら有名なだけでそんなに釣れない場所なのかもしれない。
そんなことを考えはじめた22:00ころ待望のヒット!!
重量感がある。
恐らく良型のシーバスだ。
この旅で釣ってきたスズキはどれもドラグを鳴らすほどのパワーは持っていなかったがこの魚にはそれがある。
旅の終盤をデカいスズキで締められたらこんなに嬉しいことはない。
しかし、残り5m位のところで無念のフックアウト。
新荘川、岩松川に引き続きフックアウトによるバラシ。
異常なくらい針が外れる。
たぶん大物釣りの癖で強引に寄せようとしたり、リールを遮二無二巻いてしまっているのが原因だと思う。
次から気を付けよう。
仮眠をとり、翌朝6時ころ竿を出すとすぐにヒット。
これも良型!
前回の反省を踏まえて慎重にファイトする。
魚が浮上してきた。
リーダーを掴んで引っ張ると、大きなスズキの頭が水面を割った。
すかさずその下顎を掴み魚体を引き抜く。
河畔の芝生まで持っていきランディング成功!!
魚は手尺で80cmのランカーシーバス!!
手尺なので、80を切っている可能性も無いことはないが、記録狙いではないので細かいことはどうでもいい。
それにしてもよくやった!
有終の美というやつだ。
実際釣りはこれで最後になった。
というのも、この日以降北からの寒気が押し寄せ、あまりの寒さに深夜に半覚醒状態になってしまうので、日がくれると同時に眠らなくてはいけなくなってしまったのだ。
適温の低い新しい寝袋を買えば安眠出来るのだが、それは勿体ない。
別府では市営の安い温泉に浸かって長旅の疲れを癒す。
大分県は温泉県を自認しているだけあり、銭湯の数が多く値段もリーズナブルなので毎日温泉に入った。
別府の端にある海水浴場でテントを張った翌朝4時ころ、真っ暗な中で起き上がりテントの入口を開けたところ、そこを中心に環状に光りがみえた。
その光景の美しさに思わず息を呑む。
それはまるで宇宙空間にテントが放り出され、その周りに土星の環ようなものが光り輝いているようにみえた。
しかし、心を奪われたのは一瞬で、よくよくみてみると円状の別府湾岸沿いに街の光りが見えていただけだった。
タネがわかれば日常のありふれた光景だが、あの一瞬は本当に忘れられない。
名勝地などは目にする前に身構えてしまうので、目の当たりのすると肩透かしにあうことがほとんどだが、逆にこうした日常のなかのふとした景色を楽しめるのが長旅の良さだろう。
別府から国東半島をめぐり、スオーナダフェリーで最終目的地である下関のある山口県へ。
旅の終わりは近い。
写真
1岩松川フッコ
2大野川スズキ
3大野川スズキ(別角度)
4佐賀関のウリボー
5別府の温泉
- 2018年12月18日
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